負けヒロインから俺だけのヒロインへ
もんもん
第1話
――ここは…どこだ?
朦朧とした意識の中、俺の目に映るのは、
鏡に反射する、美形の男性の顔だった。
「だれだ…?」
確認する間もなく俺?の身体は動き出して
いた。周りを見ると学校の中にいた、
自分が通っている学校かともおもったが、
教室の位置などが違うことがわかる。
いろいろと考えているとある教室の前で
とまった。体を動かそうとしてもなぜか
ピクリともうごかない…
すると、教室の中から大きな声が聞こえてきた。
「おい、俺と付き合えっていってるだろ!」
「ヒッ!」
女の子がすこし体を震わせながら、後ずさるのが
わかる
このセリフを聞いた時おれは、交通事故で
死んだこと、そしてこの世界はあるゲームの
世界ということを理解した。そのゲームの内容
とは、簡単に言えばヒロインは一人だけだが
その女の子ととても濃い青春を送れるという
ものだった、このゲームはそこまで有名という
わけではなかったが、ハーレムなどたくさんの
女の子と恋愛するよりも、一途な恋愛をするほうが
好きだったので、俺にはとてもあっていた
ゲームだった。
「なあ!いいだろ!」
その時、体がまた勝手に動き出していた、
勢いよく扉を開けると、男は鋭いまなざし
でこちらを見てくる。
―――ここだ……
俺がこのゲームで嫌いな場面それが、ここなのだ
勢いよく扉を開けたはいいが、男の圧に負けてしまい
そこから逃げてしまう、どうしようもないくらい
ヘタレなのだ。
ゲームでは、なぜかそのあと男が教室を出ていき、
一応女の子を助けたことになり物語が進んでいくのだが
俺はこの場面を何度も変えたいと思っていた。
男は教室に入ってきた俺を見て言う
「チッ、お前だれだよ」
―――ハッ!
ここで俺は、初めて意識と体が一体になる感覚に
陥る。喋ることができることがわかった俺は、
男に向かって言葉を発する。
「おまえ、恥ずかしくないの?」
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