第4話 はじめましてダンジョンさん!……4
「次遊動。」
最後に俺の名前が呼ばれ、どんな武器を使ったら良いのかよくわからず、とりあえず王道だし使い方がわからないわけではないから剣でいいや。と思い武器がまとめてある場所から長剣を手にする。
ゴブリンの目の前に立つと予想していた以上に緊張し心臓がバクバクと音がなる。
さっき見ていた時はゴブリンを倒すことよりも、自分の番が来ることのほうが緊張していたのに、いざ、自分の番になるとゴブリンを倒すことに若干の恐怖を覚える。
テレビで凄く吠える犬が放送されていても「へ〜」で済ませれるが、実際に目の前で犬に吠えられるとびっくりしたり恐怖を感じたりするあれである。
『早く倒さないと他の人を待たせてしまう』と思い、早くゴブリンを倒そうと決意するが、予想以上に体が重く感じゴブリンに攻撃することができない。
「ふぅ〜〜〜〜〜〜〜」
覚悟を決めて大きく息を吐き、持っていた剣を上段から振り下ろす。
「ぐぎゃぁ!」
ゴブリンが叫び声をあげ、一瞬次振り下ろすのを躊躇するが、これではだめだと自分に言い聞かせて何度も何度もゴブリンに長剣をゴブリンに振り下ろす。
「遊動さん。もう倒せましたよ。」
沢さんに声をかけられて我に返る。
見るとゴブリンは動かなくなっており、段々と体からフラグメントが溢れて、そこにはゴブリンなんていなかったかのようにドロップアイテムである小指の爪ほどの小さな魔石が落ちていた。
それをマジックバッグの中に入れて、もう一度大きく息を吐き落ち着く。
まだバクバクとうるさく心臓は鼓動をしており、少し集中すると脈すらわかるほどに血が早く流れている。
「では皆は疲れたただろうから今日はもう解散する流れとなっている。次ダンジョンに潜れるのは来週からになっているから、奮発して自分用の武器を購入するなり、シュミレーションするなりと各自してくれ。」
「ああ、あと、ダンジョンに併設してある施設は許可と利用料さえ払えば好きに使えるようになってる。備品を壊したりしたら換金時に差し引かれるから注意してくれ。もう、これ以上言うことはないな。」
「最後に一個だけあった。先輩からの忠告だが、レシートはきちんと残しておけよ。確定申告で死ぬことになるからな。では解散。各自自由にしてくれ。」
解散を言い渡されるが、さっき殺したゴブリンの感覚は未だに抜けていない。
あのゴブリンは俺の目の前に持ってこられた時に縄をほどいてくれと抵抗し、攻撃した時に痛いと喚き、消えていくときの顔は恐怖で染まっていた気がした。
少し水を飲んで落ち着こう。
トイレで口を濯ぎ、飲み物の自動販売機で何を飲もうかとラインナップを見る。
「うん。おかしい。」
ダンジョンに一番近くて冒険者が多く利用するのかは知らないが、一つ一つの飲み物の値段がおかしい。
温かいお茶コップ一杯500円。
「別の場所で買おう。」
良いお茶だとわかっていても、コップいっぱいのために500円払う金銭的余裕はない。
500円でお茶を買うよりは夕飯に肉を追加するほうが有意義だ。
「今日は奮発してお肉でも買おうかな。」
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今起きましたすみません。
星評価励みになります!
畦焼きで予想以上に体が煙臭くなって、疲れて寝て今起きました。
今日の更新はもうないかと思われます。
またあしたお愛しましょう。
★訂正:各話を小見出しと同様に{はじめましてダンジョンさん!}に変更します。
把握お願いします
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