第15話 自称嫁vs.妹+優等生

現在、昼休みが始まった所だ。


俺と美優と桜庭さんの元に予定通りモンスター妹が到着する。


今日から妹になった新キャラの朝倉 純、だ。


「お兄ちゃん!会いたかったよぉ~。」


「お兄ちゃんに褒められるために午前中の授業がんばったよ。」


「朝からちゃんとしていたんだな、偉いぞ、純。」落ち着かせるために褒めてみた。


「エヘヘっ」上機嫌になった純だが、俺の隣の席に美優がいたのをみて


「美優お姉さま。その席は私の指定席です。退いて頂けないでしょうか?」


「ん~無理!」美優が妹の怒りを煽った。


(おい!美優、モンスターを刺激するな!)


「はぁ?」「私はお兄ちゃんの妹なの!お兄ちゃんの隣は私の場所なの!」


だんだんイライラして気分が悪くなっていく純に美優が、

「お前は朝の事を覚えていないのか。私は義理の姉なんだから悟くんの隣は私がいるのは当たり前だろうが!」


「それとお前には我慢するという言葉は無いのか。もう少し忍耐強い人間になれ!分かったか!」と説教しだした。



「お兄ちゃ~~~ん!姉様がいじめる~~!」あ~あ。泣いちゃった。


その姉妹ケンカを無言で見ていた桜庭さんが純の側に行き、泣いている純にハンカチを差し出した。


「大丈夫よ。ほら、向かいの席ならあなたの大好きなお兄さんをずっと見ていられるわ。お兄さんの食事している所や仕草を独り占めできるのよ。」


何、この神対応。

「独り占め………エヘヘっ」段々と上機嫌になっていく純。


なんとか落ち着いた昼休みの食卓。本当に桜庭さんがいて良かった。


やはり、彼女は面倒見が良くて、冷静な判断で最善の答え出せるスゴい人だ。

冷静を取り戻した純が「ありがとうございました。え~っと。」


「自己紹介がまだだったわね。私は桜庭 静香と言います。よろしくね、朝倉 純さん。」


「はい!お願い致します…………静香お姉さま…。」


また純はお姉さま呼ばわりしている。


「純、俺の顔ばかり見ずにごはんを食べろ。」俺が言うと。


「分かった、お兄ちゃん。」俺に言われたことはすぐに実行する。


「なあ、美優、お前と桜庭さんはなぜ、性格も雰囲気も違うのに仲がいいの?」素朴な疑問をぶつけてみる。


「簡単な話だよ~互いに憧れの存在だからだよぉ~。」美優は純以外には強く当たらない。いつもの口調に戻りつつある。


「あっ、それ分かる気がします。」話を聞いていた、純が話し出した。


「美優お姉さまが私を叱るのはワガママを言っている私に対して自分が正しいとは限らないんだよ。だから我慢して相手の意見を取り入れる事は重要なんだよ。って意味なんだと思います。」


「あっ。でも今日の事は許しません。」と言い、美優に向かって「ぷぃっ」としてそっぽを向いてしまった。


「純、機嫌を直して続けて」と俺がいうと


「はい、お兄ちゃん」と話を始める。


「静香お姉さまの場合は、相手の目線に立って視点を変えて物事を見てみると世界を変えられるよと優しくアドバイスして相手の気分転換をしたあとに相手の気持ちを前進させるんです。」


「私はこのやり方の方が好きです。」


そう話ながら、ごはんを食べるのを再開した。

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