第64話

 7等級の依頼掲示板を見る。

 倉庫内の荷物の移動という依頼があった。

 収納魔法で一気に片付けられるかな?

 移動先が1つ1つ違ったり仕分け作業が含まれると時間が掛かるか。

 やはり清掃依頼が最も効率が良いのだろうな。


 清掃に絞って探していくと同じ宿屋で2件の依頼が出てた。

 男女のトイレで1件、厨房で1件、それぞれ2000ルクだ。

 その宿屋に近い依頼を探すと食堂の厨房とトイレの依頼があった。こちらは3000ルク。

 さらに近くの民家の煙突掃除1500ルクも受けることにする。

 以前にロザリナが言っていたが全体的な依頼件数は城内ギルドのほうがかなり多い。

 4倍ぐらい違うのではないだろうか?

 人口の差を考えれば当然なのかもしれない。

 一気に依頼件数を稼ぐなら城内ギルドに行くべきなのだろう。


 4枚の依頼票を持って受付に行くと、例のグラマー嬢がいた。

 ルルカよりややポッチャリしてるものの中々そそられる体型をしている。

 職員の制服を押し上げる双丘が凄い迫力だ。


「この時間から4件も大丈夫ですか?」


「浄化魔法で瞬時に終わるので問題ありません」


「わかりました。手続しますね」


「あの、昇格の為の依頼件数についてですが、こちらでこなした分を城内ギルドのほうに加えることはできますか?」


「可能ですよ。言って頂ければ証明書を発行しますので」


 融通が効くようで良かった。

 そうじゃないと今日やる分は完全に無駄になるからな。


 ギルドを出て食堂→宿屋→民家の順で依頼を消化していく。

 最後の民家に住む老夫婦に煙突の掃除後に水汲みや重い物の移動を頼まれた以外は問題なく終わらせた。

 それにしても浄化魔法で綺麗にすると誰もが驚くのはどうしてなのだろう?

 他の魔術士は清掃依頼を受けた際に浄化魔法を使ってないのだろうか?

 さすがにそんなことはないとは思うが、清掃を定期的に依頼してる店の人が驚くのは不思議だ。


 ギルドに戻り4件の報酬計8500ルクを受け取り、先程聞いた証明書を発行してもらった。



 まだ早い時間だが、今日は飛行魔法を覚えて南の砦での狩りというか砦攻めしての通常依頼もこなした中々濃い1日だったので帰宅することにした。

 いつもは帰ると既に夕食はできているのだが、今日はまだ料理中だ。

 2人で料理を作ってる様子は中々いい。

 メインで料理しているルルカにいたずらすると怒られそうなので、ロザリナを引き寄せて後ろから服に手を入れて揉む。


「んっ」


「今日ようやく飛行魔法を覚えたので、その記念という訳でもないのだが冷蔵庫に以前城内で買った酒を入れて置くから好きに飲んでいいぞ」


 実は酒買ったの忘れてただけなんだけど。

 俺自身日本にいた時も付き合い程度しか飲まなかったからなぁ。


「おめでとうございます」


「あ、りがとう、ございます」


「ルルカもキリのいいところでこちらに来るように」


「……はい」



 ロザリナとリビングに移動する。

 ソファに座り俺の上にロザリナを座らせ形の良いお尻を揉んだ。


「ツトム様、お部屋のほうで……」


「今はここでだ」


 今日は後ろを弄ることにする。


「そ、そこは! 汚れてしまいますから、んっ」


 キスをして、徐々に指の動きを激しくしていく。


「だ、だめ。そこ、そんなに、あっ」


 いつの間にやら来ていたルルカが俺のズボンを脱がせ愛撫してきた。

 丁寧且つ繊細な動きにたまらなくなる。


「ロザリナ」


「はい……」


 ロザリナが上下に動き出す。


「あっ、んっ、ツ、ツトム様ぁ、あんっ、あっ、ル、ルカさんそんな」


 ルルカに背後からロザリナの双丘を揉ませ、その美女が絡む痴態を堪能する。


 風呂場と寝室以外では何気に初めてだが中々興奮するな。

 今度2人の部屋(2階)に訪問する形式もいいかも。いや、いっそ夜這いにするか。




「という訳で明後日あたりに王都に行こうと思うのだが……、ロザリナは王都に行きたくない気持ちに変わりはないか?」


「はい、申し訳ありません」


「無理に付き合わせるつもりはないから構わないぞ。俺らは王都で1泊してくるからその間ゆっくりするといい。一昨日に言ったように妹さんを呼んでも構わないぞ」


 2人に5万ルクずつ渡す。


「必要と思う物は遠慮なく買うように。外食もしていいからな」


「ありがとうございます」


「お気遣い頂き感謝致します」


 所持金73万9320ルク→63万9320ルク


「ルルカ。ティリアさんは甘いモノは好きか?」


「大好きですが……、ツトムさん。ティリアと会われるつもりなのですか?」


「王都まで行って挨拶しないのもおかしいだろう?」


「挨拶だけなのでしょうか?」


「もちろん軍の依頼の間ルルカのことをお願いするつもりだ。ティリアさんの都合が良ければだけど」


「むぅ」


 俺とティリアさんを会わせたくない何かがありそうだな。

 以前出した手紙に俺の悪口を書きまくったとかか?

 あり得るな。探りを入れてみるか?

 いや、ルルカは簡単に尻尾を掴ませるようなタイプではない。

 ティリアさんなら気にしないで喋ってくれそう……ってそれでか!!

 ふふふ。看破! 看破!

 ルルカ君、私の洞察力を舐めてもらっては困るなぁ。


「大まかな予定を立てるぞ。まず明日は早めに出て城内で通常依頼をこなす。帰りにノーグル商会に寄って貴金属店への紹介と商品化の進捗を確認する。既に商品化されてるならそれを買い、まだのようなら材料を買ってティリアさん用のお土産を作る」


 2人が何か言いたそうにソワソワしている。

 まったく、2人共いい大人だろうに……


「わかってるって。君達の分もちゃんと作るから」


 嬉しそうな表情しちゃってさ、年甲斐もなく……ってあまり不穏なことを考えているとルルカの感知に引っ掛かるから注意しないと。

 あれどんな仕組みなんだか。ニュータイフかよ。


「それで翌日に王都に行って、ギルドでオーク売って貴金属店に行きティリアさんの家に行くと。こんな感じかな、何か質問あるか?」


「王都まではどのぐらい掛かるのでしょうか?」


 どのぐらいだろう?

 歩き詰めの徒歩で4日間だから……、通常飛行で1時間弱ぐらいか。


「大体半刻ほどだろうけど、急ぐ訳ではないから途中休憩しながらゆっくり行こう」


「わかりました」


「えっと一昨日作ったアイスクリームがまだのこっ……」


「頂きます」「嬉しいです」


 反応早すぎ。

 これで一昨日の分は全てなくなったが、商品化がまだならまた作ることになるのか。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る