第46話
帰宅し、2階の2人の部屋に購入した鏡付きの化粧台とクローゼットを配置し、酒以外の購入した物全て出して各々が選んだエッチな服を着て寝室に来るように指示した。
「おお!」
恥ずかしそうにやって来た2人に大興奮である。
ルルカは薄い生地のネグリジェに似たものに身を包んでいる。
下着は履いておらず、上も下も透けてエロイ。
ロザリナはぴちぴちのシャツにショートスカートでチアリーダーの衣装に近い。
こちらも下着は履いてないようだ。
「2人とも最高だよ!」
「あの、頑張りました」
「ルルカさんみたいに大胆にはできなかったです……」
「まぁ敢えて勝敗を決めるならルルカの勝ちなのは間違いない」
「ただ、ロザリナの方向性も嫌いではないぞ」
「ありがとうございます」
「2人の衣装をチェンジして着せ合うことはできるか?」
「私のは平気ですが、ロザリナのシャツを私が着てしまうと生地が伸びてしまうかと」
ルルカのほうが胸が大きいからそうなるよね。
「シャツだけルルカは自分のを着る感じで今度というか明日見せて欲しい」
「わかりました」
もう我慢できん!!
「あっ」
「あんっ」
2人を抱き寄せてハッスルした……
翌日少し早めに家を出て、ギルドでオーク(2日前の7体)を売り剣と槍の指導を受け終わった時のことである。
「ツトム様」
秘書風お姉さんミリスさん(ギルド職員)から声を掛けられた。
「ミリスさんお久しぶりです」
「ツトム様。7等級昇格おめでとうございます」
「ありがとうございます」
「それにしても酷いじゃありませんか? 6等級への昇格を断るなんて」
「私かなり骨を折りましたのに」
「あれミリスさんの手配だったんですか。てっきりギルドが俺を都合良くコキ使おうと仕掛けてきたものとばかり……」
あ、あれ?
「ミリスさん? どうして目を逸らすのですか?」
「おほほほ。上司を説得する際にそのようなアピールをしたとか? しなかったとか?」
うわぁ。断っておいて良かったよ。
この人も抜け目ないなぁ。
「そんな訳でツトム様には代わりに私のお願いを聞いて欲しくて……」
「え? どういう訳でそんなことに??」
なんの『代わり』なの?
言葉のチョイスがおかしくね?
まぁ『私を抱いて!』とか『あなたのお世話(主に下半身)をさせてください!』とかなら喜んで……
う~ん。それだと2人を裏切ることになってしまうか?
俺の身を案じて冒険者を辞めて欲しいとまで言ってくれたルルカや、命まで捧げるつもりなロザリナの心には俺も誠意で応えるべきだろう。
「ミリスさん悪いけど…」「若手冒険者の護衛を頼まれてくれませんか?」
「ん「??」」
「あの護衛とは?」
色っぽい話じゃないのかよ!
『お願い』という言葉を軽々しく使うなと強く世の女性に言いたい!!
「6等級に昇格したばかりの若手パーティーがどうしても森で狩りをすると言って聞かなくて困ってるんです」
「こう言ってはなんですが、そういうのは自己責任なのでは?」
「そうなのですが、親同士の繋がりからくれぐれもと頼まれてしまいまして……」
「ふむ。それでどういう依頼内容になるのですか?」
「え?」
「期間とか報酬をお聞きしたいのですが?」
「期間は無期限で、報酬は前金で10万、成功報酬として20万でいかがですか?」
「その報酬でしたらせいぜい1週間ですよ。7等級には破格かもしれませんが他を当たってもらえますか?」
「そんなぁ……、私の全財産なのに……」
ふむ。これはある意味チャンスか?
「その若手パーティーは今どこに?」
「依頼掲示板のとこで待機しています」
「ギルドではパーティー同士の揉め事を仲裁することってあります?」
「もちろん、ございますが……」
「ひょっとしたら何とかなるかもしれません」
「本当ですか!」
「そこでもし成功したらこちらのお願いを聞いて欲しいのですが」
「な、なんでしょう?」
「さっきまで俺がやってた剣の指導に元冒険者の奴隷を参加させたいのですがお願いできますか?」
「元冒険者……、等級は幾つだったんですか?」
「5等級のロザリナと言います。ここでなら剣の腕前は上位に入るはずです」
「ひょっとして王都から姉妹でこちらに来たロザリナさんでしょうか?」
「たぶんそうです」
姉妹ということならまず間違いない。
「わかりました。なんとかします。ですので……」
「お任せください」
「お前達か? 森に行きたいというひよっこ共は」
「ああ?」
「何このガキ?」
17歳か18歳ぐらいの男1人女2人のパーティーだ。
このリア充めぇ……
「1回森に行くだけで諦めるというなら連れてってやってもいいぞ?」
まぁ1日ぐらいならお守してやらんでもない。
「さっきからうちらにケンカ売ってんの?」
「ヨハン、やっちゃおうよ」
「おいおい。俺はこちらのミリスさんにお前達の子守りをするよう頼まれたんだぞ」
「なんだと! てめぇ調子に乗るなよ!」
ヨハンと呼ばれた男が立ち上がって俺にメンチを切って来る。
当然物理的に上からである。
チクショー。
「調子には乗ってない。むしろ凹んだぐらいだ」
「はあ?」
「で、どうなんだ? 1日森で遊べれば満足なのか?」
「てめぇぶっ殺すぞ!」
「1日なんかで満足するかよ!」
「このクソガキ! 上等じゃない!」
なんだこいつらは? 最近のキレる若者代表か?
「ミリスさんこいつら素直に森に行かせません? そのほうが社会の為ですよ?」
この時代に社会という概念あったかな?
「そんなこと言わずにお願いします。彼らもまだ若いのですし」
「若さゆえの過ち、ねぇ」
「アンタ! さっきから随分エラそうだけどランクいくつよ?」
「そうよ! さぞや高ランクなんでしょうねぇ」
「俺は7等級だけど?」
「はん! バカらしい。7等級なんかお呼びじゃないっつうの!!」
「アハハハ! ウチら6等級だよ」
「とっとと帰れ。今ならまだ許してやる」
「等級と強さは一致しないぞ。現に6等級にしてはお前らが雑魚だからこうして俺が出張って来たのだしな」
「どうしても死にたいらしいな」
「こんなガキ、ヤッちまおうよ!」
「殺してやる!」
「それじゃあこうしよう。1vs3で模擬戦して、俺が勝ったらお前らはミリスさんの許可なしでは森に行けない」
「アタイ達が勝ったら?」
「自由に森に行ける……、だけだと不満だろうから、プラスして10万ルク進呈するのでどうだ?」
「10万ルク!」
「やるよ!」
「バカが! 瞬殺してやる!」
収納から大金貨を出しミリスさんに渡す。
「ではギルドが立ち会う正式な試合となります。訓練場のほうへ」
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