社会

身分・職業

 エレドラの世界に存在する身分や職業です。もちろん、これ以外にもたくさん存在するはずです。文字数が一番多い項目になってしまいました。

 異世界ファンタジー作品に登場させたい場合の参考にどうぞ。



王侯おうこう貴族きぞく


皇帝こうてい(エンペラー)/女帝じょてい(エンプレス)

 帝国の君主。

 男性の皇帝の配偶者は「皇后こうごう」、「皇妃こうひ」と呼ぶ。

 前皇帝の配偶者(皇后/皇妃)は「皇太后こうたいごう」と呼ぶ(現皇帝の生母とは限らない)。


国王こくおう(キング)/女王じょおう(クイーン)

 王国の君主。

 男王の配偶者は「王妃おうひ」、女王の配偶者は「王配おうはい」と呼ぶ。

 前国王の配偶者(王妃)は「王太后おうたいごう」と呼ぶ(現国王の生母とは限らない)。


皇子おうじ(プリンス)/皇女おうじょ(プリンセス)

 皇帝の子女。特に跡取り(基本的に長男)は「皇太子こうたいし」と呼ぶ。


王子おうじ王女おうじょ

 王の子女。特に跡取り(基本的に長男)は「王太子おうたいし」と呼ぶ。


公爵こうしゃく(デューク/ダッチェス)

 君主の王位継承者以外の子女。公国の君主の場合もある。地方と呼ばれるような領地を統治する大領主。

 君主としての公爵の配偶者は「公妃」、貴族としての公爵の配偶者は「公爵夫人ふじん」、女性の場合は「じょ公爵」と呼ぶ。


侯爵こうしゃく(マーキス/マーショニス)

 公爵の跡取りが爵位継承まで名乗る。

 男性の侯爵の配偶者は「侯爵夫人」、女性の場合は「女侯爵」と呼ぶ。


伯爵はくしゃく(カウント/カウンテス)

 地方行政の基本単位といえる領地を統治する領主。

 男性の伯爵の配偶者は「伯爵夫人」、女性の場合は「女伯爵」と呼ぶ。


子爵ししゃく(ヴァイカウント/ヴァイカウンテス)

 伯爵の跡取りが爵位継承まで名乗る。

 男性の子爵の配偶者は「子爵夫人」、女性の場合は「女子爵」と呼ぶ。


男爵だんしゃく(バロン/バロネス)

 公侯伯爵の跡取り以外の息子。数百エーカー(百エーカーが東京ドーム八個半分らしい)ほどの領地を統治する小領主。

 男性の男爵の配偶者は「男爵夫人」、女性の場合は「女男爵」と呼ぶ。


●王位・爵位の継承について補足

 現実世界のヨーロッパ(国によるが)では、基本的に貴族の跡取りは先代の爵位と領地を相続するまでは、ひとつ格下の貴族の爵位を名乗ったらしい。例えば公爵の子は侯爵、伯爵の子は子爵、男爵の子は平民といった感じらしい。

 基本的に長男が跡取りであり、先代の没後に先代の爵位と領地を相続した。次男以降の息子の場合は、君主の子は公爵、公侯伯爵の子は男爵、男爵の子は平民となり、聖職者や騎士になることも多かったらしい。

 娘の場合は跡取りに選ばれない限りは、爵位は持たなかったらしい。娘が爵位と領地を相続した場合、結婚すると夫に爵位と領地を譲渡したらしい。

 君主の庶子(婚姻関係にない男女の子どもとして生まれた子。愛人や妾の子ども、身分違いで結婚できなかった男女の子どもなど)の場合は継承権・相続権は持たなかったらしいが、聖職者になったり貴族として爵位を貰うこともあったらしい。



■君主の側近


尚書しょうしょ長官ちょうかん

 君主の秘書官。君主の命令、君主と諸侯の契約書、賢人会議の議事録などの重要書類を作成、保管する。国璽こくじ(グレートシール)を預かり、その文が君主のものであることを証明する。


法務ほうむ長官

 国家の法律を司る。君主と賢人会議が作成し、尚書部が成文化した法律を運用する。


徴税ちょうぜい長官

 国民から税を集める。


外務がいむ長官

 外交を司る。


儀典ぎてん長官

 国家の公式行事を司る。


宮廷きゅうてい財務ざいむ長官

 国家の支出を司る。


宝蔵ほうぞう長官

 国庫の管理を担う。


賢人けんじん会議かいぎ

 役職ではないが、重要事項の決定機関として開かれる会議のこと。宮廷において唯一、君主の決定に介入できる機会。外交・立法・徴税などに関して、君主に意見する。参加者は君主の親族、有力諸侯、高位聖職者、高位魔法使い、側近の役人など。



騎士きし

 戦闘のプロフェッショナルとして戦に参加する義務を負う戦士。


●騎士(ナイト)

 君主に叙勲じょくんされ、一人前と認められた騎士(年齢は十七歳から二十一歳以上)。個人もしくは組織などに忠誠を誓い、その称号と位を授けられる。


従騎士じゅうきし(スクワイア)

 見習いの騎士(年齢は十四歳位から)。数人で一人の騎士を主人と仰いで補佐を務め、実戦にも参加するようになる。


小姓こしょう(ペイジ)

 従騎士の前段階の少年(年齢は七歳から十代半ばくらいまで)。多くは貴族や荘園主の子弟。王の宮廷をはじめ、生家より家柄が上の貴族に奉公し、騎士になるために学ぶ。



ゆみ使つかい(アーチャー)

 弓術の使い手。



銃士じゅうし(ガンナー)

 銃の使い手。



魔法まほう使つかい(マジックユーザー)

 魔法使いを育成する教育を受け、マナ(魔法エネルギー)を操る術を習得した者。


賢者けんじゃ(ワイズマン/ワイズウーマン)

 高位魔法使い。魔法使いの中でも特に高い知識・技能を持ち、国中の魔法使いを総括する。


●魔法学者がくしゃ(マジックスカラー)

 魔法の研究や教授に従事する魔法使い。


●魔法技師ぎし(マジックエンジニア)

 魔法を技術に応用する魔法使い。


●魔法使い

 一般の魔法使い。


見習みならい魔法使い(スチューデントマジックユーザー)

 修行中、あるいは魔法学校在学中の魔法使い。



うらない師(フォーチュンテラー)

 人の心の内や運勢や未来などついて判断、予言する者。



太陽たいよう

 太陽神ソレルを信仰する宗教。エアレシアのヒトの国の多くが国教としている。


だい神官しんかん(ハイプリースト)

 太陽神に仕える高位聖職者。国中の神官を総轄し、神官の叙階も行う。


●神官(プリースト)

 太陽神に仕える聖職者。ひとつの教会を任され、そこでの冠婚葬祭等の儀式や、集会を総轄する。

 現実世界のキリスト教の神父や牧師に近い。



表現者ひょうげんしゃ芸術家げいじゅつか


吟遊ぎんゆう詩人しじん(トルバドゥール)

 叙事詩じょじし風刺ふうし歌曲を歌いながら遍歴するシンガーソングライター。宮廷お抱えの吟遊詩人(ミンストレル)もいる。


大道だいどう芸人げいにん(ストリートパフォーマー)

 路上や街頭で歌、口上こうじょう、踊り、軽業かるわざ、楽器の演奏などの芸を披露する者。


俳優はいゆう(アクター/アクトレス)

 演劇において人物に扮して台詞、身振り、表情などで演じる者。


歌手かしゅ歌姫うたひめ(シンガー)

 歌曲を歌う者。


作家さっか記者きしゃ(ライター)

 文学、記事を書く者。


げき作家(プレイライト)

 脚本を書く者。


詩人しじん(ポエット)

 詩(ポエム)を書く者。「ポエマー」は和製英語らしい。


音楽おんがく(ミュージシャン)

 音楽を作曲する者(歌曲の場合は作詞もすることもある。もちろん別の人に任せるケースもある)。あるいは音楽の演奏家。


画家がか(ペインター)

 絵画を描く者。


彫刻家ちょうこくか(スカルプター)

 彫刻を作る者。


建築けんちく(アーキテクト)

 建築物を設計する者。



職人しょくにん


鍛冶かじ職人、鍛冶師(スミス)

 ハンマーで金属を鍛錬する専門職。鍛冶場にいる。


花火はなび(ファイロテクニスト)

 花火の製造と打ち上げを行う専門職。



学者がくしゃ(スカラー)

 学問の研究や教授を専門職とする者。


しん学者(セオロージャン)

 神学の研究に従事する者。


錬金術師れんきんじゅつし(アルケミスト)

 錬金術に従事する者。



医療いりょう関係


医師いし(ドクター)

 魔法では治せない怪我や病気を治療する。外科げか医は外科手術で、内科ないか医は薬で治療する。

 現実の中世ヨーロッパでは外科医と理容師が兼業だったらしい。


看護かんご(ナース)

 傷病しょうびょう者の看護、療養りょうよう上の世話、医師の診療補助をする。


助産じょさん(ミッドワイフ)

 女性の妊娠・出産・産後ケア、女性の性保健、新生児ケアなどをする。

 現実の中世ヨーロッパでは助産師(産婆)と薬師が兼業だったらしい。


療法士りょうほうし

 心身を癒やしたり、治療したりする。

 精神面の悩みやストレスを抱える患者に対し心理学などに基づいた分析やカウンセリングを行う「心理しんり療法士」や、運動療法や物理療法を用いて患者が自立した日常生活を送れるようサポートする「理学りがく療法士」などがいる。


薬草やくそう(ハーバリスト)

 薬草を調合する専門家。


医療いりょう事務じむ



理容りよう美容びよう関係


●理容師(バーバー)

 頭髪を切るほか、ひげや顔の毛を剃ったり整えたりする。容姿を整えるのが仕事。


●美容師(ヘアードレッサー)

 頭髪を切るほか、結髪けっぱつや化粧などを施す。容姿を美しくするのが仕事。


●エステティシャン

 手技しゅぎ、または化粧品などを用いて人の皮膚を美化したり、体型を整えたりするなどの指導・施術せじゅつを行う(この世界では上流階級向けなんだろうなあ……)。

 「エステティシャン」は和製英語で、英語圏では「ビューティー・トリートメント・テクニシャン」というらしい。



商人しょうにん

 商品を売り買いする。


行商ぎょうしょう

 店舗を設けず、村・町や国をまたいで移動する商人。


道具どうぐ

 薬草、魔法薬など、冒険・探索に必要な道具を売り買いする。


武具ぶぐ

 剣、鎧など、冒険・探索に必要な武器や防具を売り買いする。


宝石ほうせきしょう

 宝石を売り買いする。


仕立した

 衣服を仕立てる。


ほん

 書物を売り買いする。


酒場さかば

 近隣の住民などが飲酒や食事を楽しむ飲食店。宿屋を兼ねていることも多い。


宿屋しゅくや

 旅人が宿泊する施設。酒場を兼ねていることも多い。


●パン

 パンを作って売る。



郵便ゆうびん(ポストマン)

 郵便物を運ぶ者。



農民のうみん(ファーマー)

 農業に従事する者。



家事かじ使用人しようにん

 他者の家庭において屋内の作業を行う職業。大きな屋敷や城では、男性使用人や専門担当を持つ複数のメイドを雇うことができる。


男性だんせい使用人


家令かれい(スチュワード)

 使用人の階級で最上位。主人の領地や館を管理し、男性使用人全体を統括する。不在の場合は執事が兼任する。


執事しつじ(バトラー)

 食器・酒類を管理し、主人の給仕をする。多くの場合、「近侍きんじ(ヴァレット)」を兼ねており、身の回りの世話をするとともに、私的な秘書として公私に渡り主人の補佐をする。


従僕じゅうぼく(フットマン)

 執事の部下。食事の給仕、ドアの開閉の他、荷物の運搬やメイドが掃除しやすいように家具を移動させる力仕事も担当。将来的には執事に昇格することができる。


▼小姓

 雑用を担当。


女性じょせい使用人


家政婦かせいふ(ハウスキーパー)

 女性使用人を総括する。


侍女じじょ(レディースメイド)

 女主人の世話を担当する。家政婦の人事権は及ばない。


女中じょちゅう(メイド)


★一般女中(ハウスメイド)

 専門担当を持たない一般的なメイド。駆け出しのメイドはこの担当を任されることが多い。


客間きゃくま女中(パーラーメイド)

 接客を担当する。容姿の良い者が採用される。


食品しょくひんしつ女中(スティルルームメイド)

 食料貯蔵室の管理を担当する。


★ランドリーメイド

 洗濯を担当する。


★ナースメイド

 乳母の補佐を担当する。


台所だいどころ女中(キッチンメイド)

 厨房で料理長の補佐を担当する。


皿洗さらあらい女中(スカラリーメイド)

 厨房で皿洗いと掃除を担当する。駆け出しのメイドはこの担当を任されることが多い。


乳母うば(ウェットナース)

 子どもの世話を担当する。


家庭かてい教師きょうし(カヴァネス)

 子どもの教育を担当する。読み書き算術の他、女児には淑女になるために必要な教養も教えている。


厨房ちゅうぼう(キッチン)


料理りょうりちょう(コック)

 厨房の責任者。


厨房ちゅうぼうがかり

 食料の買い出しを担当する。


●アウトドア


御者ぎょしゃ(コーチ)

 馬車の運転手。アウトドア・スタッフの中では最高位。


下男げなん

 馬小屋の管理、馬の世話を担当する。


庭師にわし(ガーデナー)

 庭の植物の世話と手入れ、館内の装飾を担当する。



ぞく


盗賊とうぞく(シーフ)

 他人の金品を盗む者。


山賊さんぞく(バンデット)

 山で人を襲撃し、略奪する者。


海賊かいぞく(パイレーツ)

 海上で船を襲撃し、暴行や略奪をする者。



■裏社会


●マフィア

 組織犯罪集団。グループは「ファミリー」と呼ばれる。


暗殺者あんさつしゃ(アサシン)

 対価を得て殺人を請け負う者。


娼婦しょうふ(プロスティチュート)/男娼だんしょう(メールプロスティチュート)

 対価を得て性行為を行う者。

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