第3話 カクヨムサポーターズパスポートの問題点

 サポパスには大きな問題点が、幾つかあります。まずは私が作家なので、作家サイドからお話ししたい思います。サポーターからギフトを送られるのですが、送る側の情報が見えています。サポーターは問題がないので、ギフトをくれるのですが、ギフトは欲しいけど誰に貰ったかは知りたくないという作家もいます。私はそんな事は全然気にしないギフトウエルカムですが、作家のメンタル面を少し考えなければならないと感じています。


 もっと大きな問題は、限定近況ノートの存在です。これはカクヨムサイドから見ればSSショートストーリーを書いて、有料会員を喜ばせれば成功と考えているはずです。しかし月にギフトが十個集まったとします。今のところ作家側もギフトが。どれだけの金額になるのか分かっておりません。一ギフト百四十円を、作家の取り分とします。すると作家に千四百円が入ります、しかも上手くいけば毎月その金額が転がってくるのです。サポーター、カクヨム、作家三人ともウインウインの関係で全員が得をする仕組みに……


 違ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーう!!


 いつも物語を読んで、作品を支えてくれている読者は、蚊帳の外になっているのです。サポーターは金を払っているから良いのでは? と上から目線では思えるかもしれません。もし貴方のPV数が一話につき五千を軽く超えていたとします。そこにSSを書いたから課金して読んでねと書いたらどう思うでしょうか。もちろん作家はそんな馬鹿なことは書きませんが……。PV数とギフト数を吟味すると、SSを書いたとしても、限定近況ノートには書かず、普通に投稿する方を選ぶ可能性は高くなりますよね。またギフトを贈った側は、作家が書く限定近況ノートの内容を見たいがために、ライトプラン480円~以上に入っているのに、応援しているコンテンツが面白くなければ、作家を支えないかもしれません。だからサポパスを解約する可能性も大きくなります。


 それにPV数が少ない物語でも、ギフト一つ貰ってSS一つでは、割に合わないので書かない人の方が多いと誰でも推測できます。だからこのカクヨムサポーターズパスポートは、成功するか誰にも予想が出来ないのです。


 ただしカクヨムサイドでは、綿密な計算と、プレゼンでこの企画が通っているので、数年後の収益予測は立てているはずです。  


 作家を本当に助けるなら、普通の投げ銭システムがベストです。投げ銭金額を低く設定し、上限金額も大きく幅を広げれば、作家にバンバン投げ銭が届きます。【カクヨム=儲かる】すなわち、なろうからも有名作家が引き抜けるのです。これは作者の妄想であります(笑)


 ただ、一ギフト何円が作家に入るか、作家の取り分をカクヨムは公言していないのも、大きな問題点の一つではあります。


 次は、サポーターサイドから見た問題点を書きます。一番大きいのは、ギフトの送り手が、匿名にすることが出来ません。しかもサポートを外すと、その履歴が作家に残る謎システムがあります。これでは迂闊に、サポートを止められなくなります。もしかしたらこれが運営の狙いかもなんてうがった考えをしてしまいます。


 作品を好きになり、沢山のフォロー数を入れたりするとします。サポーターはギフトを全員にあげなくてはいけない(贔屓をしているのを、知られてしまう)などと思うと、お金が余っていても、この企画には決して参加することはないのです。作家サイドは一番あげたい人に、ギフトを送ればいいと、気にも止めていません。送る側は、やりきれない気持ちになる人もいるでしょう。


 カクサポは、もう立ち上がりました。だからカクヨムには、キャンペーン費以外は、それほどの経費が掛かりません。ただ、このシステムでサポーターが、納得して継続してくれるのかは不安定です。


 ニコニコ動画の衰退の要因の一つは、有料会員がお金を払ってでも見たいコンテンツが減ったからです。カクサポは、広告非表示がどれだけ、サポーターに満足度を与えるのか、ギフトを送る楽しみがあるのかで、正否を大きく別けることでしょう。いまのところ限定コンテンツに期待は・・・ですが。 


 因みに私の正体は、ピチピチ女子高校生なので、沢山のサポートをお待ちしておりますわ♪ 限定近況ノートに×××な写真を貼っていま~す☆←www。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る