そういう場所で

宇宙人になりたいなあ


ぼくはそう思った


今ここは宇宙牧場


そう。センタロウ様のあの会場から離れた宇宙にある牧場だ


センタロウさんが連れてきてくれたんだ


ぼくはここで愛のある動物を育てている


牛のような牛ではない子


あえて名前をつけるなら牛だよと言われた


センさん。なんじゃらほいそのネーミングセンス


センさんたら


考えることは変わっているのだからのう


まあ良いとして


おらは今ここで何をしているんかなあ


宇宙牧場で牛を育てている


うっしっしー


なんて


うっしっし


うっしっし


ふざけているなう


この子から牛のお乳が出るんかなあー


そしたら面白いなあー


うしっし


そうだ


ここの牧場で更に何かを飼おうかなあ


何を飼おうかなあー


ネコ?


爬虫類



色々あるがなあー


何にしようかなあー


じゃあ、わいが飼ったことのない生物にしようかなあ


のうのうセンタロウさまー


わいはセンの名を呼ぶ


するとセンさんがこちらに入れてくれた


おやっ


何だ?


するとセンさんの唇がこちらに近づいてきた


そしてわいの唇と合わさった


ちゅーだ


ようしようし


はなれよ


できたぞ


ちゅうを


センさんははなれる


その顔は笑顔だ


よほど嬉しかったのだろう


わいだったもん


うむ


よかよか


そして今


何をしておるの


セン「花華さん。私は今、お仕事をおります。花華さんは、あの牧場に行って、何か楽しかったかな?」


うむ。楽しかったぞいー。牛がいて。


セン「そうか、そうか。それはいいね。彼らの出すミルクでも飲んでみる?」


うむっ


さぞや濃厚なのでしょうなあー


セン「濃厚だよ。君のように。」


おやおや


では、一杯頂きましょうかのうー


するとセンさんは牧場をこちらに寄せた


そしてミルクを摂ってぼくにくれた


いただきますー


あ、美味しいじゃん!


セン「そうでしょう。花華さんのために作りましたよ。」


うむうむ。よろしい。


ゆーはよくやったぞ。


セン「ははっ。花華さま。」


うむ


これだと何だか


わいがセンさんの上みたいな感じじゃあないか


実質は異なるのに


何ということだ


たちばぎゃくてんはまあいいとして


センさん、今何をしておるのん


セン「お仕事だけどねえ、腕が進まないよ。髪が美しすぎて。」


わあお


ほうほう


ほうほう


では、もういっちょ、宇宙牧場でもいくかのうー


セン「では、今度は花華さんのことを吸いたいです。」


そうかあそうかあ


むふ


そうしてぼくはセンさんに牧場へと移動してくれた


えへへ


牧場物語、なんちて


牧場はのどかでいい風景だ


ただ、景色がずっと宇宙であるのが何だかしんぴてきだ


あぁいいじゃん


おらここにいていいかなあ


さて。


牛さん、よおよお


これからおらはどこへ行こうー


この牧場内でのどこへ


うーむ


む?この宇宙空間


この牧場は浮いているのだが


その隣くらいに


牧場が浮いている


何だあれは


牧場、か?


暗めの色で雰囲気的には何やら物騒そうだ


おらはじゃーんぷをして隣の牧場へ入った


すると隣の牧場へ入ってこれた


よおよお


敷地は暗めの色だ


何だここは


何を育てているのだろう


見てみるが何も見当たらない


うーむ。


牧場か?


わいはその牧場を探検してみる


何も無い


ただ不気味な色の牧場なだけだ


帰ろうかなあー


すると奥の方に何か見えた


あれは


近づいていってみる


小屋だ


何の小屋だ?


覗いてみる


馬みたいな動物だ


しかしその馬みたいなのは何やら馬では無い


ツノが生えてる


そして目は一つで三重の瞳だ


体色は暗い青色


何だこのひとはっ?


おらは危機感を感じたような気がしたが


この人が襲ってくるのかどうかも定かではなく


少しづつ離れていく感じだった


すると馬はこちらを認識した


そして後ろ足を蹴った


どうやらこちらに向かってきそうだ


助走をつけているようなのだ


わいは急いで逃げ出した


するとその後で、パカラッパカラッと音が聞こえてきたような気がした


そしてわいは隣の元のぼくの牧場へとジャーンプをした


そして帰ってきた


そこで安堵をした


のも束の間


後ろから何かのロープが我が首に巻き付いた


いだだ


そして後ろへ引っ張られる


するとその正体はあの馬だった


口元にロープを掴んでわいの首元へ投げていたのだ


怖い


何ということだ


わいは捕まってしまった


そのままおらはどこかへと連行をされてしまう


もちろん今ここはあの暗い牧場の中だ


不気味だ


おらは連行をされ続けて引っ張られ


どこかの建物の中へきたみたいだった


そこは何やら何かの建物のようだ


そのすると馬が喋り出した


「主さま」


何と、言葉を喋るとは


すると奥から人が現れた


おっ


美青年だ


その人がこちらに来た


「お嬢さん。こんにちは。突然で失礼をしてしまった。私はここの牧場の主のフィーという。宜しく頼みますよ。」


あ、はい。宜しくお願いします。


「この馬は私の飼馬だ。そつのあることをしてしまって申し訳なかった。」


おう


「君はここで何をしていたのかな」


えっとね、ただ遊びに来ただけだよ


「そう、か。ここはあまり人が来てはいけないところなんだ。ごめんね。来させてしまって。」


ううん。わいの牧場の隣にあったから。


「なるほどね。それで来てしまったんだね。どうしてかなあ。ここは既にお嬢さんのような人の元には行かないはずなのに。」


どうしてかなあ〜


「その否定しないところ、優しいね。惚れてしまいそうだ。いいでしょう。お返ししますよ。元の牧場に。」


うむ。お願いしますー。


「と思ったけどなあ。お嬢さん、素敵だからその辺はまだちょっとなあ。」


なんとまあ


「そうだなあ。お嬢さん、良かったら牧場で動物を育ててはみないかい」


「動物を?いいすよ。」


「いい返事だね。では、おいで。この牧場で一緒に飼育をしよう。」


「うむっ。」


わいはフィーさんに連れられていった動物畑


そこはとても動物達がたくさんいたが


どれも見たことのない子ばかりだ


フィー「見たことないの?ふむ。そうか。それではお嬢さんはどこの地域出身なのかな?」


「日本じゃよ。」


フィー「ニホン?えっと、、、、、ふむふむ。あぁなるほど、地球だね。あそこはいい星だよ、青くて綺麗で。」


「でしょー。いい星だよ。」


フィー「うん。そこの出身なら、この動物達は知らないのも無理もないね。彼らは君に対しては穏やかであるようにしているよ。遠慮なく触ってみてね。」


あーいなのだ


ぼくは前の近くのもふもふした妙な動物に触れてみた


わうっ!やわらかーい


隣の骨みたいな子も


うおっ!かちかちしておるのー


フィー「可愛いでしょ?彼ら全員、食べれる食材を生み出すよ。」


ふむ。殺されることはないの?家畜みたいに。


フィー「うん。無いよ。いやいるけれど、この牧場で飼っているのは全て生産をする動物達だ。」


なるほど。


ぼく、家畜として殺されるのは好きじゃ無い気がするなあ


フィー「うんうん分かる。君はそうだろうねえ。だからこそ、命は大切に食べなきゃね。」


うむ。そうやのう。大切に頂きますだよ。


フィー「偉いね。お嬢さん、お名前は?」


あっ おら 花華って言います


フィー「花華さんだね。いい名前だ。」


照れるので、いいのじゃ


フィー「その照れているところも愛らしさを感じるよ。花華さんは結婚をしているの?」


しておるぞ。地球のお旦那さんもいるし、こちらでのお旦那さんもおるのじゃ。


フィー「そうなんだね。こちらでのお旦那さんもいるんだ。へぇ。」


そうだよ。センタロウ様なのだ。


フィー「なにっ?」


えっ?


フィー「あぁ、いや何でもないよ。良かったね。幸せそうで。」


うむ!ずっとそうでありたいなあ。


フィー「うん。いいと思うよ。それじゃあ、これから餌をあげてくるから少し待っていてね。」


うむなのだ!


フィー(、、、、センタロウ様、か。そうか。彼が、、、、。)


フィーはこの時、唇を噛み締めていた


フィー(あの牧場の近くに主様がいらっしゃるんだな、、、、)


フィーは何かを考え込みながら作業をする


ぼくはここのもふもふ達を撫でながら牧場を眺めている


広いのう


お空はいつまでも宇宙


素晴らしい


動物達もふわふわだ


外見は恐ろしいけど


ぼくの知っている世界線の動物とは違う動物なのだと考えれば受け入れられるような気がする


フィーさんはかっこいいし


センタロウさん程では無いが美しく、主という言葉も似合っている


そういうフィーさんだ


あ、フィーさんが戻ってきた


あれは


ソウルフードかな


餌かあ


フィー「やあ。花華さん。お待たせ。餌を持ってきたよ。ここの動物達にもあげるんだけど、花華さんあげてみる?」


うむ!かわいいからやってみる。


ぼくはフィーさんから餌のやり方を教えてもらった


そして餌を彼らにあげる


するともしゃむしゃと食べ始める


かわいいのじゃ


にしてもどうして彼らは異なる外見をしているのじゃろう


フィーさんは普通のお人さんの外見をしているのに


それが疑問だった


のうフィーさん


ゆーは何故、姿が普通のお人さんと変わりはないの?彼らはみな、異世界的なのに。


フィー「それはね。僕もまた、そちらの世界線出身だからだよ。と言う方が分かりやすいかな。」


ふむふむ。そうなのかあー。ぼくと同じ世界線かあ。地球の方ですか?


フィー「うーん。違うんだけど、外見的な意味での世界線では同じだよ。」


そうか、そうか。ユーも色々なんだね。


フィー「宇宙には色んな星があるからなあ。その中の一つと言おうか。」


なるほどー。


ゆーも異世界人なのじゃ。


それはよく分かるで。


じゃが、ユーは何やらおかしな感じの雰囲気じゃ


フィー「おかしな?どの辺が」


んー。よく分からないや。気のせいかな。


フィー「そうだよ。まあ、異世界人だからだろうね。」


うむうむ。そうやもしれぬ。


ほえーー


ぼくの勘違いじゃ


すまぬのう


フィー「いいんだよ。ここら辺の彼らに餌をあげたら、次へ行くよ。花華さんは、ここの牧場で何か食べていくかい?」


うむ。食べていくぞよ。


フィー「いいね。では、美味しいご飯も作ってくるね。餌をあげた後に。それまでにどこで待ってるのがいいかなあ?建物の中がいいよね」


うむ。それがいいのじゃ。建物の中。どこがいいかのう。


フィー「じゃあ、ぼくの家で待っていてもらおうかな。ぼくの家は、あそこだよ。」


フィーさんは指を指した


そこはある家のようなものが見えた


あれか


フィー「そう。そこ。扉は開いているから、入って待っていてね。」


おうよ。待っているのだのだ。それてば、またのー。


フィー「うん。またね。」


フィーさんは餌やりに戻っていった


ぼくはフィーさんのお家へ行く


フィーさんはなかなかに美しい人じゃのう


フィーさんのお家、あそこなのじゃ


おお


綺麗な立派な家じゃ


ここが


綺麗じゃ


ぼくは扉を開ける


すると扉が開く


ここだ


ここがフィーさんのお家


色々な家具らしきものが揃われている


いいじゃまいか


ぼくはかってだがベッドにごろんさせてもらった


柔らかくて気持ちがいいのじゃ


ここでずっと寝ていようかのう


何気に部屋の中を見渡してみた


おおうっ


何だかいっぱいあるっ


餌もある


暖炉もある


そういえばここの世界って冬ってあるのかなあ


ぼくは見たことがないので分からない


暖炉があるということはあるのかもしれない?


寒い時が


写真もある


あれ?


この写真は写っているのはフィーさんと


女性なのだ。


誰だろうか?


それ以外は全てを見ていて


再びごろんをしようかと思った時だ


扉が開く音がした


するとフィーさんが戻ってきた


お料理を持って


あ!フィーさん、おかえりなさい!


フィー「あぁ。ただいま。花華。お食事にしようか。」


ほうほう。


何だかその言い方、夫婦みたいじゃあまいか


フィー「フッ。そうだろう。君のことは、、、」


うむ?


フィー「いいや。何でもないよ。食べようか。ここの牧場で採れたご飯だよ。たくさん食べてね。」


おーーう!


わい達はお食事に移る


美味そうじゃ


しかし見たことのない料理だった


色が先ずおかしい


見たことのない奇妙さだ


世の中にはこのような料理もあるのか


これは驚きじゃワ


わいは早速食べてみる


おっ


美味い


わう


目玉みたいなのも入っている


生産ではなかったのか


フィー「あぁそれ、卵の黄身だよ。こう言えば分かるかな。」


ほうほう


では卵黄じゃったか。いただきますー


フィー「栄養豊富だよ。花華さんの美しいボディを保つためには必要だよね。」


ほうほう


わいの美しいボディー


フィー「君は綺麗だよ。前の奥さんよりも。」


えっ?


フィー「ううん。何でもないよ。」


そうかあ


わいは食事に戻る


美味い美味い


ペロリペロリ


食べる食べる


平らげたようだ


フィー「お腹空いていたんだねえ。」


ご馳走さまでした。


フィー「はーい。良かったら、この後一緒に遊ぼうか」


ええ?いいけど、何をして


フィー「花華さんと一緒に気持ちを分かち合いたい。こちらの遊びだよ。そうだなあ。読書は如何だろう。」


あぁ、ええのう。いいよお。


フィー「ふふ。ありがとう。君と仲良くなれたら嬉しいなあと思って。」


む?君はやはりやたらとわいに好意持ってるでしょ


フィー「うん。だって君は綺麗だからね。世界一。」


なんの脅し文句っ


まあいいけど


フィー「愛しているよ。花華さん。」


うむ。まあ、そう言われるのは好きではあるよ。


むふふ


その時


わい達の向こう


遠くな感じで


恐ろしい瞳が見えた


わい達を見ている


いや、具体的に言うなら


フィーを見ているようだ


怒りが灯った目で見ている


あの瞳は、、、、


するとフィーが話しかけてその瞳は消えた


フィー「花華さん。これからどこへ行こうか。読書にピッタリの場所。」


うーん。じゃあ、ぼくの牧場はいかがかな


フィー「なるほど。いいねそれ。行こう。」


ぼくの牧場というのは何となくの提案だ


何となく


ぼくはフィーくんと一緒にぼくの牧場へと遊びに出かける


らんらんらんだ


この薄暗い牧場を歩いて戻る


ぼくの牧場へと


歩いて戻る


この牧場も見慣れるとなかなかに自然な感じじゃ


そしてわいの牧場が見えてきた


おお


何て明るい色の牧場なのじゃ


明るいのう


あれがわいの牧場かあ


では、じゃーんぷ


するとフィーもジャンプをした


そして二人で着陸


すると宇宙人らしき人がいた


目が大きくて体が細くて丁髷型のアンテナ


正に宇宙人そのものだ


フィー「彼らは、、、、作り人だろうね。誰かが作ったんだ。」


作った人かあ。誰かが。


誰が


フィー「それは分からないよ。この広い宇宙の誰かだからねえ。そしてその人達が偶然にもここに辿り着いたんだ。」


なるほどー。


人の言葉話せるかな?


フィー「話しかけてご覧よ。」


おうよ。では、ユーたち。


するとその人達はもによにょと何かを喋った


うーむ 分からん


フィー「なるほど。異世界人そのものだね。どうしようもないな。まあ、放っておくしかないかな。」


えっ?何かされぬかなあわいら


フィー「うーん。無いと思うよ。雰囲気的に。」


そういえば穏やかな感じだ


何もしてこない


ならば放っておいてもいいかなあ


わしはおててを振って「またね」と言って向こうへ行った


フィーもついてくる


フィーさんは何だか顔が素敵だ


見返すと美しい


見惚れる


しばらく歩いているとベンチを見つけた


そこに我々は座る


フィーさんが本を持ってきてくれているのだ


それをわい達は読む


と思いきや


フィーが朗読をしてくれるみたいだった


何とまさかの音声で聞ける


そういえばフィーくんは異世界人なのにどうしてこちらの言葉が分かるのだろう


のうフィーさん


ユーはどうしてわいの言葉が分かるのですか


するとフィーさんはこちらの顔を伺った



何か変なことを言ったか?わい


フィー「そうだな、、、、。僕もまた、君の世界線を知っているから、と言おうか。」


そうか、そうか


フィー「伝わっているだろうか、僕の世界線は君達の世界線を知っているんだ。言語は学べる。」


ほうほう


つまり、ユーは母語とこちらの言葉の両方を話せるのかのう。


フィー「そういうことだよ。話せる。」


ほう。では、ゆーの世界の言語で喋ってみて。


フィー「フフッ。言っても分からないと思うよ。」


発音を聞いてみたいのじゃよ。異世界語、興味あるー


フィー「じゃあ。>°〆→〒°##=|♪☆€×#>○・×♪$%>×€」


うほっ


何を言っておるのかさっぱりぱりじゃー


フィー「でしょう?発音ねえ。」


うん。何となく、キラキラして聴こえたよー


フィー「そうか。僕も君の世界線の言語を学ぶ時はカタカタして聴こえたよ。まるで頭のいい言葉みたいで。」


ほうほう。それはそれは。


フィー「君は、頭も良さそうだよね。分かるよ。」


んっ?


フィー「ううん。いいんだよ。良かったら僕の言語も学んでみるといいかもね。」


うむ。機会があったらねえ。


フィー「うん。機会ができるよ。」


む?


フィー「ううん。何でもないよ。君は綺麗だね。前の奥さんより。」


えっと、前の奥さんも、君の世界線の人かのう


フィー「そうだよ。死んでしまったけどね。」


あらら、、、ごめんね


フィー「いいんだよ。花華さん、ありがとう。殺されてしまったんだ。」


あらら、ご冥福をお祈りします


フィー「いいんだよ。その殺した人は、君もよく知る人物だよ。」


えっ?!


そうなの?


誰なんだろう、、


フィー「言ってもいいけど衝撃が走ってしまうよ。今は本を読んであげるね。また今度にね。」


う、うむ


わいも知っている人物、だと


誰だろう


というより


フィーさんも知っているのか


わいがその人と関わっているのを


ほうほう


フィーさんは本の準備をしてくれた


しかしここで便意を催した


フィーさん、わいうんちっちしてくるからおトイレ


フィー「フフッ。おトイレはすぐそこだよ。」


フィーさんは指を指してくれた


すぐ向こうのそこだ


行ってきまーす


フィー「行ってらっしゃい。」


わいはおトイレへ行く


うんちっちを出しに


あーすっきりしたー


でたでた


そしてお尻をよく拭いて


おトイレを終わらせる


そしてフィーさんのところへ行く


フィー「おかえり。花華さん。君は愛らしいね、」


にゃーー


フィー「前の奥さんはそこら辺は気をつけていたよ。」


すみません。ぼくはちょっと本能タイプなもんで


フィー「そこがいいんだよ。可愛くて。では、本を読もうね。花華さん。」


うむ。


フィー「こちらの世界線のお話だよ。」


フィー「気候が暖かい太陽の光がある時期に、とある子供達のグループがありました。全員で8人。この中の誰一人として欠けてはいませんでした。」


ふむふむ


フィー「するとある一人がグループの外の男の子に恋をしてしまいました。するとその一人はグループからいなくなってしまいました。」


ふむふむ


フィー「そしてまた一人、お父さんに引き取られて引っ越してしまいました。するとまたグループは一人いなくなってしまいました。」


ふむふむ


フィー「そしてまた一人、今度は外国に。」


ふむふむ


フィー「そしてまた一人、また一人、とみんないなくなっていって、最後に残ったのは一人の子でした。」


ふむふむ


フィー「その子は一人だけになって寂しくなってしまいました。そして人を求めて彷徨います。」


ふむふむ


フィー「さてどこに行くのでしょうか?」


むむ?


フィー「その子は先ず、世界を彷徨います。そして誰も自分の相手となる子がいなかったので」


ふんふん


フィー「宇宙空間へと彷徨い始めます。」


ふんふん


フィー「するとかなり遠くまで来てしまいました」


ふんふん


フィー「そして遂に辿り着きました。見つけたのです。自分の相手となってくれる子を。」


ほうほう


フィー「その子は女の子なのですが、そこで綺麗な王子様を見つけたのです。」


ほうほう


フィー「その子は王子様に恋に落ちたのです。そして王子様とは結婚をしました。」


ふんふん!


フィー「するとグループだった子達はその子を羨ましがりました。」


ふんふん


フィー「しかしみんなは既にその子を置いていたので、どうにもなることはなく」


ふんふん


フィー「その子は永遠に王子様と幸せに暮らすのでした。終わり。」


ほうほう


え、おわり


フィー「うん。終わりだよ。ほら、ページももう無いし。」


あぁ本当だ


フィー「君は優しいんだね。その優しさが傷つかなければいいな。」


うむ。それは言われたし、そうだよ。


回復はしているけど


フィー「それなら良かったよ。いい子いい子。よく頑張ったね。」


うむうむ。


そのお話、あれだね


なんか、寂しいね


フィー「そうか。君はそう感じるんだね。まあ、そうだね。うん。ただ、このお話の王子様と幸せになった子はね、、、」


うむ。


フィー「死んでいるんだ。実は。お話の中で。」


えっ、、


フィー「うん。死んでいる。」


どの辺が


フィー「王子様と結婚をしたというところだよ。分かるかな?」


うむう。そういえば宇宙に行ったと言っていたよね


フィー「うん。それはある意味で本当の話なんだ。」


うむ。その時既に死んでいたのか


フィー「いいや。その時は生きているよ。普通に。まだ。王子様と出会った時も。」


うーむ。


羨ましがられたというのは


フィー「それも本当だ。皮肉ながら。」


あれっ?


今なんかフィーくん


フィー「その子はな、殺されたんだ。」


殺された


フィー「あぁ。王子様に。」


ええ


どうして


フィー「王子様が性格的に残酷な人だったからさ。」


そうなの?


フィー「あぁ。困っていた人を助けるフリをして、自分の家に住まわせて奴隷にして殺害をしたんだ」


そう、なのか


それが結婚をしたという意味


フィー「そうだよ。このお話は悲しいお話なんだ。」


羨ましがっていたというのは


フィー「それはその子が死ぬ前のことだよね。」


なるほど。


悲しかったんだな


フィー「そうだよ。そしてその王子様は、実はいるんだ。実際に。」


えっ?


フィー「ほら、その王子様って、あの子が宇宙に行って見つけたでしょ?」


うん


フィー「その宇宙って、何となく感覚的に人が住まう感じだっていうのが伝わるよね?」


うん


フィー「それがもしここら辺だとしたら?」


えっ?


ここら辺、、、、?


フィー「そうだよ。」


えっと、、、


つまり、、、?


王子様は


ここら辺にいる


フィー「そうだよ。ここら辺だ。」


ええ、、、?!


どこだ


フィー「それを知る前に、先ずは休もう。デザート食べに行こう。」


う、うむ


デザート、いいなあ


わいはアイスがいいかな


フィー「アイス?あぁ、あれか。うん。それもいいけど、ここお手製のも美味しいよ。」


ほうほう


フィー「彼らから採れた美味しいおやつだよ。」


ほうほう


わしはそこに着くまでフィーさんと話す


僕の牧場からまたフィーさんのへ戻るのだ


次何して遊ぶ


フィー「そうだなあ。木のぼりなんてよさそうだよ。」


あ、いいのう。しかしわいは気に登るのが苦手なのじゃ。


虫が苦手で


フィー「いいね。いないよ。虫。いなくしておくよ。安心して登ろう。」


うむ。


フィーさんならどうにかしてくれるんだろうなあ


いいよいいよ


フィー「さて。着いたよ。おやつだよ。彼らから採れたもので作った濃厚な冷えたものをお食べ。」


あーい


いただきまーす


あっ


濃厚で美味しいじゃん


これが美味いのだなあ


フィー「いいでしょー。美味しいでしょ?甘いし。」


うむ。美味しいぞよ。あまーーくて。


フィー「君のためを思って作ったよ。たくさんお食べ。」


あら、ありまたいのね


あまい


つめたい


いいやんこれ


わいはいい感じや


フィーさんの食べる顔もかっこいいのう


フィー「君の食べてる顔も可愛いよ。結婚したいな。」


その瞬間


また何やら恐ろしげな瞳が現れた


わいではなく、フィーさんを見ているようだった


しばらく見ていて


消えた


えぇー?


結婚、してもいいけどわいには既にお相手さんがおるよー?


フィー「なるほど。素敵な旦那さんなんだろうなあ」


うむ。かっこいいよー


フィー「そうか。良かったね。」


うむ。よかよか。


あぁーおいしかったぁー


木登り楽しみんご


あのアイス、色んな色があって良かったね。


この牧場にしては黄色も白もあったし


フィー「カラフルでないとね。」


そうしてわい達は木へ木登りをしに行くのだ


木登り


楽しみだなあ


木の前に着く


するとフィーさんが口笛を吹いた


指を口に当てて吹いたのだ


すると木の中の虫達は全て降りて近くでの待機となった


ようし。これで虫くんはおらぬ


わい達は木登りを始めた


もじもじと登っていく


もじもじ


もじもじ


もじもじ


そして木の上に着いた


てっぺんだ


わう


たかーーい


隣のわいの牧場も見える


いい眺めじゃのう


フィー「いい眺めだなあ。」


切る風も涼しい感じだよ


フィー「そういえば君は地球のどこ出身なの?」


わいは地球の日本、北海道、札幌出身じゃ


フィー「今調べる。ちょっと待っててね。」


フィーさんは機器を出した。そして調べる


フィー「あぁ、ここか。ここなら暑めの時でもそれなりに涼しいんじゃないかな。」


うむ。涼しいよ。湿度がないもん。


フィー「うん。いいね。日本という国ではその他の地域は暑いよ。」


うむ。暑かったぞなーー


フィー「やはりか。それが日本の良さだと言われていたりもするんだが。涼しい方がいいよね。」


うむ。その方がええのう。冬は他の地域の方がいいが


フィー「うん。僕の世界線での気候はこんな感じだ。」


程よく暖かくて、涼しいもんだね


フィー「とてもいいところだよ。」


うむ。覗いてみたいぼそっ


フィー「いいね。おいでよ。僕といよう。」


ほえーー


ここは札幌と同じような感じというか


元々札幌はこれよりも寒めだったと思うので


まあいいかな


フィー「では、そろそろ降りるかな。木登りも疲れるな。楽しいけど。」


僕も降りるーー


わい達は木登りを降りた


へへ


楽しかった


時間というか、ここコスモには時間そのものがないので


次は何をして遊ぼうかなあー


フィー「うーん。次は花華さん良かったら決めてね。」


花華「うーん。じゃあわいは、またわいの牧場のベンチでユーになでなでされたいー」


フィー「いいねえ。いいよ。行くよ。」


そうしてわい達はぼくの牧場へ戻った


ぼくの牧場


ぷーっ!


フィー「それだから君は愛らしいんだよ。」


えーー


そうしながらわい達は


わいの牧場に着き


ベンチにまた座る


そしてわいの頭をフィーさんへ預ける


するとフィーさんはなでなでしてくれた


気持ちがいい


眠くなっちゃいそう


するとフィーさんは


僕の耳元で囁いた


フィー「僕のお嫁さんになって。花華さん。」


むーー


参ったもんだ


わいには既におるのだ


お旦那さんが


フィー「フフッ。」


そういえば


この辺といえば


この宇宙といえば


あの王子様


フィー「あぁ、居場所のことだね?」


うむ。


どこにおるの?


そんな危険な王子様


フィー「いいよ。また耳貸してね」


すると声が聞こえてきた


「その必要は無い」


それは恐ろしげな声だった


どこだ?


すると牧場の前方から何者かが現れてきた


恐ろしげな雰囲気を纏っている


どうやら巨大だ


人では無い


その姿が鮮明に見え始めてきた時はまさかと思った


フィー「あぁ、王子様だ。花華さん。ほら、この人だよ。その王子様というのは。ほらね。この辺の宇宙だったでしょ?」


うむ、、


うう


その姿はやがてはっきりと姿が分かるようにまでに見えるようになった



センタロウ様だ


センタロウ様


わいは何となく


言葉に詰まった


言葉が出ない


セン「おや。花華さんがご無事で何よりです。」


しかしその笑みは優しかった


セン「お前は、我が嫁のそばで何をしている」


そのセンタロウさんの瞳は恐ろしげだ


それは前にも見たことがあった


あれだった


食事の時や、何かの時で感じたあれ


あの恐ろしげな瞳


それはやはり


センタロウ様のものだったんだ


フィー「何をって、僕のお嫁さんにしたいのだよ。王子様。」


セン「腑抜けたことを言うな。死ね。」


フィーさんは何やらセンタロウさんが怖くないようだ


フィー「どちらがそうなのかな。僕のお嫁さんを殺した癖に。」


ん?


何やら何かを感じるような


セン「あの子か。私の元に来ていたぞ。で、私が何をしてあの子を殺したというのだ。」


フィー「お前はあの子を奴隷として扱って殺したんだろ」


セン「知らないな。あの子が俺にくっついてきた。俺はその子を保護していたんだ。すると急に俺が食う料理の中に入ってしまったんだ。」


フィー「それを貴方はそのまま食べたんだよね」


セン「そうだ。知らなかったからな。入っていたなんて。」


フィー「だから貴方は俺の嫁を殺した。だから俺は貴女から花華さんを奪うよ。だからこの牧場の隣に、僕の僕の牧場を近づけたんだ。」


セン「逆恨みじゃないか。」


フィー「あぁ分かっているさ。逆恨みだね。それでも、貴方はあれだから、許せないね。」


セン「あの子は君の世界線の星から宇宙船で俺の会場までやってきたんだ。その点、実に素晴らしいと思う。その様な子が君のことを裏切る訳は無いさ。」


フィー「いいや。あの子は貴方に惚れていたんだ。それで貴方の一部になりたいと思って自らを料理の中に入ったんだ。」


セン「そうなのか。」


フィー「あぁ。メッセージもそうやって受け取ったし。」


セン「では、逆恨みではないか」


フィー「いいや。何だろうか、その時からあの子に対しては何となく貴方に惚れていたことを聞いた時から気持ちが薄らいでいたんだ。」


セン「すまないな。ただ、私は何も知らなかったよ。」


そのセンさんの顔は真顔だった。反省をしている表情では無い


フィー「いいよ。ただ、花華さんをもらうよ。」


フィーさんはその美形で私に笑みをくれたが


センタロウさんと比べると全然だ


セン「そうはいかない。返してもらう。俺の嫁を。」


フィー「おや。ならばこちらからも対応をしよう。」


フィー「花華さん。あの話はね、実話なんだ。そして、僕が書いたお話だったんだ。」


そうだったのか


それでか


感じていたことはそういうことだったか


フィー「僕は君をお嫁にもらいたい。では、行ってくるね。」


えっ?


フィーさんがセンタロウさんの前へ出る


そして何かの合図をした


すると後ろから


具体的に言えば後ろのフィーさんの牧場から


たくさんの何者か達がでてきた


あの彼らだ


あのツノの青い馬や骨だけの子やらふわふわな子やらなんやらいる


そして彼らはフィーの合図と共に向かった


フィーも向かう


センタロウさんのところへ


するとセンタロウさんは顔を落ち込ませる


何か呟いている


「どうしてそのような愛らしい子までもを」と言っていた様に聞こえた


そして動物たちはセンタロウの元へフィーと共に向かい


攻撃をする


同時にフィーを捕まえる


そして動物達へは真顔を見せるセンさん


すると動物達は攻撃をやめた


そしてセンはフィーに話しかける


セン「このまま私の餌食になるか?」


フィー「いいえ。あぁ、せっかく花華さんをもらおうとしていたのに。」


セン「そんなの私が許す訳あるか」


フィー「貴方にそういうお嫁さんができたということを聞いた時から貴方のその人を奪おうと目論んでいたのに。」


セン「それでは、貴方は二度と花華には近づかないな?」


フィー「、、、、、はい」


セン「では、その言葉を期待しているぞ。またどこかでな。」


フィー「あぁ。花華さん。またね。」


セン「またね、か。」


フィー「うん。そうだけど。」


センはしばらくフィーを静かに睨むが


フィーはどこ吹く風で自分の牧場を僕のぼくの牧場から離れていく


自分の動物達を連れてだ


その離れていく時


フィー「花華さん。またね。」


そうしてフィーさん牧場は離れて行った


セン「この広い宇宙だろうと私の手中にあることには変わりないのに」



セン「楽しかったかな?花華さん。」


うむ。楽しかったぞー


セン「それなら良かったよ。花華さんが楽しければ。」


なるほど。


つまりセンタロウ様は私に怒ってはいないのだ


なんと


そうして我々は宇宙会場に戻る


いや、センさんは元から大きくてどこにでもいるからわいのみか


戻ってきた


あのー、センさん


セン「うん?何だろうか。」


フィーさんがどこへ行っても手中の中で同じというのは?


セン「この宇宙会場にいるということだよ。」


えっ


セン「ここはそもそも宇宙だからね。」


? ?


セン「まあ、この辺は分からなくてもいいよ。いつか分かるよ。」


ふむふむ


セン「それじゃあ、花華さんも牧場のお仕事頑張ったことだし、ゆっくりベッドで寝ていてね。」


おうよ。寝るのだ。


ベッドを用意してくれた


セン「おやすみ。花華。俺の嫁。」


そうして、この後起きたら元の世界へ帰ってみんなと合流する


このことはわいだけの秘密なのだ。


いやわいとセンちゃんとフィーくんのか。


END

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