コロナに負けん 3

何だこの者は


わたしは怯えた


もしかしてこの人、コロナウイルスそのものか?え、われ、感染してないよ、ね?


ザン「してないよ。大丈夫だ。」


うお、後ろからザンちゃんが現れた


心強かった。ザンちゃんが来たっていうことは、ぼくは何となくかかっていなさそうかな?


国王「あぁ。大丈夫だよ。」


あっ!国王さまっ。かっこいいお顔や、、まいるなあこの時にこんなかっこいい顔を見せられたら


センタロウ様はその者に向かって話しかけた


国王「何者だ貴方は。見た感じ、貴方は単なる生物のようだが」


?「..........あっ、イケメンさん、分かっちゃいます?そうなんですよー、ぼく、ただの生物です。というか人間です!こうしてコロナっぽくしてるけど全然違いますからっ。」


その者は国王様に見惚れてからそう言った


国王「やはりか。貴方は何者で、なぜそういう格好をしている。今のここの時代に不適切だよ。」


?「いやあ、何ででしょうねえ。何となく、こういう格好をしろって言われていたのでやってみただけなんすよ。自分コロナみたいなことはしておりません。」


アルト「それでそういうかっこうをしていて、僕達の目の前に現れるなんてな。」


?「だってあの方がー」


タクト「あの方?」


?「あぁはい。なんていう名前だったかなあー、確か、イブ、だったかなあ」


それを聞いて僕たちの背筋は凍るような勢いだった


イヴって


花華「苗字は?」


?「確か、リオゼ、だったような......」


国王「彼か。」


その名前の人物は、同じくぼくの思念体さんの名前で驚いた。まさかね。同一人物じゃあないよね


だって彼は私達の仲の良い仲間だし、まさか、ね.....


そう思っていたのだけど


まさかね


アルト「ねえ、その人の風貌は?」


?「んー確か、白めの服装に綺麗な白めの髪の毛の色に180は少なくともありそうな長身で」


アルト「おっけい充分だ。」


私たちは顔を見合わせた


わが思念体の仲良くしている彼で間違いなさそうだ。


国王「なるほど。情報をありがとう。青年よ。そして、貴方は帰ってその服装を脱いだ方がいいよ。その不敵な笑みは、単なる貴方の癖かな。それはその服装ではやらない方がいい。」


その者はしばらく沈黙をした。相変わらず、国王様の容姿に見惚れているのだ。


?「へーーい。」


そうして私たちは帰ることにした


彼、イヴに話をしに行くために


ザン「イヴのやつ、何考えてんだ」


国王「私は少し考え事があるから少し出かけてから帰るよ。みんなは先に帰っていてくれ。大丈夫だよ。感染しないから。」


花華「流石国王様。ぼくの思いを分かってくれている。はーい。」


アルト「寂しいけど、うん。」


花華「帰ってのんびりするかねえ。この時期冷たいしね。」


ザン「何でこうも、コロナが流行るのは冷たい時期かねえ。」


タクト「病原菌が生き残りやすいんだ。」


ザン「そうらしいけどさあ。折角これからまた冬を満喫しようと思ったこの時期に」


タクトとザンは話をしながら帰っている


タクト「あ、またコンビニで何か買ってくるか?」


アルト「んー。ぼくは今回はいいかな。」


花華「おらも寒いからいいかのう。」


ザン「じゃあぼくはお酒で。ノンアルコールね。」


タクト「それだと酒とは言わないよなw」


ザン「いや雰囲気で言うじゃん。」


花華「どちらでもよいお話はまた帰ってからしておくれね、さあ、ぼくのお酒も買ってくんろ、タクトっち」


タクト「へい。」


タクトはまたコンビニの中へ入っていった


そういえば、公園に行く前に感じたコンビニの中からのあの気配、何だったんだろう一体。


今回は何も感じない


じゃあ、安心して帰れるね


タクトくんが帰ってきた。お酒やお菓子やらを買ってきたようだった。


タクト「っし。帰るか。」


そして我々は帰る


今は誰も何も言わない


そして家に着く


マンションだ。部屋に着く。


問いただすべき人物がいる


花華「イヴ」


彼は部屋の中で電子書籍を見ていたが、こちらを見て、「何かな」と言う


タクト「お前は、変な男に俺たちにコロナの格好をして近づくように命じたか」


イヴ「いいや。やっていないけど。」


アルト「さっき公園でとある男の人が、君の名前を出して、その人から命じられてそうしたって言っていたんだ。」


イヴ「そうなのだね。でも僕は知らないよ。今日はずっと家の中にいたし、そういう男の人も知らないし。」


アルト「おかしいな。」


タクト「あぁ。」


どうやら彼は嘘をついている様子はない。


どういうことだ


考える


考える


考える


タクト「まあ、考えても何だ。分からないものは仕方がないさ。さっき買ってきたもの食おうぜ。」


ザン「さんせい。」


アルトは考えている


ぼくも変だなと思った


疑問に感じながらタクトくんの買ってきたものを食べていた。飲んでいた。ちなみに全部、イマジナリー系だ。


ぼくは暫く考えていた


どういうことや


出来事の泉であるぼくの脳みそさんが、あじゃぱーになったんじゃないよねえ


うーむ


すると国王様が帰ってきた


みんなの目にも希望の光が見えた


花華「あ!センタロウ様、あのね、お話なんだけどね」


国王「うん。分かっているよ。イヴの事だよね。」


花華「う、うん。彼、なんか」


国王「うん。どうやら本当に彼じゃないらしいんだ。」


みんなは目を丸くした


花華「えっ」


国王「あの男は単なる操り人形だ。」


あやつりとは


国王「出来事の主犯はあの男ではないんだ。何者かが裏から操ってあの男に俺たちに接近するように命じたんだが」


国王「その際に、道の途中で見えた俺たちの仲間であるイヴの容姿をそのまま参考にして、その者がやったのだと冤罪を着せようとしたんだ。今、あの男に掛けられている暗示は解いている。」


アルト「そんな黒い思索が。」


ぼくもびっくりした


国王「それでな、その黒幕が誰なのかなのだが、恐らく命を持ったコロナウイルスそのものだ。」


命を持った


国王「そうだ。コロナウイルスというのはそもそも既に世界中に居て、一つ一つの数が億など超えている。その中の一つが、命を持ったようなんだ。その者本人が、黒幕だ。」


なるほどなあ


ザン「そうなんすね。そしたら楽勝すね。ウイルスは小さいから僕たちでも倒せるすよ。」


国王「いいや。それがな、そのコロナウイルスは大きさが化け物並みに化けているようなんだ。俺より大きい可能性もある。」


ええ、それはきつい


アルト「国王様より大きいっていう事は、そりゃあ少なくとも人外の化け物そのものじゃないすか」


国王「私達にはこの世界にはない異質な力があるからな。その力で倒せると思う。」


アルト「あぁ、確かに。」


花華「ぼくにもその力をちょうだいよぉ。」


国王「花華にもあげるよ。授かるからね。力を。」


うっしゃぁー!また魔法が使えるのかっ


センタロウ様から授かった魔法、手から火を出したりなんだりするの正直楽しかったかなあ。軽いお店で買った魔法使い型のデザインのボールペンのキャップの先っぽに向かって呪文を唱えたら光が出て、何となくそれで魔法陣を描いてみたら縫いぐるみが沢山出てきたりうちの子が眠ったりしたのは面白かったからなあ。


国王「楽しみだね。花華。」


花華「はーい。ぼくもそれでコロナウイルスやっつけまーす!」


国王「いいねえ花華!」


さあて。僕たちのコロナウイルス潰しの旅に出かけまんごか


国王「そうだね。そのためにはまず、今はゆっくり休もう。ここ三日くらいは休もうね。」


花華「はーい!」

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