オネエオカルト少女レイ

早乙女涼子

第1話 デビュー

前髪パッツンの黒髪で身長は160ちょっとくらいの見た目アイドル少女みたいな中性的な男子がいた 



その子の名は氷室レイ 地元で有名なユタと呼ばれるその土地特有の霊能者の総称であるが、そのユタの中でも有名な氷室涼子の息子であった 


祖母は地元のガチガチのカミンチュ(神人)と言われていてユタ以上にパワーを持つ霊能者兼女性盤神主のような存在であった 



レイは元々はエメラルドグリーンの髪色だったがユタの母についていくという事でなんちゃってで髪型だけ巫女さん風に決めてきたのである 



そこには、一切霊が見えないレイなりの淡い企みと決心があった 


それは母、涼子の跡継ぎとして悪霊祓いをしていく為に母に媚を売っていたわけである 


なぜなら母涼子にはレイはユタには向かないと言われ続けていた 


と、言うのはユタやカミンチュになるにはカミダーリ、つまり神が降りてきて取り憑き突然幻聴や幻覚のような症状に悩まされるのである 


それはとても過酷でユタになる事を拒めばひたすらと症状は続き病院送りになる事もあるそうな。 


レイには一切それがなかったのである 


なので、今回の悪霊祓いは非常に危険で、かつ母は猛反対であった 



あんた、絶対私の側離れないでよ! 

そう浮かれない表情の涼子が言うと



イェッサー!と敬礼のような真似をするレイ




片手の紙袋には母に持たされた線香と塩が入っている



除霊の依頼が入ったのはユタの涼子の友人繋がりからである 



なんでも、とある家の息子さんが歳は40近くなるのに約20年くらい引きこもってるとの事 



それも夜遅く帰ってきていきなりおかしくなったそうな…




家は某所の角にある家だった 


其処へ涼子の愛車で向かう


母涼子の愛車は真紫のZだった 色も目立つが何よりハットにサングラススタイルなのでまるでX JAPANのYOSHIKIみたいな出立ちであった 




実際心霊案件に乗り込む時はX JAPANの紅かsilent jealousyを聴きながら行くのがルーティンだった 



なんか本人いわく、その方がノルそうだ




車を車庫に入れエンジンを切る 



着いたわよ 



車から降りるその出立ちはまさにX JAPANのYOSHIKIそのものだった 



レイはそんな母が好きで尊敬していた




よっこらしょと、レイも降りる 




すると、インターホンを押す前に感じの良さそうな70代くらいの女性が出てきた 



一階応接間に案内され色々話を聞くのかと思いきや、2階に上がりますね 



と母涼子は言いレイも続く 


おおよその案件は依頼者が話をしないでも案件がわかる 



これがトップクラスのユタだ。

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