第19話 専業ダンジョン探索者に
ぎゃああああああああ!?
な、なんということだ!?
リストラされてしまったぞ!?
そのうち辞めようとは思っていたが、まさか会社の方から辞めさせられるとは思わなかったぞ!?
退職金と解雇予告手当はもらったし、貯金もあるから、すぐに金で困るということはない。
なので、辞めることに問題はないのだけど……
なんか、こう……
わだかまりが残るよなぁ。
ううむ、気分がスッキリしない……
なんだか今日もウニ丼が食べたくなってきたぞ。
ちょっとダンジョンで暴れてくるか!!
ダンジョン内で見かけたモンスターを倒した。
小型のバニーウニも2匹倒すことができたぞ。
ふう、疲れた。
ただ、体を思いっきり動かしたおかげか、気分が多少は良くなったな。
今日はこのくらいにして、ウニ丼食べて、風呂に入って寝ようか。
次の日。
さて、今日から会社に行かなくて良くなったし、ダンジョンに行くか。
もうちょっと探索したら、何か商売を始めてみようかな。
肉とか、アツゲ・ショウシテソウとか、売れそうだからな!
その前に勉強も必要かな?
夢が広がるなぁ。
不安もかなりあるけどな!!
さて、行くか。
そろそろ大型のバニータコバナナの皮を倒したいな。
でも、相手は巨大なうえに、2体いるしなぁ。
ううむ、何か良い手はないものか?
思い付かないな。
仕方ない、今日も3階で修行しよう。
夕方くらいまで、4色海鮮丼の具材たちを倒しまくった。
では、帰るか。
家に着いた。
今日もお疲れ様。
いつも通り、みんなを召喚した。
ん?
みんな、またレベルアップしたようだな。
体が大きくなっているぞ。
骸王の身長は180センチくらいになっている。
俺と同じくらいの身長だ。
最近は身長がよく伸びるなぁ。
骨なのに成長期なのか?
ダブルクリーナーヘッドもホースが長くなっている。
3メートルくらいだな。
掃除機のノズルの部分も、前より一回り大きくなっているぞ。
……これなら大型のバニータコバナナの皮とも戦えるんじゃないのか?
「むっ、トウヤ、どうした?我に何か用か?」
「えっ、ああ、今の骸王や、ダブルクリーナーヘッドなら大型のバニータコバナナの皮とも戦えるんじゃないかと思ってな」
「ああ、あの2階のか。我なら勝てるに決まっているだろう?」
いや、それは分からないけどな。
「1回、骸王かダブルクリーナーヘッドの、どちらかと一緒に戦ってみようか?」
「我は構わんぞ」
「……良いよ」
ダブルクリーナーヘッドも返事をしてくれた。
よし、明日どの程度戦えるかを試してみるか……
「ちょっと待った!俺にも良い案があるぜ!!」
ヘーマンが話しに割り込んできたぞ。
「どんな案なんだ?」
「あのデカいバナナの皮なら、俺の火魔法で2体まとめて焼いてしまうってのはどうだ!!」
「火魔法はそんな広範囲に放つことができるのか?」
「かなり広範囲に放てるぜ!扉の前から、いきなり放って、デカいバナナの皮が動く前に焼いてしまおうぜ!!」
それができれば最も安全そうだが……
そんなにうまくいくものなのか?
「そうだなぁ、いきなり戦うのは不安だから、明日ダンジョンで、いろいろと試してみるか」
「分かったぜ!」
「分かった」
「我も構わんぞ」
よし、決まりだな。
さて、夕飯を食べて休むとしようか。
次の日。
俺たちはダンジョンの3階に向かった。
おっ、あれはバニーシシャモの群れだな。
7匹いるぞ。
では、あいつらで試してみようか。
「ヘーマン、あいつらに火魔法を撃つんだ!」
「おうっ、任せておきな!!」
ブバッという音とともに、炎が放射された!
炎が一直線に、バニーシシャモたちに向かって行く。
バニーシシャモたちは炎に包まれた。
おおっ、これは強烈な魔法だな!!
バニーシシャモたちは、すべて黒焦げになった。
あれは食べられなさそうだ。
もったいないな。
「どうだ!俺の火魔法の威力は!!」
「あ、ああ、すさまじいな。これなら勝てそうだ」
あれは火魔法というより、ガス魔法なのでは?
と思ったがな。
「そうだろう?俺に任せておきなって!!」
本当にヘーマンだけで、大型のバニータコバナナの皮を2体とも倒してしまいそうだ。
だが、念には念を入れて、失敗した時の策も用意しておこう。
火魔法で倒し切れなかった場合は、俺と骸王もしくは、ダブルクリーナーヘッドが直接戦うことになるのだろう。
骸王とダブルクリーナーヘッドの戦闘能力も調査しておかないとな。
うわっ、何かが飛んで来たぞ!?
これはバニーサンマか!?
ちょうど良いか、骸王に戦ってもらおう。
「骸王、あのバニーサンマを倒してくれ」
「良かろう、我に任せておけ!」
骸王がバニーサンマの突撃を何度か回避しながら、観察している。
そして、骸王は再度バニーサンマが突撃して来た時に、最小限の動きで攻撃を避けて、顔面にアッパーカットを決めた!?
バニーサンマは地面に激突し動かなくなった。
えっ!?
今、すごくなかったか!?
骸王って、こんなに強くなっていたのか!?
「我にかかれば、この程度の敵こんなものだ」
「あ、ああ、すごかったよ、骸王」
これなら大型のバニータコバナナの皮とも戦えそうだな。
バニーサンマはアビスに収納してもらった。
では、次はダブルクリーナーヘッドだな。
誰かいないかな?
おっ、あれはバニートビウオだ。
よし、あいつにしよう。
「ダブルクリーナーヘッド、あのバニートビウオを倒してくれ」
「分かった」
ダブルクリーナーヘッドは素早くバニートビウオに接近して、ホースの先でバニートビウオの顔面を下から突き上げるように攻撃した。
まるでホースで行うアッパーカットだな!?
バニートビウオは地面に激突し動かなくなった。
ええっ!?
強過ぎないか!?
すごいぞ、ダブルクリーナーヘッド!!
あれ?
もしかして、骸王とダブルクリーナーヘッドに戦ってもらった方が良いのでは!?
もしかして、俺の出番はなしなのか!?
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