第2話 早春歩

「早春歩」


空が茜色に染まると

少しだけ春を思い出す

窓越しから見える春

遠くにある白い山々


空から陽がこぼれると

少しだけ春の気配がする

窓を開けると匂う春

遠くにある青い町なみ


冬が少しずつ行き始めている

春が少しずつ歩み寄っている

水も雲も風も太陽も

少しずつ春を迎えている


空が優しくなると

春が少しずつ目覚め始める


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