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『あら、貴方見てくださいな。とても可愛い子』


『んー、でも、売れ残っていた子だよ?何か、問題があるのかもしれない』


『ニャー……』


『構いません。私、この子に決めました。だって、ほら。このつぶらな瞳、貴方そっくりですもの』


『そうかい…?ん、でも、良い眼をしてるね。取り残されながらも、生きたいという意思が見える』


『そうでしょう?時代に取り残されてしまった私達と、この子はきっと、似た者同士ですよ』


『ンニャー……』


『ほら、おいでミケ』


『ミケ?もう名前を決めたのかい?』


『ええ。だって、こんなにも綺麗な三毛模様なんですもの』


『今日から、あなたの名前はミケよ。ようこそ、桜庭家へ』


『そうだね。ようこそ、ミケ。お前は今日から、私達の大切な家族だ』


『…ニャー』

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