21話 研修旅行(10)

「夜はまだまだ長いよ……?」

 

 何て言ったものの、いざ二人きりになると急に恥ずかしくなってきた。

 

 なんか三日月さん顔赤らめてベッドの上で座ってるんだけど本当に何かするの?

 俺そんなに心の準備できてないよ?


「あの……?」

「ひゃい! ど、どどどうかしましたか?

 私はもう心の準備は出来ましたからね!

 知りませんからね!」


 これは何を言ってもダメだ。

 めちゃくちゃ意地を張っている。


 (キスぐらいなら踏みとどまれるか?

 問題は三日月さんがこれで満足してくれるかだけど……)。


 とりあえず行動しよう。

 このままなのは嫌だ。


「三日月さん、ちょっとこっち向いて?」

「どうしましたか優真く…… んむっ」


 こっちに振り向いた三日月さんの口を防いだ。

 舌はさすがに恥ずかしくて入れられないためプレッシャーキスだが、それでも幸せはめちゃくちゃ感じる。


 不意にキスしたため、最初戸惑っていたようだったが、状況を理解してくれたのか応じてくれた。


「ぷはぁ…… もう、急にキスなんて……」

「これで満足してくれる?

 というか満足してほしいんだけど……」

「どうしましょうかねぇ……」


 顔を赤らめながら、妖艶な顔でこちらを煽ってくる。

 ちょっとでも気を抜いたらそのまま襲ってしまいそうだ。


「もう一度キスしてくれたら許すとしましょうか。 さあ、さあさあ」


 三日月さんは変わらず攻めてくる。

 自分が攻められるのは弱いのを隠したいのだろうか?

 もう知ってるんだけどね。


「まだですか~! 私もう我慢できないですよー! 早くしてくださいー!」


 本当にこの子は優等生なのだろうか。

 おそらく、他の人がこの姿を見ただけではまったく想像が出来ないだろう。


「優真くん……? もしかして私に嫌気がさしたんですか……?」


 まずい、三日月さんの心がまた重くなりはじめた。

 早急に止めないといけない。


「じゃあこっち向いて」

「えへへ…… はーい!」


 そう言ってこっちを見てきた三日月さんを見つめる。


 (やっぱりめちゃくちゃ可愛いよな……

 ほんと、なんで俺なんかに惚れたんだろうな……)


「ゆうまくーん。

 また自虐してる時の顔してますよ?

 なんでそんなに自分に自信を持たないんですか…… 

 私が選んだ将来の旦那様ですよ?」


 (それに比べて俺は……

 もともと貧乏だし、リーダーシップなんかもないし……)


 そう思っていると急に頬を引っ張られた。


「むうぅ…… キスするって言ったのに全然してくれないじゃないですか!

 焦らしてるんですか!?」

「ご、ごめん……」


 頬を膨らませた三日月さんに止められた。

 また良くない雰囲気を知らずに出していたみたいだ。

 これ以上三日月さんを焦らす訳にはいかないため、そろそろしてあげよう。


「はむ…… ぷはぁ。 

 えへへ…… そろそろ舌を入れたキスもしてみませんか……?」

「それはダメ。

 たぶん俺が止まれなくなっちゃうから。

 帰ったら、ね。」

「んむむ…… しょうがないですね」


 なんて話をしていたら、もう日付が変わりそうになっていた。

 そろそろ寝なければ翌日に疲労が残ってしまう。


「明日も忙しいし、そろそろ寝よっか」

「ダメです。

 まだ優真くんの表情が暗いです。

 あの時なにか言われたりしたんですか?」


 痛いところを突かれた。

 そんなに顔色が悪いのだろうか。


「特に気にしてないからもう大丈夫だよ」

「こういう時は強情ですね……

 そうだ! じゃあ膝枕してあげます。

 そうして話を聞かせてもらいます」


 そう言った三日月さんは正座して、自分の太ももを指差している。


 このまま黙っていてもおそらく寝かせてくれないだろう。

 おとなしく従うことにした……



――――――――――――――――――――



 part20

 

 愛する人とのキス…… 本当にいいものですね。

 昨日もしましたが、結局今日もいっぱいしてしまいました。


 ディープキスぐらいすぐにするものだと思っていたのですが、優真くんは焦らしてきます。

 楽しみが増えるので、それはそれで良いんですけどね。


 それにしても優真くんはなんでこんなに自己評価が低いんですかね?

 お世辞抜きで見た目もいいですし、優しいし、運動もできます。

 完璧じゃないと満足できない人なのでしょうか。

 それならば私が完璧にしてあげないとですが……


 なんにしてもとにかく話を聞かなければいけません。

 もし、先程の方々が原因ならば全員人権を剥奪する必要がありそうですね!



――――――――――――――――――――



 お読みいただきありがとうございました!

 

 暗い話が多くなっていますが、自分のスタイルはこんな感じです。

 正直明るい話を書きたいのですが、悲しいことに暗い話しか出てきません。

 出来るだけ明るい話を増やしていくようにはします。


 最後に、前回もお読みいただきありがとうございました!

 毎日投稿頑張っていきますので、良ければ次回もよろしくお願いします。

 


 


 


 


 




 

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