タイトル未定

2010年①

　カップラーメンの残り汁に冷や飯をぶちこんで食し、いつも通り腹を下した。寝床に入るも毎日昼過ぎまで寝ているので夜中三時になっても全然眠くない。先日木下に登録させられたツイッターを見てみると、書いた覚えのないつぶやきが俺のアカウントから発せられている。それもそのはずで、木下のアイデアにより俺のアカウントは俺と木下と木下の彼女である柳川の共用アカウントにさせられている。

「ヒロキがみんなに焼肉奢る会いつにする？」

などという世迷言が書いてあり、サークルの連中が返信欄で勝手に予定を決め始めている。

「焼肉が食べたいのは間違いないけどさ！」

俺の金で焼肉が食えるということで盛り上がった流れを肯定するわけでも抗うわけでもない。当たり障りのない書き込みをして、スマホの電源を切り、眠れもしないくせに目を閉じた。

　二回目の二年生の二学期。

　俺の青春は残り汁が付いたまま放置したカップラーメンの容器と同じ匂いがした。

　君は、青春の腐臭を嗅いだことはあるか？