第1話


「ここは……?どこ?」


僕は小倉花音。

一人称は僕だが性別は女だ。


僕は光に包まれた空間で目を覚ました。

それに答えるように機械ような声でこう言っていた。


「ここはこのゲームのアバター選択画面。顔や衣装を選択してください。」


と、そう聞こえた。

その声はどこか優に似ている気がした。

だがきっと気のせいだろう。

僕はそう思うことにした。


そして僕の前に液晶画面のようなものがでてきた。

目元、口元、髪型など、選択肢が多くあった。

僕はほぼそのまま、初期から何も変えずに「次へ」を選択した。


次は服の選択だった。

僕は制服のようなミニスカートに大きな襟のシャツ、それに赤のネクタイをつけ黒色のジャケットを羽織った。


選択が終わったら「これで宜しいでしょうか?」という声と共に自分の全体の姿が液晶画面に写った。

髪色、目の色が変わっただけで、いつもと変わらない僕がいた。

少し美化されているような気はしたがきっと気のせいだろう。


見た目を確認し、「OK」と書かれた部分を押した。


そして次に役職選択画面になった。

役職は戦士(ソルジャー)、騎士(ナイト)、味方強化(バッファー)、暗殺者(アサシン)、魔法使い(マジシャン)、回復者(ヒーラー)の6つだ。

僕は何も考えず暗殺者(アサシン)を選んだ。


その後はまた意識が薄れていき、眠りについた。

寝ないよう必死に抗ったが、その抵抗は無駄だったようですぐに意識が遠くなっていく感覚があった。


みんなは大丈夫だろうか……。


そう考えながらまた眠りについたようだ。

その後の記憶は無い。


次起きる時には一体何が起きているのだろうか。

不安で仕方がない。

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