笑いのない世界でも最強お笑い芸人は笑いをつくるらしいです

薬得

第1話

俺は葉柳。お笑い芸人だ。説明する必要がないか。俺は、今じゃテレビに引っ張りだこだもんな、

そう思いながら次の収録場まで行く。

ドン!誰かぶつかったか?

「葉柳さん!!!」

俺のマネージャーの声が俺の一生の最後の声だった

「いてててて…」

(あれ?俺なんでこんなとこいんの?)

「起きたか。」

そこには偉そうに椅子に座っている男がいた。

「えーと…どちらさま?俺、今から収録行かなきゃいけないんですけど…」

「その必要はない。お主は死んでいるからだ」

(ええ、ちょっと待って意味がわからない俺死んだの?なんで?)

そんなことを考えている間に男は淡々と話を進めていく。

「お主はその仕事に行く途中に電車のホームに誤って飛び込んで死んだのだ。」

(え、ちょっとまって頭の整理が追いつかないんだけど)

「えーとまずどちら様?」

「私はまぁ、お主たちが言うところの神だ。

実は困ってることがあってな。」

その神(?)と言っているやつから説明を受けた。まぁざっくり言うとこうだ。

まず、とある異世界に笑いが存在しない場所がある。で、そのとあるところはあと数年後に滅びるんだと、その理由がしょうもなくて、娯楽が少なすぎてみーんな孤独死してしまうんだと。

「というわけでお前には異世界に行ってもらう。魔法というものは存在せん。お主の地球と同じようなものだ」

(えーまじかよ。結構異世界転生して、魔法バンバン使うの憧れてたのになー。)

「行くのか?行かないのか?」

(行くに決まってる)

俺は神の頼み事をのんだ。

「じゃあ、まずお主を異世界に連れて行かなくては。」

そう言って俺は意識を失った

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