転生したら【リス】だった。おいら絶対人間に戻ってやる!

@jimgai

第一章

第1話 [プロローグ]

カァーカァーカァー



 うぅぅ。目を開くとそこは、森の中だった。

うあ?ここはどこだ?まだ日本にこんなところがあったなんて。おいらは上を見上げると大きな木がこんにちわをしていた。


 なんて大きさの木だ。アニメとかなら世界樹って呼ばれててもおかしくないなぁ。んん?いつもより地面が近い。おいらの身長縮んだのか?まだそんな歳になってないぞ!視線を落とし自分の体を見る。


 体には、沢山の毛が付いていて手も変な形になっていた。えっえっえーーーーー!!おいらは自分の姿を探す為。川を探す。あれ、上手く歩けない。

二本足で歩こうとすると何故か両手が地面についてしまう。一歩進んで転ぶ。一歩進んで転ぶを繰り返して、やっとの思いで川までたどり着いた。


 おいらの体いったいどうしたんだよぉ。


 川で自分の姿を確認するとそこには、大きな丸い目、茶色い毛が生えたリスがいた。


 「おいらリスになってる!!。」


>>>>>>>>>>>>>>>


 ヒューマン・アニマル・オンライン。僕の世界ではそう呼ばれていた。

 2030年に始まったバーチャルゲーム。人間が動物にもなれるゲームだ。

 いわゆるシュミレーションMMORPGである。

普通のMMORPGでもありながら、動物にもなれる。そんなゲームなのだ。

 動物も努力次第で最強になれるバランス調整が神ってるゲームですぐに世界に浸透した。



 その中で大会優勝者限定で、渡されるネタキャラがいた。その名も「キュートR2」まぁ見た目は完全にリスなのだが、その可愛さもあって。サーバーに入る直ぐに囲まれる位人気があった。



 キュートR2には、初期ステータスが弱い代わりに面白いスキルを持っている。それは【恩返し】と【モンスター言語翻訳】。【恩返し】は心から感謝されると、スキルを手に入れる事が出来る。

【モンスター言語翻訳】は知能があるモンスターと会話ができるようになる。



 最強に見えるが実はかなりの、最弱ぷりだったのだ。大会優勝者限定ネタキャラを理由に【リス】という職業は………。


 おおっと。このままだと話が長くなってしまう。


そんなリスになった男・坂本 大河。

ただいま。二足歩行の練習をしていた。


 「えい!やっ!とぅ!」


 だいぶ歩けるようになってきた。10歩、歩いて転ぶを何度も繰り返している。今はまだ10歩が限界かぁ。


「ぐぅぅぅぅ」


おいらのお腹が鳴る。。朝から何も食べてないよ〜お腹減った。ドングリ落ちてないかな?おいらはきのみを探して四足歩行で歩くのであった。


トコトコトコトコ。


 木の実♪木の実♪どこですか?おいらは口の中に木の実を詰め込む。むむ?なんだ?あこそ…



「きゃぁーーーー!!」


 森の奥から叫び声が聞こえる。おいらは急いで声がした方に向かう。一人の金髪の女の子がナイフが腰を抜かしていた。


 キャーピラだ!


 おいらは草むらに身を潜める。キャーピラとは、巨大な芋虫。80センチくらいのウニョウニョしたモンスターだ。


 助けてあげたいけど、おいらに出来る事は豆鉄砲くらいなんだよなぁ。おいらがもっと強ければ。キャーピラが少女に近づく。


「ママァ。ごめんなさい。」


 小さな声で少女が呟いた。


 我慢だ。おいらに出来る事何もない。何もできないおいらでごめん。


 おいらは全身で震える少女を見る。この世界で初めて出会った人間。


「優しい人になりなさい」お母さんがよく言っていた言葉が、頭に浮かぶ。


 おいら、あの子助けたい。本当に何もできないのか?この世界ではトップに立ったおいらが、何もできないはずがない。


 クリティカル。相手の弱点部位に当たれば、大きくダメージを与える事ができる。キャーピラの弱点部位は口の中だ。キャーピラは、HPが半分以下になると土の中に潜るはずだ。おいらが失敗すれば、少女が死ぬ。絶対に失敗できない。


 コクコクと近づくキャーピラをおいらはじっと眺める。少女は必死に逃げようとするが追いつかれた。


「バイバイ。」


 この世に別れを告げる少女。大きく口を開くキャーピラ。おいら、この時を待っていたんだぜ!


「豆鉄砲!!」


おいらは頬に詰め込んだどんぐりを放つ。キャーピラの口に入り後ろに倒れた。急な攻撃にビビったキャーピラは、地面に潜る。


 やったぁぁぁ成功だ!こわかぁったぁぁ。おいらの手まだ震えてるよ。ありゃありゃ。おいらも腰が抜けて起き上がれないや。


 おいらはお腹を空に向けて仰向けになっていた。


「あれ??」


  少女が不思議そうな声をあげ、目を開けた。そこには仰向けになっているリスがいた。少女がキョロキョロと首を振り、キャーピラが居なくなっている事を確認して、おいらを両手に乗せる。


 「リスさん。助けてくれたの?」


 おいらは頑張ったんだぞ!褒めて欲しいぞ!

おいらは首を縦に振る。すると少女は、おいらに笑顔を向けた。


「私は、チョコレート。助けてくれてありがとう。」


にこやかに笑うチョコレートは、まるで天使のように可愛かった。あぁ。助けられてよかった。


『スキル【恩返し】を発動しました。

恩返しの効果によりスキル【アイテムボックス】を獲得しました。』




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おいらの小説読んでくれてありがとう!


これから楽しく更新していくから


一緒に楽しもう!!

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