サポートキャラである主人公の弟たちになったけど、兄が過保護です

九十九まつり

ゲームを始めたら世界が滅び、転生した

 私には親友がいて、その子とゲームをすることとなった。ゲームはお互いが個人でやったことのあるゲームで、2人でやってみないかと言う気まぐれだった。そのゲームは学園系BLゲームで、主人公は目立つ感じではないが、優しくて容姿も優れていて、男女ともに隠れファンが多いというキャラ設定だった。


 そして主人公には弟がいて、攻略対象と弟たちが仲良くならないと、攻略対象との仲を邪魔されてしまうというシステムがあった。逆に攻略対称と弟たちが仲良くなれば、協力的になるというシステムもあった。主人公が幼いころに主人公の母親と、弟たちの父親が結婚し、兄弟となったのだが、弟たちは双子で年齢は1つしか違わない。初めはギクシャクとしていたが、そのうち仲良くなって、両親が海外で働いていても3人で暮らしていけるようになる。仲良し家族って素敵だよねと盛り上がったものだ。


「さぁて、始めていこうか!」

「おっけー!」

 そうしてゲーム画面のはじめからを選んだ瞬間に、部屋が全く知らない白い空間になってしまった。隣には親友がいて、親友も首をかしげていた。いったい何が起きているのかと、周りを見回すと、上から人が舞い降りてきた。とても美しい人で、その人は私たちを見るとにこりと笑った。


「ごめんね!世界が滅んじゃったから、転生してもらってもいいかな?」

「…はい?」

「ちなみに私は君たちの世界の神なんだけど、これをしたら世界は消えるって設定してたんだよね。いやぁ、まさか君たちがあの時間にゲームを一緒に始めると思ってなかったんだよね。」

 あははと笑っているが、恐ろしいことを言っている。もし、それが本当だとしたら…私たちしてはいけないことをしてしまったのではないか。


「転生先はあのゲームでいいよね。ちょっと新しい世界作らないといけないから、もう、送っちゃうね!」

「え、まって!」

「いや、えぇ!?」

 もっと話す時間をくれてもいいのではないか、そう思った時には、眩しい光に包まれてしまい、何もできなくなってしまった。最後にかろうじて親友と目が合ったけど、なんかあきらめたように微笑まれた。

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