第2章 コンビニ店員さんがヤバすぎる

ヤヴァイ兵長

 ––– ツッコミすぎて腹が減ってきた俺は

コンビニに弁当を買いに行こうとマンションを出た。


 タラララ〜ララ〜♪ ラララララ〜ン♫


 ––– ふむ、牛カルビ弁当にすべきか、幕の内弁当にすべきか……


『悔いが残らない方を自分で選べ』


 …ん?店員さんが何か呟いたかな?


『時間がねぇから今すぐ決めろ!!』


 …叫んだよ?ハッキリ聞こえたよ?!

  なんで怒ってるの?


「じゃあ、牛カルビ弁当にします。温めもお願いします」


『よく喋るな豚野郎』


 …おぃぃいい!! 店員さん?

  ナニコレ威圧感半端無いんだけど!

  なんなら初めての開口だよ?


『オイ。さっさと答えろグズ野郎。お前がしたいことはなんだ?』


「……あ…温めを……」


『ほう……悪くない』


 ––– 何が?!


『そろそろ拷問を始めよう』


 …レンジは拷問じゃないはず。

       •

       •

       •


……… あのぅ、温め時間…長くないですか?


    【刹那!轟く爆発音!!】


『てめぇ…びっくりしたじゃねぇか…』


 ––– こっちのセリフだ!


『オイ…ガキ共…これは…どういう状況だ?』


 ––– いやいやいや! 温めすぎてトレーがぐちゃぐちゃになってるんですよ!


『こいつを許してやってくれないか?こいつは悪魔になるしかなかった。それを望んだのは俺達だ』


 –––望んでねぇ! 悪魔を生み出したのはアナタでしょうが!


『ちっ、汚ねえな…』


 …それを、渡す気か?!


『それでお前ら…手を汚す覚悟の方はどうだ?』


 …確信犯ッ!!


「あの、いや、それは流石に遠慮と言いますか……」

『オイオイオイオイ待て待て、これ以上俺に建て前を使うならお前の両脚の骨を折る』


 ––– なんで?!


『お前の手はもう汚れちまったんだ。以前のお前にはもう戻れねぇよ』


 ––– 返品不可だと?! いや、汚れたのは、元カルビ弁当のせいだよ……

「スイマセン、怖いんで帰ります。追わないでください」


『了解だ、エルヴィン。 お前の判断を信じよう』

 ––– エルヴィンって誰?! もう嫌。


 こうして俺はコンビニを出た。

少し歩けば他の店がある……


 この時俺は、更なる苦難が待ち構えている事など知るよしもなかった……

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