赤壁の家
ぽとりひょん
第1話 心霊スポット
元は裕福な家庭の所有者が住んでいたが、娘は病気がちで若くして死んでしまい絶えてから久しい。
その後、何人も持ち主が変わったがその家が使われることはなかった。
今は放置され、若者が肝試しに訪れるようになる。
訪れる者たちは、幽霊を見たり、ポルターガイストに遭い玄関付近で引き返す者がほとんどである。
家の奥まで行けるものは、その恐ろしさのためほとんどいない。
そのため、知られていないが行ってはならない場所がある。
今、女子高校生4人が肝試しをしようと赤壁の家へ行く話をしている。
「みおを誘おうよ。」
「どうして。」
「あの子、霊感があるのよ。」
「本当、聞いたことないよ。」
「みおは隠しているのよ、霊が見える
と言うとみんなひいちゃうでし
ょ。」
「なら、いざと言う時は助けてくれる
かな。」
「それはどうかな。」
ともかく、
咲子がみおを誘う
「みお、赤壁の家に行こう。」
「咲子、また肝試しをするの、やめて
おいた方がいいよ。」
「もう、行くことは決まっているの
よ。」
「仕方ないなぁ。」
みおは承諾する。
日曜日、早苗、
赤壁の家は町のはずれにある。
木造平屋建てで居間と3つの居室がある。
家の周りは林があり他の住宅と離れている。
そして、日中でも幽霊屋敷の雰囲気を
赤壁の家の着くとみおは見る、赤壁の家は黒い
みおはこれは危険だと判断する
「みんな、あの家に入ってはだめだ
わ。」
「せっかく来たのに帰るの。」
早苗が反論する
「絶対に危ないからダメなんだよ。」
みおは食い下がる。
「みおが言っているんだからやめ
よ。」
咲子がみおの発言を支持する。
「なら、やめてカラオケにでも行
く。」
彩と恵子も賛同する。
そして5人はカラオケで過ごすことになる。
みおはホッとする、あんな
みおが通うのは町の中にある
近くに普通科の高校はここしかないので町の中学校を卒業すると普通の成績で普通科ならみんなこの高校へ来ている。
赤壁の家に行った学生は他にもいるがみんな怖くなり入口近くで引き返している。
そのため、心霊スポットとしては有名であるが、真の恐ろしさは知られていない。
噂は玄関に黒い影が現れるとか、居間でポルターガイストが起こると言ったものである。
次の月曜日、早苗と咲子が赤壁の家について話していると
「赤壁の家に行ったんだって、どこま
で行けた。」
「入ってないわよ、入るのやめてカラ
オケに行ったわ。」
「何だ、おじけづいたのか」
そこへみおが会話に加わる
「あそこはやばいわ、絶対入ってはだ
めよ。」
「おまえ、怖くて言っているんだろ
う。」
「ええ、怖いわ、あんな禍々しい所、
初めてよ。」
「なら、俺が今度の休み行ってやる
よ。」
「だから、やめなさい。」
「怖がり。」
みおの言葉は聞き入れられない。
健二は友人の
次の日曜日、3人は赤壁の家に到着する。
玄関のカギは壊されている。
3人が玄関に入ると黒い影が一瞬見える。
和也が怯えていう
「これやばいよ、帰ろう。」
「何言っているんだ、気のせいだっ
て。」
「もう駄目だ、いけないよ。」
和也は外へ逃げ出す
「臆病者。」
健二はつぶやく。
健二と徹の2人は居間に入るするとソファーが動き出し2人を跳ね飛ばす。
2人は床に転がるがけがはない。
しかしパニックに
「うわあぁぁ」
2人とも慌てて外に逃げ出し3人は家に帰る。
月曜日、早苗たちが健二に聞く
「ああ、行ったぜ、大したことなかっ
たよ。」
「どこまで行ったの。」
「玄関と居間。」
「後の部屋は行っていないの。」
「それで十分だろ。」
「逃げ帰ったんでしょ。」
「仕方ないよ、あんなことが起きたら
逃げるって。」
「何があったの。」
「玄関で黒い幽霊を見た。」
「それで逃げ出したの。」
「その時は和也が逃げ出して、俺と徹
は逃げていないよ。」
「それで居間に行ったの。」
「ああ、居間でソファーが飛んできて
跳ね飛ばされたんだ。」
「ポルターガイストね、いい体験した
じゃん。」
「良くないよ、どんなに怖かった
か。」
「やっぱり、怖かったのね。」
「お前たちと違って、中に入ったんだ
ぞ。」
「はい、はい、分かりました。」
健二の主張は軽くあしらわれる。
みおは健二たちが無事帰って来てホッとしている。
クラスの中では早苗と健二たちの会話を聞いている者がいる。
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