第6話 現実を忘れて

 お昼ご飯はカレーかと思ったら唐揚げ弁当であった。

「カレーかと思った」

「カレー食べたいなぁ」

お昼ご飯を食べながら周りの参加者達を見渡してサバゲーの雰囲気に浸った。

 敵も味方も関係なくワイワイして居る。見知らぬ人と共通の趣味で遊ぶ世間から浮世離れした遊びである。


 殲滅戦、フラッグ戦、メディック戦など色んなルールのゲームを楽しんだ。


 最終ゲームが終わり帰り支度をして居ると色んな人が「今日はありがとうございました~!」と声を掛け合って帰って行く。俺も知らないし一言も会話してない人にも声を掛けながら荷物を車に乗せた。

「今日は今年1に楽しかった!」

「そんなに??」

「マジだよ!」

「それは良かったな!帰りに肉食べようぜ!」

「いいね!奢ってね!」

「オッケー!たくさん食え!」

帰りの車中で将太がフィールドのサイトで今日のゲーム写真を検索していると俺と将太がたくさん写っていた。

「めっちゃ写真撮ってくれてるよ!」

「いいね!」

「もっと格好いい装備したいな~!」

「アキバで軍拡だな!」

「だね!」

将太はすっかりサバゲーにハマったようであった。


 この帰りの途中は何故か悲しいー。

 熱くなった身体から熱が抜けていき平穏な日常へ頭が切り替わる。子供の頃に暗くなるまで遊んで家の玄関を開ける感じだ。


 また毎週サバゲーに行こう!

 都心の煌びやかなビル街を見つめながら思った。


続く

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