「早速女友達が出来て良かったじゃん!」

　灯は少し不貞腐れたような声で言った。

「ん？あ、ありがと？」

「しかも結構かわいい子だし」

「確かに美形だよね」

「これは女の勘だけど…あの娘きっと智樹に気があるよ」

「ははは、っんなわけないでしょ」

　だとしたら嬉しいな…やべぇにやけが止まらねぇ

「なにニヤニヤしてるの？」

「ニヤニヤしてねぇーし!!」

　そんな会話をしているうちに家に着いた。

「今日は家（うち）来るの?」

　灯がそう訊いてきたので俺は「着替えたら行く」と言って自宅に帰った。

　自室のベッドの上に飛び込んで、佐々木のことを考えた。

『私もこのアニメ好きなんだ!仲間だね』

『あの娘きっと智樹に気があるよ』

　佐々木と灯の台詞が同時に浮かんだ。

「ぐええ、ぐふ」

　やべぇニヤけが止まらねぇ。

　あ。灯ん家（ち）行かないと。

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