第7話 障害者年金

 気がつけば僕は幻覚と幻聴を患っていた。

 頭の中を覗かれているようだった。

 ーー統合失調症だと、診断された。


 君はしんどい中、僕を病院に連れて行ってくれた。

 僕はべったりと君に依存していた。


 わがままを聞いてくれる君に救われた。

 けど、僕は散在がやめられなくて君をまた追い詰めていた。


“何のために働いてるのかわからない。携帯のため?給料の4割が携帯代なんかふざけてる。こんなん死にたいわ”


 泣く君を見るのが辛かった。

 どんなに泣いてもやっぱり“声”は出なかった。


 ある日、転機が訪れる。

 君が僕の障害者年金を申請しようと言った。

 ネットで調べたら手続きが大変らしく、僕は乗り気じゃなかった。

 けど、病院の人と君が頑張って障害者年金が認められた。

 そして僕はようやく“金食い虫”じゃなくなった。

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