あいつは独りまた一人。

@sigusa

第1話 好奇心

面白くもない日常がまた始まってしまう。

「今から、講義を始めます。」


僕がこの仕事(教授)をしている理由。

「まず、私の名前は佐上 惣汰です。」

人が好きだからである。

人は合理的な生き物ではない、感情に縛られて生きている。

知能が比較的高い人間だからこそ、感情とゆうものを持っている。

とても面白い。ここにはいろいろな人間が集まるだろう?

だから、来たに過ぎない、僕は人を観察したい。


「今日は、初めての講義ですのであまり授業をかっちりとした授業をするつもりはありません。なので力を抜いて聞いていてください。」


「貴方たちがどうしてここに来たのかなんて、僕には関係ありません。」

「もしかしたら、楽だったから、なんて理由もあるかもしれませんね。」

「私がそれを知ったからと言って、何もしません。」

「私は感情に縛られていないので。」

僕が縛られるのは好奇心。嘘をついている。

息をするように、嘘をつくのにはもう慣れた。


「心理とは、人の心に関する学問でしょうか。」

「科学技術が発展した今の現代でも未だ謎は多いのです。」

「私は貴方たちに心理を勉強しろとは言いません。」

「ただ、楽しんでほしいのです。」

私の専門は社会心理学、私が教えているのは臨床心理学だが、

社会心理学とは要するに、人が集団に属し、その集団の中で個人がとる

行動のメカニズム群集心理を読み解くというもの。

それを読み解くのに、この場所(大学)はうってつけの場所だ。


そのあとは自己紹介をしあい、終わった。

「これで今日の講義は終わります。」

「今日の」授業はこれで終わった。


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