運命の本に出逢ったので、料理人始めます!

蓬莱蒼璃

第1話 料理人

俺たちは普通に仕事をしていた。

いや、"スランプ"の俺を気遣って、読書を進めてくれた。

その本には途中までしか、文字がなかった。

不思議に思っていると、突然、見たこともない世界に飛ばされた。

そして、俺たちは生きるために仕事探しに来ていた。


「私たちの世界みたいに、いっぱいありますねー」


警察官、消防士、先生、保育士、冒険者......。

その他にもいろいろあった。


「いっぱいあるなー。んで、どれがいいんだ?」

「小説家とかもあります! これでどうでしょ?」

「即却下。ここまで飛ばされて、小説なんか書きたくない」


だいたい"スランプ"で、悩んでんのに。

書けてたら、苦労しないっつーの。


「これです! 料理人。私、料理得意なんですよ」


商売か......。

お客の話を聞いて、小説にするのも面白いか。

俺はその紙をじーっと見た。


「これ、自営業だぞ。できんのか?」

「そこは先生、任せましたー」


俺たちは料理人となった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る