第18話 ストーカー

 まただ。


 自宅マンションの共用エントランス脇。


 若い女が立っていた。



 俺の名は宝条光ほうじょう・ひかる


 新宿ナンバーワンホスト。


 朝に仕事が終わり帰宅したばかりだ。


 疲れている。


 俺は苛立ちを滲ませて、女に言う。


「ストーカーやめて。訴えるよ」



 女は毅然と返す。


「お待ちしておりました。東京国税局の者です。脱税容疑で査察調査させてください」

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