始発出勤

 朝5時半。


 僕の姿を見つけて、部長は笑顔で言う。


「君、連日始発で出勤なんて、やる気だねー。えっ! もう昨日夜に頼んだ仕事終わったの? 君は仕事が早いなぁ。じゃあ、次はこれやっといて。今日の午前中に終わらせてもらえれば良いから」


 遠のく部長の背中に向かって、僕は言う。


「もう何日間、家に帰ってないだろう?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る