MELRSHIA/EngageManagement
JULIUS
PROLOGUE≪EngageManagement≫
これは10年前に起こった『指輪』×『ネックレス』を巡る14日間の願望の戦い。
この現代に起こったドラマを今になって語るのは時効を迎えての事。
20年前の東京・土井邸
当時高校3年生の俺、土井純一は運命を迎えたその日は500年に1度の特別な満月の夜で俺はそこで、彼女ジュリア純一は二天一流の刀を手に、この月夜の出会い俺とジュリアが14日間の戦いを語る。
2020年・東京・レジディア西新宿私立ムラッシュ学園中高等学校
「あっ、純兄ちゃん!純兄ッ、今日は学校帰りに戸越銀座の商店街でお買い物して何か食べたいのはありますか?」
「桜、悪いって。今日は遅くなるし、家に帰ってくれ。晩飯はウーバーで頼んであと10日間しかねぇんだよ。ヴァロの、ムラッシュとかPEXの大会あるんだよぁ!?」
「純兄ちゃん?えぇ、わかりました。忙しいですしね。兄さまとお爺様でご飯食べます。ハイッ」
「豊と潤季か?あそこのジジィって、立石恭一郎だろ?桜?俺が言うのもの勝手で悪いのだけど、極力無茶やストレス抱きかかえてないか?勇気爆発しそうになったら俺に言え。豊や潤季は同クラスで、俺がよく知っている」
「お気をつけてください、では」
ここのムラッシュ学園中高等学校の校門前で別れた。何も変わらない日常。
「あら?土井君じゃない?今日は早いんだね」
「おう、藤堂か。ハッハハハハハハハハ、俺っていつも変わらねぇよ。まぁ人間裏表あって人生涙あり、笑いあり、の人生だよ。ロ”ン”にゃ”ッ”!?チ”ン”ポ”ニャ”ッ”!?っつうてよぉ、俺も同年代に心配される生活は送ってねぇよ」
「アンタ、今7:30分よ?こんな早い時間に登校って朝練か、自主練しか考えないでしょ。それにアンタ?ここ最近ウーバーの出前が圧倒的に多いでしょ?桜からは聞いてるよ。あの娘からね」
「こんな時間じゃねぇと情報視聴覚室の鍵、貸してくれねぇんだよ、ケチクセェ臭うな、鍵貸してくれるのはこの時間帯なんだよ」
「あっ、そうですか、はい、はい、ゲラウェイ!ですよ」
「ンジャッワリィ」
この少年こそ名前を土井純一。後に始まる第7次指輪戦争に身を投じることになるとは誰一人と想像もしていなかった。
彼を育てた父親第6次指輪戦争で最終的に勝者となった土井石舟斎湊純は土井純一が高校入学の時に没した。
平和なこの東京に不穏の空気が漂い始めた。
藤堂凜、その継承者争い後の第7次指輪戦争に参加する1人であった。スマホからの通信で霊体化して凛と行動しているのは『力』の指輪を守護しているティーチャー。赤と黒の法衣に指輪をぶら下げて腰には二刀の大太刀と小太刀を腰差してるサンダル姿で日焼けの肌雪のような長髪をゴムで縛っている白髪の成人男性がスマホから凜に通話した。
≪凛?周囲に気をつけろ。潤羽るしあの継承者争いで遺した指輪の残滓を感じる。私は君を尊敬してるよ、凛≫
≪ティーチャー、この学校に気配を感じるわ?しかもこの気配は冥王潤羽るしあ1等級の気配よぉ、私が敏感になりすぎたのかも、まぁ、学校の間は私もアンタも別々で探しましょ≫
≪同感だ。私は好きにさせてもらう。12000年も続いたこの指輪戦争正直に言うが君が私を召喚したのは想像外での範疇、ニャンちゅうにしておこう≫
≪嫌味でしょ?私は一応、才能ある方と自負してるわよ。お父様が認めた才能、第6次での戦争はこの東京で起こった悲劇しか言い表せないわ≫
凜は先の指輪が原因で父親は死亡。母親は生死不詳にして。
指輪は7つこの世に存在する。ネックレスは5つこの世界の繁栄と創世輪廻に廻る。潤羽るしあ・夜天メルシアは第3者及びにYouTuberコレコレ氏に情報機密の漏洩・詐欺により指輪戦争が始まった起源とされている。
「そうそう、聞いたか?このニュース!」
「ん?この東京、東京のニュース・・・・岸田首相辞任この大ニュース、聞いてないか?純一、純一、純一はニュースみてないのか」
「見る暇はねぇよ」
「お前、この高3何してんだよなぁ!?」
「ムラッシュに一応スポンサーに5割入れてる方だぞ、俺」
「梅原こそ、俺が最近学校のPC借りて大会の練習してんの知ってるくせによ」
「おい、おい、純!俺とお前はダチだろ?お前が羨ましいぜ、ガッコ一の美女の桜ちゃんがおまん家に通い詰めて料理や掃除までも世話してくれてんだろぉ~」
「別に、俺は何とも言えないよぉ。桜が好きにさせてやってるだけだ。俺はホラッ、ムラッシュのオーナーとしてこの学校で世話になってる分カリは返す。デカマラ、カリダカ分俺の罪だと思ってきちんと大会に出て成果出さねぇと意味ねんだわ」
「だよなぁ、剣道辞めて急にFPSドはまりしだしてPEXやVALOで最近は忙しんだろ?そりゃぁニュースみる暇はねぇか」
「おう、俺はここで。練習すっから朝の授業センコー、誰だっけ?」
「数学の鈴木だよ。」
「ノリアキセンコーか、OK」
土井純一は学校のPCにログインした。steamはアカウント連携で楽なので7:30分から授業開始の8:50分までの練習に当てれる。
――――第7次指輪戦争―――――
解放のドラムが流れる。心の鼓動。解放の戦士の目覚め。
土井純一はまだ知らなかった。
マクドナルド西新宿店内
フードの男性がマックのメガマフィンセットとソーセージマフィンを頼み2Fのテラス席にて椅子に腰を下ろして朝できたてのメガマフィンを食べながらLINEが鳴る
♪♪♪勇気爆発~♪♪♪
≪はい、あぁ、俺だ。俺。そっちからの通話って何だい?≫
≪マスターか、指輪の件?ネックレスの件でここ最近のムラッシュ情報ですがね、マスターお探しの『火』のネックレスは確かにここの学園からの力を感じます≫
≪声が大きい。少しはボリューム下げろ。俺は朝マック中だ。マクドを堪能したいんだ。火のネックレスは学園の理事長か、予測は企てれる。指輪か?第6次から15年後、潤羽るしあの継承にして12000年も続く人類は神との挑戦権。くだらん≫
≪マスター、今日の日付変わった時間にて襲撃を。私は私。影は影の御身にて。魔槍・魔剣の扱いが一段とプロフェッショナルの腕前は事件性が認められればラッシュ、ラッシュ、ゴーラッシュ、サイコーな指輪戦争に舞台は整えますよ、我がマスター≫
≪ルミナ、お前はこのくだらん継承者争いが面白いと高みの見物で物見で言うな≫
LINEでの通話を終えてマフィンを食べ終えたこの男。首元には『永遠』の指輪をぶら下げていた。
通話の相手はこの第7次に召喚された勇者ルミナ・アーシアス。バストサイズ110㎝の北欧出身のケルンの守護者フィオナ騎士団の勇敢な勇士にして騎士。
マスターはこのタイミングで日本に入国して、フードの男は去る。
ムラッシュ学園中高等学校
土井純一はギリギリで朝の数学に間に合った。
表向きは受験に追われる青年だが、裏向きはTwich・YouTubeで活躍する配信者でサブスクやビッツYouTubeの広告収入で生活していけるスーパー高校生兼ムラッシュ学園の看板eスポーツチームムラッシュのⅢ代目オーナーである。
「純?純?急に悪いが生徒会の備品の修理頼めるか?」
「真吾のアニキか?また備品が動かないのか?」
「イイっすよ、生徒会3期連続の会長の命っすからね。つーか、生徒会で備品修理できる人間1人くらいは居れよって話だけどな。」
この眼鏡をかけた生徒はこのムラッシュ高等学校3期連続の生徒会長の関真吾。全国入試でも1位を取る東大合格が約束された男で俺の知り合いだ。同じクラスになってから勉強面では支えられた。
「生徒会の忠告だ、純、夜道には気をつけろ」
「ん?なに言い出すんだ?夜道には気をつけろって誰か被害に逢ったのか?」
「生徒会吉報誌4月号を読んでないのか?」
「見る暇はねぇよ。俺、この時期はマジで死ぬほど忙しんだって。ムラッシュの今が大事なシーズン、真吾の兄貴だって知ってるだろ?ムラッシュがここの最大の利益だって、俺は高校生やりながらチームのオーナーだからギリギリのピンチで賄ってるんだよ」
「それは済まない、生徒会の耳には連続女子生徒誘拐拉致監禁事件我がムラッシュの生徒がここ1カ月連続で立て続けに起こってる」
「マ、マジで?」
「日報誌書くにも苦労するんだぞ、純?ウチの生徒の女子生徒が立て続けで先生たちからも新宿区交番所・警視庁の組織犯罪対策課いわゆる1課や公安も動いてる。」
「イヤっ、もう生徒会着いたけど、依頼の品は?」
土井純一は土井邸の広大な土地を有する25坪の都内では大豪邸の家屋に住んでいる為古びた品を自分で修理している。元は父親である石舟斎湊純の祖父土井無二斉春侘瑞賢の幕末・明治期の品が大小の蔵3つに眠っている。
関真吾は土井純一を座らせてガタついた品をテレビ・エアコン・ミニ冷蔵庫の品を土井純一に見せると純一は真吾を室内から出した。
「修理の時間だ、5分で済む。退出してくれ」
「OK、OK、純ちゃ~ん、わかった」
真吾の兄貴が退出して純一が詠唱を唱えた。
「
これが唯一土井純一に受け継がれた石舟斎の教えだ。テレビ・エアコン・ミニ冷蔵庫が新品同様に動作にも異常はない。
「終わったぞ、真吾の兄貴」
「お疲れ、流石は純兄」
「また何かあったら言うてくれ、俺が頼れるのは少ないけどな」
「謙遜を言うなや、純ちゃ~ん!ホンマに、関家にとっちゃ純ちゃんのお力があってや、また、ウチに来てや。」
「実家の阿弥陀寺だっけ?」
「せや、阿弥陀寺も年々参拝客が離れて建立1300年経つ都内一古い寺やねん。」
「最後だけど、連続事件は気を付けるよ」
「ホンマかいな?今日の下校時刻は15時やでな!生徒会一同・学校の先生・1課や公安も協力してくれはる」
「・・・・・おっ」
あと1限で午前の授業さえ終われば昼休みだが、購買部・食堂はごったがえで碌に食事は摂れない。
昼のチャイムが鳴る。
チャイム音はムラッシュ創立100周年を祝って紅白連続60回も出演した昭和・平成の名アニソンアーティスト
「昼か」
基本的に購買部や食堂に行くのが面倒くさいので近くのコンビニでいつも買って屋上に行って食べるが今日はそのルーティンがズレた。
「純兄ちゃんはいますか?」
「ん?学校でしかも3年クラスでその純兄ちゃんはやめてくれ、桜。俺も18歳の大人になれないガキだけど、学校だと小恥ずかしいんだよ」
「せ、せ・・せん・・土井先輩?」
ほぼモスキート音。ASMRの囁き声レベルの先輩だ。桜が持っていた弁当とは思えない重箱だ。わざわざ家を出る前にいつも作っての登校。桜を引き取った立石家現当家の立石恭一郎彼の孫で桜の兄である豊・潤季は自炊をほぼしたことなくて、出前館・ウーバーが8割稀に自分で料理するのはレンジでチンというレベル。故に桜は立石家の料理人でもある。
「屋上でェ喰うわ、行くぞ、桜ッ!」
「はい」
しかしこの時から何か妙な違和感が土井純一の身に迫っていた。明らかにナニカの気配と寒気を促すこの吐き気は全身の倦怠感やあまりにも妙すぎる。
桜と屋上のムラッシュ中高等学校の屋上は都内を一望できる。
だが、屋上の鍵が開いていた。先客がいるのか。
不穏の空気の正体それは藤堂凜が掴んでいた。一足先にこの屋上に来て、第7次指輪戦争の気配を逆探知しているとこの東京に既に集っていた。
『死』楠栞桜/龍ヶ浜ゆえ
『財』おおえのたかゆき/マール・アストレイア
『力』藤堂凜/ティーチャー
『永遠』?????/ルミナ・アーシアス
藤堂凜は屋上でコンビニで買ったおにぎりとパンを食べながらスマホ片手にこの第7次現状の情報がスマホに送られてくるのを凜は視ていた。現在ティーチャーの単独行動の情報で判明したのは指輪の4つの所有者にして参加者。
「土井君に桜?なんで、ここにYOUは何しここに?」
「メシだよ。メッシを食いに。俺の憩いの場だけど、まぁ、今日ぐらいはイイよ」
「姉さんもここに用だったの?」
藤堂凜・立石桜は実の姉妹である。藤堂家・立石家同盟の下第6次では楠栞桜を追い詰めるが土井石舟斎湊純の策に陥り失策、最終的には龍ヶ浜ゆえの手により、藤堂凜の父親と立石豊・潤季の叔父にして桜の味方であった珠洲はその責務を果たすが第6次での件を踏まえて養子に桜を出した。
だが、姉妹は姉妹に変わりようはない。
「桜?恭一郎のジジィに何か、こうイジられてない?」
「別に、別に、別にって言いたいよ。姉さんが気にすることじゃないしね。豊兄さんも
「だってよぉ、姉妹なんだし2人でメシ食って、帰れ。俺は仮にもⅢ代目ムラッシュの看板背負って世界大会や国内大会に出るように努力してんだぜ、金掛かるんだよ」
「土井君?・・・・・わかったわ」
「先輩、こっちに。栄養が高いごはんお裾分けしますね。兄さんやお爺様の分も作りますので。」
「くたばればいいんだよぉ、あのジジィ!?豊やおにやも、大概でしょ?サウナ出禁、パチスロ出禁、大声で叫び、大声で歌い、発狂して殺害予告をよく出す、台パンしながら女をぶん殴る!?最悪よぉ、私から見りゃ」
「・・・・・・一応、私は15年も平気ですよ。まぁ」
土井純一の運命が徐々に近づいていた。
≪凛?凛?聴こえるか?一歩前に前進で3つの指輪の継承者が判明した。これを言うか迷ったがお前の目の前にいる人間が最後の継承者だ。イイな?指輪の8つの罪能力解放は・・・・お前にもチュートリアルで説明したが土井純一の能力察するに危険を超えるかだ≫
≪ちょっと静かにして、ティーチャー。単独で行動するなとは言ってないし、好きに動いて回っても困らないけど、私の知ってる人間を巻き込ませたくはないの。第6次以来の災害が起こるわ≫
「お、お前ら何を話してるんだ?俺には分からねぇけど、桜、飯ありがとうなぁ、」
「は、は・・・はい・・・・」
2020年これが最後の3人の日常に交わす会話であった。地獄の14日間の序章。
土井純一は午後の寝てるだけでいいホームルームの道徳を聴いてるだけで授業が終わった。15時以降は全員下校で生徒会の一員や1課や公安も声掛けをしている。
―――――るしあの
指輪戦争の7つの指輪にはそのるしあの罪を顕現を解放する大いなる災厄を祓うその能力が封じられてるこれが12000年も人類創始から始まっている。
そして、今もなお行方が暗ましている初代ムラッシュのオーナーにして、現『火』のネックレスをぶら下げているとされている加藤ひなたは加藤下総守雲刻斎純一の孫である。加藤ひなた《ごきげんななめ》はムラッシュ初代の基礎を作り、最後に姿を見せた昭和39年(1964)東京オリンピック以来だ。
―――――22時―――――
15時下校で全員下校と思っていたが土井純一は大会迫る中、誰もいない学校のPCにログインして現ムラッシュの成績をチェックしながら自身のプレイも磨いていた。
「よしっ!?エイムがズレてねぇ、ミリオン!!!!前回指摘したのをよくカバーした、お前のIGLも指示がうまくなった」
≪うっす、オーナーの言う通りっす。グッドマナーっすよ、今の状態はイライラしてねぇっすよ、オーナー≫
「ミリオン、今週末開催のVCJ(VALORANT CHAMPION JAPAN)ムラッシュ背負って頑張れよ」
≪オーナーの期待に応えます≫
「トン兄も、冴えてる!冴えてる!ト”ン”兄ィーもなに、アレ、さっきのエイムからのエース連発、ミリオンと双璧を為す、おめぇら2人揃ってきゃめんライダーWじゃねぇかぁ」
≪オーナー、言い過ぎです。僕なんかが最初思いましたよ?初代スタイリッシュヌーブのⅡ代目を正式に受け継いで以来、身に染みる思いで初代に恥じないようにプレイを魅せてきました。感謝します≫
*感謝しますは初代スタイリッシュヌーブの金言。とんぼ/トン兄は今のムラッシュメンバーでミリオンと並ぶ年長者で今年30歳を迎える。このeスポーツのAPEXやVALORANT世界では名が知られてるベテランの類に入ってる。
「アブソル君?今日はお疲れ。また明日。15時で。学校の勉強頑張ってな、アブソル君は一番若い15歳って?そうか桜の1つ下か」
≪来年、ムラッシュ中高等学校に入学できるように特別出願で推薦なんですよ、僕≫
「来年高校生か?速いなぁ、俺は大学生、イヤっ迷ってるんだよぉ、俺の人生って一体何したいか?目的がねぇーじゃねぇつっつうか、ムラッシュを引っ張っていきたい。アブソル君、来年の今頃ミリオンととんぼはこのチームから引退する」
≪オーナーには感謝してるんすよ、俺。捨て猫みたいな俺達を拾ってくれたオーナーにはマジ感謝っす。逝こうぜ、ピリオド《土井ストーリー》の向こう側へ!来年には引退してしまうRITAS選手も俺にアドバイスや立ち回り教えてくれたこと、今度は俺が教える番すよ≫
「若いね。若いね。俺はこのムラッシュを護ることが使命だ。初代オーナー、加藤ひなた《ごきげんななめ》失踪して加藤下総守雲刻斎純一の遺志を継いだ加藤家から土井家に継承された重役を、18歳の俺が背負うべき役目っすよ」
≪今日は、今日は全員プレイセンス磨かれていたし、明日は大会想定のルールで全員みて各々、キャラやスキル構成も把握して以上でイイですか?オーナー≫
「RITASさん、マジでありがとうございます。元VALORANT1位APEX国内1位のアナタに出逢えて俺は心からこのムラッシュのオーナーの誇りを感じています。」
RITAS選手も今季一杯で引退してムラッシュ候補生やムラッシュ運営に携わる運営側に廻る。妻2人との間に6人の子供を育てる父親でもある。
学校のPCから出て、学校のグランドから帰る最中に音が聞こえた。
「・・・・・・!?」
ムラッシュのオーナー、土井純一は慌てて学校に引き返した。生憎戦える装備ってない。
「逃げろ、逃げろ、ゲラウェイ!ゲラウェイ!」
しかし先回りしていたのは『永遠』の指輪の持ち主だった。LINE着信音が♪勇気爆発~♪と鳴っている。
(こんな時間帯に夜中の学校に何してんだよぉ!?俺は、俺はッ!?ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァゴホッゴホッ)
怪しいフードの男から階段を下っていき、階段下のスペースに引きを潜める。うまい事気配を消すことに成功したものの改めて校内ナビのアプリを開いて地図を確認する。
「本館、新館、旧館か・・・・今、いる場所は。連中をまくれるなら、ここか」
階段下には常備品として柄が着いた箒2本も置いてある。純一は2本の箒を手に詠唱開始して唯一石舟斎が純一に教えたのは投影魔術である。
22時過ぎの屋上
藤堂凜とティーチャーが朝から感じていた気配と対峙していた。
「アンタだったの?継承者争いには、その気配に、魔剣と魔槍・・・ふっ」
「お嬢さん?私は影の御身にて影自身の影の実力者よ。気配が分かったぐらいでイキり急かさないとね。死にたいのかしら?」
「おっととっとー、摺り寄り界隈のゴムがぁ!?仕方ないね、ティチャー!?」
ティーチャーが現れて、凛を抱きかかえた状態でグラウンドに着地。
「名を開示してもいい?ティーチャーあの魔剣使いには実力見せつけなさい!」
≪ダメだ。まぁ、そこで凜は見ていろ。私の実力が視たいのか?いい度胸だ。魔剣に魔槍、そう特徴的なコートに勇士の覇気か。なるほど、ルミナ・アーシアス≫
「なんですぐに分かった?そもそも、お前は何者でどこの者どこの組に属した歴戦の勇士ですら、あの者がどこにも属さない?まぁ、いいだろうとぉ、我がマスターは獲物を見つけ次第狩りが旨いものでね」
ルミナ・アーシアスとティーチャーの戦いが始まる。
「
風の如く素早い連続剣の斬撃を交すティーチャー。あくまでも自分の名を名乗らない。弓兵でもなく、剣を使う。剣兵?弓兵?どこにも属さない男。
「
術式展開。潤羽るしあの大罪が封じられてる指輪の能力。『力』男は剣戟を避けて詠唱してルミナに近づく。
「Trauer aus Stahl, die Klinge meines göttlichen Throns zu Gott, Eisen zu Feuer, Himmel zu Wasser, Gold zu Holz, die Schuppen der Hexe, meine fünfschichtige Mauer wohnt.Es gibt unendlich viele Verbindungen in meinem Herzen, es gibt keinen einzigen Tumor, es gibt keinen einzigen Verlierer, mein Wille wird diese Sünde loslassen, die Trommel der Befreiung ist mein Schrei.Gehen wir auf die andere Seite der Zeit, in die Hölle oder was auch immer, aber mein Keil hat diese Welt zwischen Himmel und Erde geschlossen.≪Unlimited Collaboration Vault Room≫」
それがティーチャーが詠唱開始した固有の能力。ルミナは魔槍に切り替えた。
「
両者の激しいぶつかり合いに砂塵が舞うグランド。ティーチャーは傷1つも負ってない。ルミナはグランドの音も逃さなかった。凜もこの夜中の校内誰もいないと、凛がティーチャーに指示を送った。
「ティーチャー、ティーチャー、一旦。誰かいるの?夜に巻いたはずだよ」
≪結果内に動けるのか?まぁ、イイ。凜は足音を追ってくれ≫
「ごめんだね」
(アッ―クソッ!?イキソーッ!?こんなはずじゃなかったのに結界内で動けるのは原則は継承者のはず?私はお父様に認められた才能には自負していた。これは私の責めよ、いったい誰が‥‥)
凜は足音を追って新館2Fに足を止めた。
2Fに血が流れ込んでいる。凜は背筋が凍る思いで攻めてその顔だけでもと近寄ってさらに最悪なコンボで凜自身も嘔吐した。
(全く何の冗談だ?一番現実を受け入れがたいことだ。明日一体どの面下げて、どの面下げて桜と話せばいい?桜になんて言えばいい?桜の希望をここで崩す訳にはいかない・・・・凛、凛これが与えられた試練か?)
血の出血量で見れば剣で一刺し、狙い定めて心臓に一突き。剣と槍の合わせ技。
「土井君、嘘でしょ?」
「ティーチャー、私が最後に彼を。奇蹟でも起こしてあげるこの場から去って。いや、大事な命を下すわ。あのルミナという勇士を追いなさい、近くにマスターがいる。マスターは命を取れと要求しないがアナタの裁量に任せるイイ?」
≪あぁ、そういう意味合いか。承知した。そこの小僧の事か?凛、以上だ≫
「えぇ、これは私の十字架。背負うべくしてこの罪を主に洗い流すわ」
凜はコートから藤堂家の秘宝にして先代当主藤堂シゲ。シゲのペンダントは月夜に照らされて蒼く輝いていた。
蒼いペンダントには400万人分相当の魔力が込められていたが凜は土井純一の心臓にペンダントの魔力を与えて蘇らせた。
その後、跡形もないように事後処理を済ませて凜は帰った。
土井純一は、帰路についたことで・・・・ルミナ・アーシアスとマスターは仕留めそこなったとなった今度こそ土井純一の骸は都内の河川敷に曝される。
「納得いかないわ」
凜は自宅のソファーに寝そべってこの日はいろいろありすぎて23時過ぎだ。風呂にも入っていなくティーチャーが姿を魅せる。
「凛?彼が生きてると知ると、明日には彼の骸は曝される。」
「助けに行きゃ、ハイハイ、分かった。ゴーラッシュに飛ばして!!!!!」
真夜中、凛を抱いて土井邸に向かう。
土井邸
土井純一が自宅に帰ると、ルミナ・アーシアスが剣を振るった。
「もう2度も、3度も、獲物を仕留め損ないは流石に私もキレます!」
「い、意味わからねぇよ!?来るなよぁ!オラッ!?」
ルミナの魔剣と魔槍に、土井純一は蔵の方に足を運ぶ。
いつも使っている蔵の方に純一は入って鍵を閉める。
「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァゴホッゴホッ」
「時間稼ぎです、か」
「うるせぇ!!!!」
土井純一はこの窮地にそして、500年に1度の満月に照らされて純一と彼女は運命の日にして運命の夜である。
「問おう、貴殿が指輪のマスターか?ここはそうか。石舟斎湊純の家か、奇遇だな。私はかつて石舟斎湊純と共にした・・・再度問う、貴殿がマスターか?」
「……はっ?……分からねぇ、けど…マスターなら、マスターだ!!!!!」
「『王』のマスター、私は何をしたらいい?命を下してほしい」
「外に居る敵を撃ち滅ぼせ!!!!!」
「そう指示か。ハッハハハハハハハハハハハハハハンンンッン”ン”ン”ン”」
金髪の女性が外に居る敵に向かっていった。俺の首元には『王』の指輪と無二斎が遺した2振りを腰に差して、俺もサンダル姿で外に出るとルミナ・アーシアスと金髪の女性が戦っていた。
「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァゴホッゴホッ、な、何が起こってんだよ、人の家だぞ、人の上を勝手に暴れまくって、テメェらの目的は何だ?」
「潤羽るしあの継承者争いー指輪戦争ー」
「は?意味がさっぱり分からねぇ、マジで意味が分からねぇよ」
「そうか、なら・・・・」
「『王』の指輪か。ここで、斬る」
ルミナ・アーシアスが剣を構える。金髪の女性は日本人離れしているが西洋人?土井純一ですらも判別不能だが金髪の女性が剣を解放する。
―――――とてつもないこの覇気が都内を圧巻する―――――
星川サラの遺志を継ぎブリテン王アーサー・ペンドラゴン/アルトリウス将軍英国が世界にその神秘の秘匿を打ち破る世界の聖剣にして潤羽るしあの神器『スターオメガ』聖杯を導く
2020年、土井純一18歳、運命の夜にして・・・・この出会い。
この夜。都内某所に姿を見せた加藤ひなた《ごきげんななめ》は『火』のネックレスをぶら下げつつアイコスを吸いながら呟いた。
「第7次が始まったか。私が帰国早々に、この事態が急展開ね。」
加藤ひなたは1964年以来となる帰国で加藤家の直系の子孫は途絶えて土井家が継ぎ土井無二斉が現在の邸宅とムラッシュの権利を分け渡された。
PROLOGUE【完】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます