翁草の大望

 ああ肉の器が使えなくなった程度では諦めなどつくものか、お前は諦め切ろうとする心算でいるかもしれないが、私は違う。何度でも生まれ変わって、何度でもお前を探し出して何度でも恋をする。言い訳を揃えたところで、諦められるわけがないんだ、お前は私の恋を実らせてはくれないから。いつまでもいつまでも私の心も体も魂すら掴んで離さないクセに、本人はひらひらするりとすり抜けて去っていく。そのたびに私は更に深くお前に恋するしか道はない。

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