果てしない夢

「5級ライセンステスト受験」にも書かせていただきましたが、

ヴィクトリアマイルから、オークスまでの1週間はライセンス取得のための勉強と競馬予想で馬一色の日々でした。


すると、遂に見たんです。

夢を。

  *  *  *


夢のなかで、私は東京競馬場にいました。

(おそらくダービーの指定席が外れたので、その影響なのでしょう。)

ビールを飲み、たこ焼きをつまみながらにんまりしつつ、競馬を見ていました。

9Rが終わり、10Rが終わり、メインレース。


パドックを見て、予想を完璧にした私は、満を持して馬券を購入しました。


よし、あとはレースのために良い場所を確保するだけ。

私は意気揚々とゴール板前を目指します。

すると、ふと頭をよぎったのです。

10―2―5で来ると。


普段私は、3連単を買いませんがこれはなにかあるに違いない。

そう思ってもう一度、馬券発券機の前に戻りました。

このレースいただいた、と。

  *  *  *


その時に、目が覚めたのです。

5/22 オークス当日の朝のことでした。


こんなの、賭けるしかないですよね。

10―2―5。

その時点のオッズを確認すると、それはもう穴中の穴のような馬券。


オークスの時間、私はライセンステストでパドックも本番も見ることができない状況だったことだけが無念でしたが、あらゆる力を込めて祈りました。

(ライセンステスト中もオークスのことを考えていたということは、今だから言えることですね。)


乗馬クラブで全てを終えた頃、時間は17:00でした。

もう結果は出ている頃です。


いつもの倍くらいのスピードで跳ねる心臓を押さえつつ、公式が投稿しているレース映像を見ます。


……。

あれ、5番がいない……?


急いでレース映像を止めて、ネット投票の画面を確認します。

画面には当たりを示す星が輝いています。


おかしい。

まさか……、ハプニング……。


その、まさかでした。

輝く星は当たりではなく、払い戻しを伝えるものでした。


レースをさらっと確認し、ルメール騎手に「おめでとう!」と心の中で伝えてから、

(スターズオンアースとパーソナルハイを軸にしていたので地団駄も踏んでいましたが……笑)ネットから、SNSから様々な媒体を漁りました。

そして、全ての事の顛末を知りました。


5番サウンドビバーチェの放馬、原因は他の馬に顔面を蹴られたことによるものだと。それによる15分の発走遅延。これはグレード制が導入されてから、最長のものだということ。


なんと言っていいものか。

とても複雑でした。


馬第一ですので、誰が悪いとかはどうでもいいのです。

誰かのせいにしてなんとかなることではないですし、さらなる不幸を呼ぶだけです。

ただ、一生に1回しかチャンスのないレースでこんなことが起きていいのか、と。

この馬をG1出場馬にするまで、果てしない努力をし続けた関係者の方、ファンの方、メディア関係の方、鞍上の騎手の方。

全ての方の思いが大量に流れ込むような感覚を覚えました。


競馬は賭け事。悪いこと。

そう思っている人も多くいるでしょう。

確かにその気持ちも、わかります。

やり方によっては人生を狂わせるというのが、競馬の持つ1つの事実です。


ただ、それと同じくらい夢も持っている。

馬が、その馬に関わる多くの人々が人生を、そして夢を掛けている。


馬券を買うということはその夢に便乗し、叶うように応援することだ、と。

最近はお金にとらわれすぎていましたが、始めた頃に持っていた想いを回顧する出来事となりました。


夢が正夢にならず寂しくはありますが、

私は私らしく自分のやりたいことをとことん、無理なくできるような生活を手に入れられるよう今後について考えていくべきですね。

最近は面接に行っては、落ちているので、もう少し自分を見つめ直す時期なのかもしれません。


ということで、ダービーは初心を思い出して、予想します。

きっとレース前の映像で感動して、泣いていてパドックをしっかり見ることはできなさそうですが……笑

(当たったら当たったで、ものすごく喜んじゃうんですけどね……。)


では、今週も楽しい週末を!!











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