とある異世界生活記
夢幻商会
プロローグ
大空を飛行機が駆ける。
この飛行機の乗客—30人の中の一人、
【万里 旧】は、深々と椅子へ身を任せる。
彼は、久しぶりの休暇に友人とロンドンへ一泊二日の旅行へ行くところだ。
そんな彼は椅子に座りながら何時だか忘れていた少年のようなワクワクした気持ちを味わう。
だがこれは小説だ。このまま穏便に事が進むわけがない。この平穏のウラでは、小説の中で主人公が必ずと言っていいほど遭遇する…
「全員スマホを置いて手ェ上げろ!死にたくなけりゃな!!」
そう。ハイジャックである。
犯人は猟銃を持ち、五人のグループだ。今は四人が何やら作業をしている。そして旧はというと。頭に超が三つつくほど冷静だった。
そして悪の組織もビックリのいい笑みを浮かべると、バックからトランシーバーを取り出し、スイッチを押
—スパァーン!
痛い。後ろに気配を感じ振り向くと犯人さんが突如ハリセン一閃。そして怖いぐらいの猫なで声で…
「ソンナコトシテイイトオモッテルンデスカ?」
と、ドアップで迫る。旧はさながら蛇に睨まれた蛙状態。
なら…とパソコンを起動しメールを送
―スパァーン!
痛い。そして、
「ソンナコトシテイイトオモッテルンデスカ?」
ドアップ再び。犯人さんの眼が大分ヤバくなっきている。
そんなカオス的な状況の中、犯人さんの腰についていたスピーカー?のようなものから
「ジュンビオーケ」と片言の日本語が聞こえると、犯人さんは最初にハイジャックを開始したところへ戻り、声をはりあげ、
「政府が俺らの要望に応えなかったモンでな、それに対しての報復としてお前らには吹っ飛んでもらう。じゃあそうゆうことで。」
犯人さんは持っていたスイッチのようなものを押す。恐らくはそれが爆弾の起爆装置だったのだろう。
機体がドドドドド!と大きく揺れる。
そして、眩い輝きが目の前で炸裂したと同時に、
旧のこの世界での命は尽きた。
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