「神隠し」

健さん

第1話

俺が20代の頃の話。高校時代からの友達でツヨシとあきら。そして俺の名は俊彦。いつものように3人で行きつけの居酒屋で飲んでいると、ツヨシが言った。「知り合いから聞いた話なんだけど山梨県の某市にある”神居トンネルというところがあるらしいんだけど、そこは、有名な心霊スポットらしいんだ。トンネルの長さは、約350メートル程あるらしいんだけど、その中を、写真とか、ビデオ撮影すると、霊が、写るらしいんだ。3人で、行ってみないか?」すると、あきらが、「いいね!前から、そうゆう心霊スポットに行ってみたかったんだ。俊彦は、霊感あるし、高校3年のとき、3人で伊豆に旅行行ったとき、お前だけ金縛りにあったり、親子の霊見たとか言ってたよな。」「行ってもいいけど、霊に憑依されないか心配だ。今だにあの親子の霊、忘れられないよ。」ツヨシが、タバコをもみ消しながら、「じゃあ、今週の日曜日3人で行こうか。」と、いうことで、日曜日。その心霊スポットの神居トンネルに、行くことになった。ちなみに、ツヨシと、俺は、1人暮らしだが、あきらは親と同居している。そして、俺が運転して、助手席に座っているあきらが、言った。「本当はさ、今日親と親戚の家に行く予定だったんだけど、別に行ってもつまんないし、おまえらと、肝試しに行くほうが、おもしろそうだから、親には、ツヨシと俊彦で山梨県の神居トンネルにドライブに行くと、言ってきたよ。まさか、心霊スポットに肝試しに行くなんて言えないものな。」2時間近く走っただろうか、ようやく、神居トンネルに着いた。すると、ツヨシが、言った。「どうだ、俊彦何か感じるか?」「見た感じ、何か寒気を感じるけど、とりあえず、せっかく来たから、中入ろうぜ。」そして、恐る恐る俺たちはトンネルの中に入った。中は、当然真っ暗で、暗闇の世界だ。何者でも、中にはいれないように、閉ざされた空間だ。懐中電灯で中を照らした。人の顔らしきもの?(ただのシミだろうが。)本当に顔に見えるから不思議だ。あきらは、高そうなニコンのカメラで撮影している。俺は、スマホで、動画撮影だ。歩いていると、上の方から、”ポタポタ”と水滴が落ちてくる。それが、また冷たい。針に刺されてる感じだ。だんだん中に入っていくと、冷凍庫の中にいる感じで、だんだん神経が麻痺してくる。ようやく、350メートル歩ききり、トンネルを抜けた。先の景色は、森の中というより、ジャングルのようだ。このトンネルは、通行不可になっている。この先いったら迷子になりそうだ。まるで、青木ヶ原の樹海のようだ。そして、俺の”霊感”が、働いた。急に頭痛がして、肩が、重くなりのどが締め付けられる感じだ。やばい!憑依されそうだ。あきらかに、”何か”いる!「おい!もどろうぜ!」「なんだよ、もうビビッているのか?だらしねえなあ。」と、ツヨシが、言った。「馬鹿いえ!おじけづいたというか、何かを感じたんだよ。そばに誰かいるぞ!」「ほんとうかよ!俊彦が言うなら、間違いないな。戻ろう!」しばらく歩いていると、「さき、戻っていてくれ。俺そのへんで、小便してくるわ。」と、あきらが言った。「しょうがんねえなあ、我慢できないのか?じゃあ先行ってるぞ。」そして、俺とツヨシが先を歩きだした。しばらくして、歩いていると、後ろから、足音がして、歩いてくる気配がした。(あきらか。)早くこのトンネルを抜けたい一心で歩いた。そして、ようやく抜けると、「おや?あきらは?後ろを一緒に歩いてきたと思ったんだけど?」ツヨシも、「確かに振り返らなかったけど、足音したよな?」「捜しに行くか。」そして、俺とツヨシは、また来た道を戻って探した。”ジャングル”の中も探したがいない。「どうしようか?この先行っても俺たちが、迷子になってしまうぞ。110番するか。」すると、ツヨシが、思い出したかのように言った。「あいつ、ここに来ること親に言ったって言ってたよな?」「それがどうした?」「知り合いが、言っていたのだが、ここに来ること誰にも言っては、いけなかったんだよ。」「どうゆうこと?」「誰かに言って”ここに”来ると、神隠しにあうんだって。」しかし、あの足音は、何だったのだろうか?

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「神隠し」 健さん @87s321n

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