データファイル 青い蛇の物語
kouki
第1話プロローグ
――12月31日 12時00分 曇り 少し暗い。――
とある少年たちは謎の実験施設に送られた。 施設内は綺麗だったが、アルコール消毒液のような臭いが漂う。
一人の少年がその場にあったソファーへ座り、 自分が書いたと思われる日記をただひたすら悲しそうに眺めてた。 文字は全て赤色で、 英語圏の筆記体のような形だ。
――12月12日 午前10時12分 晴れ 晴天とても美しい 拳を天に上げたくなるくらいに。――
俺は青柳
趣味は日記、 読書。
性別男 年齢は10歳。
特徴 髪型はサラサラのショートヘアー、 髪色と目の色は緑、 目は三白眼。服装は孤児院で支給された長袖、長ズボンの青い縦線が入った白地のパジャマだ。 孤児院の子供たちはみんなこれを着ている。
俺が5歳の頃……父と母と弟を交通事故で亡くした。 葬式の後、 俺はとある事件を起こして、 孤児院に引き取られました。 最初は環境になれずただ一人、 孤児院に生えてた植物を観察していたり、 色々な本を何度も読んでいた。
そんな俺にも夢があります、 「静かに暮らしたい!」このような事を時々考えています。
徐々に環境に慣れてきたら色んな人と話したりしました。 一緒にいて楽しかったのは亀吉と竜馬だっけな……この二人は腹を割って話せる。
亀吉の特徴は、 髪色は黒のノーマル 目の色は黒 年齢11歳。 竜馬の方は、 髪型は俺と同じくサラサラのショートヘアーで髪色は金 目の色も金 年齢11歳 目の形は私と同じく三白眼だった。
その後俺の幼馴染が孤児院に入って来て、 色々話したりしたけど……食堂でしょっぱいレモン汁みたいな液体をなめたらぶん殴られて、 それから口聞いてもらって無いです。 その幼馴染の特徴は髪型 ショートで髪が乱れてる 髪色は白、 目の色は銀、 年齢は11歳。
夏には亀吉と竜馬と一緒に甲虫を取りに行くて、 言いながら山に捨てられてるエッチな本を探したりしてたり……まぁちゃんと甲虫とかとったんだけどね。
後は、 美人率の高い近くの女子高の生徒三人がボランティアでこの孤児院に来た。 1回目は申し訳なかったな……まぁ何したかと言うと、 高校がいる待合室に自分が捕ってきた蜥蜴を解き放ったらめっちゃ大騒ぎして、 サプライズ成功! と思ったら女子高生がめっちゃブチギレて、 サプライズが足りなかったのかな~と思い、 飼ってた百足、 治虫、 蠍、 蜘蛛、 蟷螂を一匹ずつ入れたら、 女子高生が大泣きするからめっちゃ焦った。
後から麒麟が来て餌用のゴキブリが入ってる箱を持ってきて変な事を言いながら箱の蓋開けてその箱の中身を全部ぶちまけて大事になったのかと思ったらまさかのゴキブリが全然動かなくて私と竜馬がつついたら動きだしてそしたら女子高生が気絶してガチで大変な事になった。
一人の女子高生が失禁して、 そこに小さい水たまりができてまぁそれを私と竜馬がゴキブリ触って無い方の手で触ってなめたら思った以上にしょっぱかったわ。 それから亀吉も来て水たまりに指つけて舐めたら、 「しょっぱくて美味しい」とか言い始めた。 「お前に変わってるな!」 て俺が言ったら、 「お前に言われたくないよ」て言われて、 「悪かったな!」 と私が言い返したら、 俺と亀吉と竜馬が思いっきし笑った。 その後俺を含めて三人ともババアにめっちゃ怒られた。
ここで言うババアはここの孤児院を経営しているスタイル抜群でめっちゃ美人のお姉さんです。え? 髪型? ロングで、年齢は19歳です。あとそのババアの胸揉んだら殺されかけました。本名は鈴谷 昇子て言うらしい。
――12月30日 午前8時48分 曇り 雨が降って無いのに少し雷がなっている。――
その日、 俺は気分転換に散歩をしました。 すると俺は年下の女の子にぶつかってしまいました。 その女の子の特徴は、 薄い金髪のロングヘアで髪は少し乱れている。 目の色は黒色で、 白目がない。けど何故か可愛い。
女の子はその場で泣いてしまいました、 俺は頭を下げて謝りましたが、 女の子は泣き止まなかった。 俺は人目を避ける為に女の子を自分の部屋に入るよう説得して、 それから自分の部屋に女の子を連れて行って慰めました。
それから数時間慰め続けて、何とか女の子は泣き止んでくれました。ですが小声で「怖い」と怯えながら言い、 今にでも泣きそうだった、 私は「大丈夫俺が守ってあげるから」と優しく言いハグをしました。 けど女の子は俺を突き飛ばして泣き出した。
「来ないで!どうせお前もあいつらみたいに……」女の子は泣きながらそう言うと俺の布団の中に隠れてしまいました。
「何があったの教えて?」 俺が布団の近くに近づいてそう言っても彼女は泣きながら「イヤだ! 」と言った。
俺は彼女の気持ちがわかる。 何故なら、 俺も彼女と同じ思いをしたからだ。 俺は「絶対に言わない!」と真剣な表情でそう言ったが、 「イヤ絶対言う! 男はそういう生き物だから! 」彼女は極度の男性恐怖症みたいだ。
この時、 俺はとっさにこんな事を言ってしまった。「 ”絶対に言わない! もしそんな事言ったら、 俺はここから飛び降りて死ぬ! ”」と。
「本当に言わない? 」と言い俺は「言わないよ!」 と言った。すると女の子は全て俺に全てを話してくれました。
女の子の名前はエメラルドと言います。 エメラルドは俺と同じく両親を交通事故で無くしこことは違う別の孤児院に入れられました。 ですが前の孤児院で虐待、 わいせつ行為、 暴力などの、 酷い扱いを受けていました。 その影響のせいか、 人間不信になりずっと部屋へ引きこもり、 人目ばかり気にしていました。 ある日、 エメラルドは孤児院からの脱走しました。 それから3日間逃亡生活を行っていました。 逃亡中の食事は水と雑草と味の無い生肉だったため少し瘦せていた。
「そうか……大変だったな……」俺はそう言いながらエメラルドの背中を優しくさすった。「道端に倒れていた時にここの院長に拾ってもらいました…けど…もうあそこにはもう…戻りたくない」エメラルドは泣き崩れ私に抱きついた。 「俺が守ってやる…だから安心しろ」と俺は優しく声をかけながらエメラルドを少し強く抱きしめ慰めた、 今日は遅いから私とエメラルドは同じ風呂に入り、 同じベッドで寝た。
風呂に入った時めっちゃ興奮して鼻血出そうだったのと、 めっちゃいい匂いしたから髪の毛とかクンクンしたり何なら身体のあっちこっち触りまくったりした。 その時エメラルドが起きて「抱き合って寝よう」って言ってきて…その時、 胸がむっちゃキュンキュンしてその後抱きついたりして…あーこんな時間がもっと続けばいいのにな~後、 寝てる時、 唇に変な感触があった。 多分気のせいだから書いてるだけ……何か恥ずかしくなってきた。 その後、 優しい声が聞こえたが……気のせいだと思う!
――12月31日 午前6時50分 曇り 少し暗い。――
今日は大晦日の日。 院内はババアがいなくてとても静かだった。 まぁババアがいても静かなんだけどね。 俺はエメラルドと一緒に食堂へ向かった。
「ねぇあなたの事を何て呼べばいいの?」エメラルドは俺にそう聞いてきた。 「なんでもいいよ! でも変な呼び名はダメだからな! 」俺はそう返答した、 するとエメラルドは「お兄ちゃん」と言い、 俺は軽く笑った。 機嫌のいいエメラルドを見て俺はとて癒されていた。
それから俺は、 エメラルドに自分の苗字を訪ねたが、 エメラルドは「覚えてないでも、 母国語でイチョウ?て言うらしいよ」と言った。 そうこうしているうちに食堂到着した。 着いた食堂は少し暗かった。 形状? は刑務所の囚人たちが集まって食べている様な場所だった。
「久しぶり! 蛇之」 一人の女子児童が俺に話しかけてきた。 俺は「おっ久しぶり! 猫都」と言いながら、 手を振った。
彼女の名前は白椿 猫都、 俺の幼なじみだ。 私と猫都は昔よく遊んだ中だった。 特徴はモノクロのパジャマを着ている。 ちなみにさっき言った、 口聞いてもらえなかった子です。
猫都は俺の一個下の階の部屋で生活していて、 彼女も俺と同じく家族を失ってここに住んでいる。
「お兄ちゃん……この人は……」 エメラルドは俺の後ろに隠れた、 何だか怯えているようだった。 「大丈夫!」俺はエメラルドの頭を撫でた。
「お前妹いたのか!」猫都はエメラルドに近づいた。 ここだけの話…猫都はレズだ、 何故なら原因は俺だと思う……だって俺、 猫都の……。
「へぇーでもめっちゃ可愛いじゃん! 抱っこしていい!?」猫都は目をキラキラと輝かせていた。 俺は呆れた表情で「いいよ」と言った。 猫都はエメラルドに抱きついた。
「ぽまえは本当に可愛いね!」猫都は頬擦りをした。 あのエメラルドが人に懐いた。それにエメラルドは少し嬉しそうだった。
しばらくするとババアが竜馬と亀吉をバスに乗せた、 ババアは乗らなかったがその場で泣いていた、 猫都がエメラルドを連れて、 バスの前の方に座った。 前の方には赤髪のポニーテールの少女が前に座っていた。
俺と竜馬と亀吉は夢を語っていた。 亀吉は「車掌になりたい!」といい、 俺は「多くの会社を立てて、 多くの人を幸せにしたい!」と意気込んで言うと、 竜馬はクスっと笑い「じゃあ俺はどんな世界でもいいから平和にしたい!」と意気込んでそう言った。 その後も俺たちは楽しい会話をしていた、 気づいたら国際病院みたいな場所に到着して、運転手が俺たち全員をそこで降ろした。
――
(なんだよこの日記! 登場人物の特徴とバスの内容だけはあっているが、 それ以外は噓偽りだ! )
蛇之は気味悪がって日記をその場に優しく置いた。
* * *
実験施設 アーク そこでは数々の人体実験がおこなわれており、 何人もの犠牲者が出ていた。
ある日、 日本政府は「ハルキバニアをイギリスと一緒に潰すため、 極秘で最強兵器を作り争いを終わらせる」と命令しガイドストーンと呼ばれるひし形の黄色い石を5つ渡し、 実験に取り掛かった。 大まかな作り方は、 ガイドストーンに入っている透明な液体を注射器で吸い出し人間の体内に注入するそして数分待てば完成する。 ただし、 条件が合わないと被験者は絶対死ぬ。
* * *
噂では、異界から来た怪物たちがこの世界で死に灰と化した。 灰の中を探った研究者がガイドストーンと注射針の付いた注射器2本を見つけたが、 研究者の手は黒く変色しボロボロとレンガの様に崩れる。 それから数時間後、 研究者は重度の放射線被曝をしてしまい、 この世を去る。 恐らく、
この石は何かのお導きかもしれないとの事でガイドストーンと名図けられた。 ガイドストーンの中には奇妙な液体が入っており、 その液体は空気に触れるとすぐに気化してしてしまうので成分がわからない。 結晶の右左の先端がかなり柔らかいので注射針が刺しやすくなっている。
結晶の近くに落ちていたメモにこう記されている。
* * *
+ + +
これは
黄色い結晶の中に入っている液体を注射器で吸い出し、 人間に注入する。 適応した者は肉体、 知能を急激に発達、 異能が使える様になり、 自身の体を特定の形状に変形させることが可能。 また、 自分自身が知りえない事、 記憶にない事を知っている。 再生する時は衣服も同時に再生する。 私たちの世界ではこの黄色い結晶をガイドストーンと呼ぶ。
条件
玄武 性別男。
白虎 性別女。
青龍 性別男。
朱雀 性別女。
麒麟 性別男。
幼いほど成功確率が高くなる。
+ + +
* * *
研究員達はとある孤児院から児童を引き取り実験台にする。
実験体の名前。
竜馬 名前を改名して麒麟 11歳 性別男。
赤藤 雀 名前を改名して朱雀 11歳 性別女。
青柳 蛇之 名前を改名して青龍 10歳 性別男。
白樺 猫都 名前を改名して白虎 11歳 性別女。
黒松 亀吉 名前を改名して玄武 11歳 性別男。
入る実験室はバラバラ。
* * *
エメラルドは蛇之の部屋の前で待機。 蛇之が実験室に入ると、 奥の部屋から研究員が出てきて、 研究員が蛇之を中央にあるベッドへ誘導して、 横になるよう命令した。
蛇之はすんなりと命令を受け入れて、 横になる。 蛇之が横になった後、 研究員が「あなたは今日から青龍と名乗りなさい」と言い、 蛇之は「わかった」と相手の目を見ながらそう言った。 他の児童達も実験室に入り、 蛇之と同じような事をさせられた。
「準備は?」
アークの所長は部下にそう聞いた。
「いつでもできます」
部下はそう返答した。
「では頼みます」
所長が苦い表情でそう言うと、 研究員たちはガイドストーンから液体を注射器で吸い出し液体を児童の体内に注入する。ガイドストーンは、児童に注入した瞬間砕けて散ったそれと同時に児童達はもがき苦しんだ。数分すると四人の児童が苦しむのをやめた。
「なんだ……今のは……」
青龍はそう呟いた。
「所長成功です! 」
モニターで見ていた研究員が振り向いてそう言った。
「よし! 」
研究員達は喜んだあまりの嬉しさに涙を流す者もいた。
「お腹空いたな~」
青龍はお腹をさすった。
「これ食べる?」
その場に女性研究員が蜜柑を差し出してきた。
「ありがとう……でも……あなたの方が美味しそう!」
青龍がそう言った瞬間に青龍の腰より少し下当たり方尻尾が出現、 監視カメラとマイクを破壊した。
勘のいい院長はその場に警備員を派遣した。 だが時すでに遅し、 青龍は、 首から上を変形させた、 変形した部分はキングコブラと言う毒蛇ようだった。 色は緑色、毛と髭は生えてないが、 角は生えていてた。
「いただきま〜す!」
青龍は女を丸呑みにした。 女はものの数秒で消化された。 ついでに、 近くにあった蜜柑を皮ごと丸のみにした。その後、 青龍は変形した部分を元に戻た。
「ごちそうさまでした!」
その後、 扉を蹴り破り外に出てた。 尻尾を出したままだったのでその場にいた警備員の首を尻尾で跳ね飛ばした。
少し前に移動してたエメラルドがこっちに来た。
「お兄ちゃん!」
エメラルドは青龍に飛びついた。
「エメ~」
青龍は手を振った。
「もう離れないで。私を1人にしないで! 1人が……怖い……」
エメラルドは泣きながら青龍に抱き着いた。
「わかったわかった」
青龍はエメラルドの背中をさすった。
「とにかく全員でここを出よう行くぞエメ! とりあえず猫都と合流だ! 」
青龍が意気込むとエメラルドは笑顔で頷いた。 エメラルドは青龍と真反対の場所に白虎がいると思い、 2人は反対側の棟に向かった。 だが、 行く手には研究所の警備員が立ち塞がっていた。
「止まれ! ここから先は通さん!」
「エメ下がってろ! お前達の相手は俺一人で十分だ!」
「手加減はせん!」
「来いよ……オッサン!」
「覚悟しろクソガキ!」
警備員は青龍をナイフで切りつけた。だが、 青龍の傷はグチュグチュと汚らしい音を上げながら治っていった。
「嘘……だろ……」
動揺する警備員。 次の瞬間、 青龍は警備員を睨みながら手刀で警備員の首を跳ね飛ばした。
「栄養補給だ! いただきます!」
青龍の腹が裂け大きなハエトリソウの葉ような口が出現。 その口の中は、人間の口の中よりも赤く黄ばんだ肉食獣の歯がついていた、口の外は、 薄い緑色の皮膚に覆われていた。 ほんの数秒で警備員を丸呑みにした。
「行くよ!エメ」
「はーい」
2人は再び歩き出した。
「お兄ちゃん。 とりあえずこの階の中心部に行こうよそしたら、 竜馬君がいるかも!!」
エメラルドがそう提案すると、 青龍は顎を抑えた。
(ホントか? まぁいいけど……)
青龍は慎重に考えた。
「わかった! 行ってみよう! 」
「お兄ちゃん抱っこ」
青龍はエメラルドを抱き抱えながら中心部に向かう。
その頃アーク研究所司令室では。
「所長大変です! 」
1人の研究員が焦りだした。
「どうした? 」
「アーク内の全ての監視カメラが故障しました! 」
「なんだと! 」
研究所内の全ての監視カメラが故障。
「麒麟以外の兵器を止めろ! この研究所が終わる! 」
所長はそう言ったが時すでに遅し。
その頃、 白虎がいる棟では。 アサルトライフルを持っている10人ぐらいの警備員達が待ち構えていた。
「止まれ!! 動くな!!」
警備員は必死で白虎を止めようとするも、 白虎は話を聞かなかった。
「撃て!!」
警備員達は一斉に射撃する、 だが弾が白虎の目の前で止まり、 その場に落ちた。
「に…逃げろ!!」
警備員達は逃げようとした、 すると白虎が手を広げて前に突き出して、 アサルトライフルを宙に浮かせ、 発砲。 警備員達を殺害していった。 もう2人がいる棟は、 片方は高濃度の硫酸でドロドロに溶けていて、 もう片方の方は高熱でドロドロに溶けていた。
「無理です! 全て突破されました!」
別の研究員がそう言うと、 所長は口に銃口を入れ、 自殺した。 彼の後を追う様に、 その場に居た研究員達も次々に自殺し始めた。
竜馬以外の孤児院の子供たちは何かに導かれるように中央棟に揃った。
「お前らこれからどうする?」
青龍がその場にいる全員に聞く。
「とりあえず寝ている奴を叩き起こしたら?」
綺麗な赤髪のポニーテールで美しい赤い目をした美少女がそう言った。 彼女の名前は赤藤雀、 青龍達と仲が良く同じ孤児院で暮らしていたが、 彼女もバスに乗せられ一緒に来たようだ。 今は朱雀と改名されている。
「俺も雀の意見に賛成」
玄武がジェスチャーをしながらそう言った。
「わかった……じゃあ行くぞ……」
青龍は軽く叩いたが起きなかった。
「どいて! 私が起こす」
朱雀は麒麟の顔面をぶん殴った。すると、 麒麟は何事も無かったかのように目覚めた。
「おはよう」
「おっ……おはよう」
青龍は少し怯えていた。
「どうした? そんな顔して」
麒麟はキョトンとしていた。
「だってお前鼻血出てるから……」
青龍は引いていた。
「すぐ治るから大丈夫!」
麒麟は手招きをした。 それと同時に一瞬だけ上を向く。
「大丈夫じゃねぇだろ! とりあえず顔拭け!」
青龍は近くにあったウェットティッシュを渡した。
「わるいな」
麒麟は拭きながらそう言った。
「いいけどよ~」
青龍は困った表情をした。
「とりま別の世界に避難だ!」
麒麟がそう言うとその場にいる全員の足元に魔法陣が出現した。
「どういう事?」
動揺する青龍。
「30秒後別の世界に移動してるからな」
「おい! 人の話聞け!」
ツッコミを入れる青龍。
「いいじゃねぇか」
麒麟はジェスチャーをしながらそう言った。
「いい訳ねぇだろ!」
青龍は再度ツッコミを入れる。
「もう!! 」
エメラルドは青龍にポコポコと叩く。
「とりあえずお前ら! 改名された名前教えろ! 向こうの世界でコードネームとして使えるかもしれないから」
麒麟は偉そうな態度で全員にそう言った。
「青龍! 蛇から龍に進化したぜ!」
青龍は嬉しそうだ。
「私は白虎、 こいつと同じく猫から虎に変わったわ…」
白虎は退屈そうだ。
「つまり俺と同じく進化って事だな!」
「なわけあるか!」
白虎は青龍の顔面に裏拳をくらわす。
「俺は玄武だよ~」
玄武は眠そうにそう答えた。
「俺は麒麟! ……てことは雀お前朱雀だな?」
「正解!」
雀は笑顔でそう答えた。
「「「でしょうね!」」」
青龍、 玄武、 麒麟、 はツッコミを入れた。
「私はコードネーム無い」
エメラルドは頬を膨らませ、 今にでも泣きそうだった。
「ちょっとエメちゃんそんな表情しないの! 」
青龍は慰める。
「コードネームは向こうで決めな! そろそろ時間だ! 」
「ちょっ! まっ!」
青龍がそう言った瞬間、 その場にいた全員は異世界に転移した。
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