第201話 高岡・氷見旅行の話

 一話飛んだが、今回は両藤子先生の故郷である富山県の高岡たかおか氷見ひみに旅行した話をしたい。

 私が最初に高岡・氷見旅行をしたのは、例によって『ネオ・ユートピア』が企画した団体ツアーだった。今から30年ほど前だろうか。池袋から深夜バスに乗って向かったが、初めての深夜バスは足がむくんで大変だった。これに懲りてその後の旅行は電車一択となった。


 高岡は藤子・F・不二雄こと藤本ふじもとひろしの故郷であり、転校してきた藤子不二雄A(正しくは○の中にA)こと安孫子あびこ素雄もとおと出会った地でもある。ドラえもんたちのモニュメントが並ぶ「ドラえもんの散歩道」ができたばかりだったと記憶している。『まんが道』にも出てきた高岡大仏も見学した。


 後年、個人で旅行した時には、藤子・F・不二雄ミュージアム開館後にできた『高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー』にも訪れた。小規模だが、様々な切り口で藤子・F・不二雄作品を紹介し、企画展やミュージアムで上映が終わったオリジナル作品の上映を行っている。


 また、当時銭湯にはまっていた私は、高岡地域の銭湯を調べ、駅近くの銭湯に入ってからホテルに向かった。地元の住民が集う昔ながらの銭湯は居心地が良かった。


                    ○


 藤子不二雄Aの故郷である氷見へは、高岡から氷見線に乗って向かう。途中には雨晴あまはらし海岸等の景勝地があり、晴れた日には立山連峰を臨むことができる。現在は運行されてないようだが、『忍者ハットリくん』のラッピング列車もあり、ハットリくんの声優、ほり絢子じゅんこが車内放送をしている。

 氷見には藤子不二雄Aの生家であるお寺があり、早くから藤子不二雄A作品とのタイアップを積極的に行っている。『忍者ハットリくん』のキャラクターが動いて喋るからくり橋や、藤子不二雄A作品、A先生がデザインした氷見のオリジナルキャラクターの像を商店街に設置している。廃業した銀行の建物を利用したギャラリーもあり、トキワ荘で使われていた机などが飾られている。

 ブリなど新鮮な海産物があがる港もあり、道の駅の食堂で楽しむことができる。港からは遊覧船も出ており、カモメをお供に遊覧できる。


 氷見には何度か行っているが、祭礼の日に行った時には各町の山車だしが集まるのを見られた。高岡から氷見に行く途中の温泉銭湯に寄るために、路線バスで向かったこともあったが、電車とは違う視点で楽しむことができた。


 北陸新幹線の延伸によって、高岡・氷見にも行きやすくなった。また機会があれば訪問したい。


 次回は二次創作の話をする予定だ。

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