メインヒロイン不在のラブコメ

洲崎太朗

第1章【1】my幼馴染


中学に入って2回目の夏休みが終わってしまった。

40日振りの学校かぁ。


「おはよー!蒼太。」


「おはよう。玲奈。」


家を出ると玲奈が話しかけてきた。


幼馴染の玲奈。

「お前には勿体無い幼馴染だよ。」とかクラスの男子によく言われるが玲奈は構わず僕に話しかけてきてくれる。

体裁を気にしない玲奈は本当にすごいと思う。


電車に乗ると、僕たちはやけに同じ制服の学生からチラチラと見られる。


彼らは、「会津さんがよくわかんない男と付き合ってる!?」とか考えてるんだろうな。

彼らがこうなるのは、隣にいる僕でさえもわかる。


幼馴染が言うと嘘っぽいが、彼女より可愛い人はあまりみたことがない。


噂で裏には玲奈のファンクラブまであると言う話も聞いたことがある。



学校に着き、違うクラスの玲奈を見送りつつ、僕も自分の教室へ向かった。


僕の教室はいつもよりザワザワしていた。学期初めだから、転校生でも来たのかと思ったがそれらしい人は見当たらなかった。


「弘樹どうしたの?」


「なんか、藤本さんが転校しらしい。」


「藤本さんが、転校しのか?」


「.........」

「まじか...」


僕は、ひどく落ち込んだ。


転校した理由は誰も知らなかった。










  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る