第74話・問題だらけの学園祭

 てなわけで、褐色巨乳美女の問題も解決したし、戦闘劇も何だかんだで上手くいった。お化け屋敷のほうも今のところは好調やし今のところは大丈夫やろ、さて次の戦闘劇の準備をしますか。

 次は勇気が戦闘劇を行う番やな、何だかんだで勇気は正義感が強く優しく使う技は光り輝いて派手でカッコイイものばかりだ、私的には相当客受けが良いと思っている。

 その上、元々人望があるし勇気ファンクラブが存在するんだ、グッズの売り上げも期待できそうだ。


 さて、取り敢えず開始30分前になったら売店で一応働いている勇気を呼びますか。

 後は、勇気のカッコ良さをより際立たせるために白木さんの協力の元少し魔王城っぽさを感じる程度のコース改変と、ラストの設定を化け物に攫われた姫様を助けるために立ち向かうって設定にして、白木さんにドレス着させますか。

 やっぱり攫われて姫を助ける勇者は王道だな。


 30分後・・・眷族の協力の元コース改変が終わり、白木さんに着せる用のドレスも用意しました。

 てなわけで後1時間ほどしたら白木さんにこのドレス着させて囚われの姫になってもらい、勇気呼んで一応軽くリハーサルして本番かな。

 うん、良さそうやな。完璧だ。


 特に問題も起きずに約1時間後


 さて、白木さんと勇気呼んでリハーサルしますか。

 そっから、白木さんと勇気と俺と眷族で何回かリハーサルをやって結構良い感じに仕上がったのを確認し、本番を迎えた。


 ―――――――――――

 今回も嬉しいことに満員御礼、客席が全部埋まった。

 そして、観客の期待値がMAXの中戦闘劇が始まった。


「姫様今この勇者勇気が助けに参ります」

 カッコよく剣を携えた勇気が舞台に入った。


 そっから、もう、カッコイイの一言に尽きた。

 向かってくる敵を光る剣でバッタバッタ切り裂いて、光る魔法をブッパブッパで吹き飛ばしての、ラストに決めポーズ、うん、カッコイイね。女子とかキャーキャー言ってるよ。

 男もまあ戦闘のレベルが一応かなり高いんでヒーローを見るように見ちゃってるよ、まあ、勇者なんだけど、うん、ほんでまあ、あっという間に最上階へ。


「姫様、今すぐこの化け物を倒し助け出してみせます」


「ハハハハハハハハハ、出来るものならばやってみろ愚かなる勇者よ」


 まあ、当たり前だけど勇気が勝ちました。

 一応少々苦戦させてから、勇気が囚われた姫様が必死に声援を送ったことで覚醒して圧倒的な力で倒すってやり方させましたけど。うん、怖いほど観客の受けが良かった。

 そんなわけで、勇気の戦闘劇は大成功、俺も大成功してホッとしたわ、良かった良かった。


【主様、大変です、お化け屋敷レベル7にて巨大な虫が出現しました。慌てて倒しはしたのですが中にいた冒険者一名が喰われて死亡、腹から出してみた所消化がかなり進んでおり蘇生は難しい状態かと】

 という、結構ヤバい情報が眷族からきた。


【えっと、その冒険者に全ては自己責任です。自分は死んでも構いませんっていう利用条約は書かせてあるよな?というか何で巨大な虫がお化け屋敷から出てきてるの】


【それが、一応自己責任ですと説明し書類も書いてもらってますが、パンフレットの方に死んだら生き返れますって書いてるんでそれが嘘になるということで信用問題があります。巨大な虫の原因も不明で。私達ではどうすればいいのか分からなくて、お願いです助けてください主様】

 凄い焦ってるというか怯えた感じで言われた。

 まあ、確かに結構な失敗してるもんな、別に怒るつもりとかはないから、普通にしてくれていいのだが、まあ、いい、取り敢えず急いでその原因を探って対象及び冒険者死亡問題を解決しないと。


「死霊魔法・死霊転移」

 俺はお化け屋敷レベル7に転移した。

 そこには大きさ3メートルくらいの気持ちの悪い虫(巨大な蜘蛛)が頭と腹を切断されて転がっていた。


「うわ、グロイわ、つか何だこの化け物、エグ」


「主様、あのう、本当に申し訳ございません」

 眷族が土下座してきた。


「ああ、別に良いよ、お前悪くないし、それよりも早く原因探すぞ」

 俺の眷族は俺に絶対の忠誠を誓っているそんな俺の不利益になることは絶対にしない。

 なんで悪気とかもなく起きてしまった事故だ。それを責め立てるのはあまりにも酷な話や。


「はい、ありがとうございます、主様」


 5分後・・・ひたすら周りの物を鑑定していった時、とある壺を見つけた。

 その壺の名前は蟲毒孤の壺、俺が前石嶋の家に行ったときにあったものだ。そして、この死体を鑑定したときにあった、スキル超虫操作と鑑定をみて確信する。

 コイツ、壺を鑑定して蟲毒孤の壺って知るや否や超虫操作で虫を入れやがったな。

 ほんで制御できずに死亡っと。


 うわ、多分これが正解な気がする。まあ、自業自得だな。それにコイツの持ち物探ってみた所、人を虫に食わせて遊ぶっていう中々狂ったことしてる動画が出てきたし。その他中々色々な犯罪に手を染めてるっぽいし&お化け屋敷の備品をいくつか盗もうとしたのかアイテムボックスにこのお化け屋敷の備品が出て来るし。

 うん、死んで正解だな。よし、コイツの存在は無かったことにしよう。


「というわけで、影潜・アンノウこの男がここにいたという証拠を消してこい」


 よし、これでオールオッケー、俺は何も見てないし知らないっと。


「というわけで、こんな男はいなかった。ここでは誰も死んでいということで処理するんで仕事に戻って良いよ、ありがとね一応手伝ってくれて」


「は、分かりました、主様」

 物分かりの良い眷族で助かった。

 さて、それじゃあ、監視の仕事の続きをしますか。


 ――――――――――――――監視の仕事に戻ってから1時間後。


【大変です、主様学校に爆弾が仕掛けられたという情報が入ってきました】

 というとんでもない情報が眷属から入ってきた。


【は、待て待て待て待て、は?学校に爆弾が仕掛けられただと?え、ちなみに聞くけどその爆弾は見つかった?というかどういう経緯でそうなったの】


【いえ、まだです、経緯につきましては、ダンジョン連合や裏ダンジョン連合によって捕まえられた犯罪者やその仲間たちが一矢報いるために爆弾を仕掛け、あわよくば爆破というのを盾に仲間を解放させようと、・・・と、まあ、大まかに訳すとそう書かれた文章というか脅迫文が今しがた裏ダンジョン連合とダンジョン連合に届いた次第です】


【結構ヤバそうやな、取り合えず、手の空いている眷属を全て総動員させて爆弾を探して、爆弾は見つけ次第、闇空間に入れてくれ、もちろん気づかれないようにな】


【は、分かりました】

 まあ、多分これで大丈夫だろ、何だかんだで俺の眷属たちは優秀やしね。それに、今回の件は俺に責任があるわけでもないし、ダンジョン連合、裏ダンジョン連合の人達も優秀やしね。


 ――――――――――――――――1時間後。


 爆弾は結局眷属が全て見つけて、それをダンジョン連合と裏ダンジョン連合に報告し犯罪者共はほとんどがお縄に付きました。

 めでたし、めでたし、いやまあ、爆弾を用意したり仕掛けるのの手引きをした黒幕は捕まってないけどね、まあ、捕まるのは時間の問題だろ。

 ほんで、十川さんとのデートから帰ってきた鉄志を速攻で着替えさせて、戦闘劇に参加、今回のコンセプトとしては、ひたすら強くなるために武者修行中の鉄志が強大な力を持つ悪魔に挑み見事打ち勝つって話だ。


 こちらも満員御礼で高評価を頂け、お客様に非常に満足してもらえた。

 まあ、流石に勇気には劣るけどアイツヤバいもん、後々確認したら結構多めに用意したはずのグッズが全部売れてたもん、売上高確認したら勇気グッズだけで200万円超えてたぞ。ヤバいだろ、一瞬桁を間違えたかと思ったわ、今はかなり多めに眷属とグッズを作ったので、なくなることはないと思ったのだが。まあ、それでも驚くことに鉄志の戦闘劇なのに勇気グッズの方が売れるという結構恐ろしいことが起こったのだが。正直本気で勇気舐めてたわ、ここまで人気がというか人望があるとは。凄いわ。


 まあ、でも何だかんだで、大きな問題が起きずにこのままお化け屋も戦闘劇も上手くいくかなって思っていたら、速攻でフラグ回収されました。

 何が起きたかというと。爆弾騒ぎの時に捕まえ損ねた犯罪者が生贄の超魔という自分の命を犠牲にして強力な魔物を呼び出す禁忌指定されているアイテム。

 しかも、それを俺のお化け屋敷レベル8で使ってしまっだという訳です。

 はい、ヤバいです、超絶ヤバいです。想像の10倍以上強くて俺の眷属では歯が立たず、闇助と万死手・ヘカントケイルも派遣したが勝てず、しょうがないんで眷属に北先生や裏ダンジョン連合の精鋭達を呼んでくれと頼んでから、俺も北先生が来るまでの時間稼ぎに加わりましたわ。

 ああ、漆黒竜降臨が使えれば一発でかたがつくんだがな。マジで最悪だ。


「で、闇助にヘカントケイル大丈夫か、応援に来たぞ」

 俺は死霊転移でレベル8のお化け屋敷に向かった。


 因みに敵の見た目は真っ黒の人間をベースに手が6本に翼と角が生え、顔はのっぺらぼうのように何もない、気味の悪い見た目。

 ただ、べらぼうに強い、攻撃は当たってるのに傷がつかない、逆に向こうは6本の腕を巧みに使ったえぐい回避がほぼ不可能な攻撃に、何の魔法がはわからないが、触れると爆発したり、棘が降ってきたり、体が重くなったりする弾を大量に飛ばしてくる。凄く厄介極まりない。


「闇助・ヘカントケイル、別に今勝つ必要はない、この化け物を外に出さないように引き付けるぞ、少なくとも数分したら応援が来る、それまで耐えれば俺たちの勝利だ」


「「分かりました、主様」」

 いい返事が飛んでくる。


 そっからの戦いはひたすらに防御と挑発だった。

 この化け物を外に出してしまったら確実にかなりの人死にが出る、そうならないためにこっちに注意を向けさせた。

 そして、化け物と戦い始めてから約5分、北先生に裏ダンジョン連合の人たちが応援に来てくれた。


 ―――――――――――――

 補足説明

 生贄の超魔

 このアイテムは使った者の能力が高ければ高いほど、より凶悪で強い魔物というか化け物を生み出してくる。さらにこのアイテムを使うには場所も重要であり、理想的なのは呪いと魔力に溢れた場所である。ようはお化け屋敷はピッタリと。

 今回出てきた化け物は眷属化している漆黒竜より弱いので、漆黒竜降臨が使えたら速攻でかたがついてます、因みに漆黒竜は自分の身体の大きさをある程度変化させれます。


 まだまだ学園祭で問題が起きますよ。

 今のところ起きている問題は指名手配犯が主人公を殺そうと襲いかかり、下位竜を呼び出し一般人の虐殺をしようとする。

 犯罪者が盗みをしようとしたのち化け物を生み出し喰われて死ぬ。

 爆弾が仕掛けられる一歩間違えれば一帯が更地になってた。

 結構ヤバい化け物を犯罪者が呼び出して、暴れさせる。主人公がというか眷族が足止めをしてなかったら北先生や裏ダンジョン連合の精鋭が来るまでに何万人と虐殺されてた。

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