第57話・クラスメート紹介
一人で校舎裏で泣いた後、涙も収まったのでクラスに戻ったら、クラス全員に北先生が揃っていた。
「遅いぞ泰斗、何をしてたんだもう皆揃ってるぞ、早く席につきなさい」
「すみません」
一応謝った後に北先生に言われた通り大人しく席に座る。
「じゃあ、皆久しぶり、一応もう一回言うが俺がこのクラスの担任である北だ。よろしく、いやまあそれと、一応上の人にしっかりと自己紹介をしろと言われたのでするわ。めんどくさいけど、え~、はい、俺の名前は北 栄介だ。得意な得物は長剣、得意な魔法は空間魔法、いくつかのダンジョンを攻略したり魔物暴走を止めたりしている。今回教師になった理由は上に頼まれたからだ。ぶっちゃけ教師なんてやりたくない、そんな感じでよろしく、はい、じゃあ次皆自己紹介していって、取り敢えず出席番号順で」
めっちゃ、適当やな北先生、でも確かに自己紹介は必要だな。俺は死霊虫で監視させてるのと裏ダンジョン連合からの情報である程度知っているけど多分皆自分のクラスメートのこと知らないだろうし。
「どうも、皆さんこんにちは、僕の名前は石嶋 零士です。スキルは僕の能力に関わるので言えませんが、一応弓を得意として、中級悪魔ぐらいでしたら一人で狩れます。好きなことは料理です。皆様とは違いそこまで戦闘面では強くありませんが、頭には自信あります。これから1年間よろしくお願いします」
出席番号1番石嶋 零士 マジかこいつとんでもない嘘つきな。中級悪魔ぐらい、戦闘面に自信がないだと、俺は知ってるぞ、お前確か超級悪魔と上級悪魔の群れにダンジョンで囲まれても涼しい顔して全員ドロップ品に変えるぐらい強いだろ。多分今の俺が一対一で戦って負けるぐらいの力持ってるだろ。しかも弓が得意って、裏ダンジョン連合の資料にも死霊虫に監視させて間も一回も弓使ってるところ見たことないぞ。
コイツは要注意だな。ほんで、まあめんどくさいことに出席番号順なので次は俺か。うん、適当に終わらすか。
「え~、どうも上野 泰斗です。得意な魔法は闇魔法です。大量の闇系統スキルを持っているので多分光系統スキルの人は気分を悪くするでしょうが許してください。以上です」
そう言って。席に座った。まあ、周りの反応はそこまで酷くなさそうだし。ひとまずは成功かな。まあ勇気とそのハーレムメンバーは除くけど。
「じゃあ、次は俺様だな、俺様の名前は金山 怪奇、スキルは身体能力強化系統と極スキル刀王だ。好きなことは戦い、このクラスには俺を満足させられそうな強者がいて嬉しいぜ、てなわけでよろしくっと」
出席番号3番金山 怪奇 完璧な戦闘狂で刀を持って縦横無尽に魔物を斬り殺す、話を聞くところ一日6時間人のいないダンジョンに入って魔物と殺し合いをするぐらいの戦闘狂らしい。一応裏ダンジョン連合の報告書にはこれが異常だと書いてあったが、俺も似たようなことしてるから、その理論で行くと俺も戦闘狂ってことになるのだが、失礼な。で次は鉄志の番か。つ~か、今のところの男子比率が100%って凄いな。
「皆さんこんにちわでござる。某の名前は筋鋼 鉄志でござる。好きなことは体を鍛えることと空を飛ぶことと読書でござる。筋肉においては誰にも負けない自信があるでござる。これから1年間よろしくでござる」
まあ、鉄志らしい自己紹介だな。というかやっぱりござる口調がちょっと気になるわ。
「どうも、皆さんこんにちわ、私の名前は白木 七星です。得意な魔法は再生魔法です。皆がどんな怪我をしても私が直して見せます。それと私は純武 勇気君の許嫁です。そこの所よろしくお願いします」
うん、いきなりぶっこん出来たな白木さん。何いきなりの許嫁宣言したの。他のハーレムメンバーに対するけん制ですか。そんな人やったけ白木さん知らんかったわ。というか女性って怖いわ。いやマジで。
・・・・・・・・・
あれ?次の人言わないなって。あ、勇気じゃん、次の人。というか目が完全に死んでいる。やっぱりあの触手プレイは効きましたか。可哀想にってまあやったの俺だけど。
「勇気はあの悪魔のせいで心身共に疲労しています。すみませんがこの場であの悪魔を殺していいですか」
勇気のハーレムメンバーの一人俺娘褐色巨乳、優香さんが俺を睨みつけながら言った。つ~か、今にも俺を殺しそうなぐらい睨んでくるんだけど。何?俺は親の敵か何かですか?普通に辛いんだけど。
「おい、気持ちは分からなくもないが、早く自己紹介をしてくれ、じゃないと授業が始められないのでな、それと、お前が挑んでも返り討ちにあうから止めておけ」
北先生の言葉で勇気のハーレムメンバーもとい優香さんは俺を睨みつけるのを止めて自己紹介を始めた。つ~か、返り討ちにあうから止めろって、それが教師の言葉かよ。
「俺の名前は月影 優香です。将来は勇気と添い遂げる予定です。隠密して相手の意識外から首を斬ったり、心臓を刺すのが得意です。取り敢えずはあの悪魔を何とかして殺したいです」
殺害予告されました。何俺のことどれだけ殺したいんだよ。勇気に対しての思いが強すぎだろ、一体何されたの命でも助けられた、それとも洗脳でもされた。うん、ここまでくるとワンチャン洗脳あり得るな。いや、マジで、もしそうだったら普通にそのスキル教えてほしいわ。
「え~と、それじゃあ、私の番ですね。私の名前は十川 紗江です、鉄志の婚約者です。得意な魔法は水魔法と治癒魔法です。それと、あんまりこういう空気苦手なので出来ればクラス皆が仲良くなってほしいです」
最後の方は少々恐る恐るって感じで言われた。まあ、確かにこの空気は最悪だな。でも流石に仲良くは難しそうです。うん、なんかすみません。
「ああ、神よ、勇気様にこのような仕打ちをした悪魔に天罰を」
・・・・・・
次の人はずっとこの言葉を繰り返しています。不気味とか通り越して本当に天罰が落ちそうで怖いんですけど。確か死霊虫によるとこの人、聖魔法と神聖魔法と信仰魔法の3つを使いこなし、一部の人から聖女と呼ばれていたよな、うん、天罰落ちそうなんだけど。どうするんだよ、俺思いっ切り悪しき存在だし、天罰落ちたら死ぬんじゃない、え、怖い出来れば止めてほしいのだけど。でも、流石にそんなことは言えないな。うん、天罰が落ちないことを祈ろう。
ドンガラガシッヤン
いきなり俺の頭上に雷が落ちた。
幸いなことにさほど威力はなく、精々体の表面が丸焦げになり制服が消し飛んだぐらいだが。
うん、本当に落ちてきたよ天罰。つ~か、天罰ってあるんだ。初めてくらったは。何かこう誰かに自慢したくなるは「俺天罰受けたよ」って。まあ、ひたすらに罰当たりっぽそうだけど。
「あ~、泰斗、取り敢えず服を着ろ」
北先生にそう言われて、今天罰のせいで裸なのを思い出して、取り敢えず急いで前闇カスダンジョンで手に入れたローブを闇空間から砦して羽織った。
「うん、まあ、少し変態っぽいが、まあいっか、後で予備の制服渡すから着替えろよ」
「はい」
「そんじゃあ、天罰も落ちたことだし、その祈りを止めて自己紹介をしてくれ」
北先生のその言葉に、しぶしぶといった顔で自己紹介を始めだした。
「私の名前は羽川 聖花です。将来は勇気様と情事に耽る日々を送りたいです。得意な魔法は聖魔法、信仰魔法、神聖魔法です。それと、今後もあの悪魔に天罰を落としていきたいと思っています。皆様よろしくお願いします」
あの悪魔に天罰って、何かラノベのタイトルでありそうだな。それと、もう恨まれるのを気にするのは止めよう、めんどくさい。というかさっらと流したが勇気様と情事に耽る日々って聖女の言葉じゃなくない。
「じゃあ、取り敢えず自己紹介終わったかな、それじゃあ、時間も押しているので授業を始める。なお、この酷く重い空気に対しては解決が難しいので時の流れに任せます」
いや、だから教師の言葉じゃないって、時の流れに任せるなよ。
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