第9話・大金ゲットで超ハッピー

「はい、こちらが鑑定結果です」


 そう言って一枚の紙を渡された。


 鑑定結果


 闇魔法4

 腐敗魔法3

 状態異常耐性2

 腐敗耐性2

 身体強化2

 魔力強化2

 再生2

 精神強化2

 死霊魔法1

 奇声1

 肉体強化1

 美肉体1


「よし、再生のスキルの書が2つもある」


「すみません、再生のスキルの書を売りたいのですが」


「え、売ってもいいのですか」

 受付嬢さんに相当驚かれた。そんなに驚くことか。


「はい、だって1つ100万を超えるんでしょ」


「そうですけど、それは買値であって、今は再生スキルの需要がそこまで高くないですし売っても30万にしかなりませんよ、それくらいでしたら、自分で使ったほうがよろしいかと、スキル再生は持ってるだけでダンジョン内での生存率が大幅に増加しますし」


「え、まじ、でも30万も相当」


 100万から30万に落ちたことに少々落胆しつつも30万は30万でそこそこ大金だなと思いこのまま売るかと考えていたら。


「それに、お売りになるのでしたら、美肉体の方がいいですよ」

 と言われたので、少々不思議に思いつつもいくらか聞き返してみた。


「え、因みにどれくらいで」


「美肉体は大体200万で売れますよ」

 想像よりもはるかに上を行く額を言われました。うん、エグ過ぎやろ。つかどうしてそんな高いんや。


「待って、そんなに高いんですか。このスキルがどうしてですか?」


「それはもちろん、手に入ると肉体の健康と顔面偏差値の上昇が見込まれているものですから、それに美肉体を排出するダンジョンもかなり少ないですし」


「マジですか、売ります、売ります。売らせてください」


「分かりました、では、こちらの契約書にサインを」

 受付嬢さんがどこからともなく契約書とサインペンを取り出し渡してくれる、一応契約書に目を通してみたが特におかしな点はなかったので。


「はい、分かりました」

 と大金を得られる喜びに歓喜しつつそう元気よくそう言ってサインをする。


「では、現金、カードどちらでお支払いしましょうか」


「現金でお願いします」


「はい、分かりました、少々お待ち下さい」


 1分後


 俺の前には206万円の札束が置かれた。


「では、どうぞ、もしまた良いスキルの書を見つけたら是非お売りに来てくださいね」

 そういって笑顔で頭を下げる受付嬢さん。


「はい、分かりました。絶対に売りにきます。その時はよろしくお願いします」

 俺もそう言って笑顔で頭を下げる。


 その後、家に帰る途中大金を手に入れた嬉しさから舞い上がって自転車に乗りながら叫ぶ。


「ヒャアアアア~~~ホ~~~、206万ゲットだぜ~~~~~~、ホウヒャアアアア~~~」

 と叫びまくった結果。


「ちょと、そこの何をしてるのかね」

 警察に叱られました。


「すみません」

 例え嬉しくても人のいる場所で叫ぶのは止めようと誓った。いやマジで。警察は本当に怖いからね。はい。本当に怖いです。

 家に帰ったら、両親に今日合ったことを早速報告した。


「ダンジョンで出た、スキルの書を売ったら206万円になった」

 満面の笑みでそう言って、206万の札束を机に出した。


「え、ダンジョンってそんなに儲かるの、何か買ってよ、アニイ」

 妹がまずそう言ってきた。相変わらず金と物に目がないな。お兄ちゃん将来が少し。いやかなり心配になるよ。


「え、それ本当、泰斗大丈夫、怪我とかしてない、法に触れるようなことしてないよね」


「してないから、お母さん、頑張って俺が稼いだお金だから安心して、それに今日はお母さんが前から行きたがってた、高級寿司屋に行こうよ、もちろん俺の奢りでさ」

 そう言うと、お母さんが泣きながら。


「泰斗立派になったね、お母さんとてもとてもうれしいよ、きっと、お父さんも大喜びするよ。それと、そのお金は将来のために取っておきなさい、でも、泰斗が立派になった記念だし、今日は高級寿司屋に行こうか」

 その後はお父さんが帰って来るまで、割とぐーたらしながら過ごした。因みに妹が何度も何か買ってとかお金頂戴って言うので根負けして10万円あげてしまった。流石にあげ過ぎたと後悔している。


 夜6時、残業があるだろうに俺のために、仕事をほぽって定時に父親が帰って来た。


「泰斗、お前はやる男だと思ってた、今日はお祝いだ、何でも好きな物を食べろ」

 お父さんはそう言って、俺の頭を小学生の時のようにクシャクシャと撫でながらうれしそうに笑った。

 その後、高級寿司屋で寿司をたらふく食べて寝た。


 因みに会計は9万6500円だった。中々いいお値段で驚きが凄かったが、まあ、それに見合うだけの味だったわ。


 後は当たり前だが、今日鑑定してもらったスキルの書は全て使った。

 ――――――――――

 スキル


 闇魔法14 身体強化7 精神強化5 骨強化4 魔力強化6 骨太3 打撃耐性2 状態異常耐性6 骨再生2 再生4 腐敗魔法4 肉体強化4 奇声3 腐敗耐性3 肉体再生3 異臭耐性1 美肉体2 美骨格2 腐敗強化1 死霊魔法1

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