第2話:安宅一希と関悠斗

安宅目線―――


「おはよう。今日はあいついないのかよ。」食堂で話しかけてきたのは、3年B組桜木班の関悠斗せき ゆうと。小学校からの幼馴染で親友だ。人と群れないで有名だが、相部屋だし、最近は小早もいれて三人でご飯を食べている。


「おはよう、関。関が小早の心配するの珍しいね。副作用らしいよ。」


「ふーん。結果発表は今日なのについてないな。」


「まぁ不合格はないだろうし、大丈夫でしょう。」


「そうか。安宅は飯の前に結果見に行かないのか?」


「うーん。なんとなく結果分かってるし、見に行かなくても―――」


「安宅、首席おめでとう!お!関は二位惜しかったな。」


「ありがとう。…ほら、誰かが教えてくれるでしょ?」


「お前…本当に首席の自信あったのか。」思わず関の箸が止まる。


「当たり前じゃん。首席で卒業すれば、どこの軍でも小隊長として好きな人とチームが組めるんだよ。関と小早と三人でチーム組むのが夢だって言ったじゃん。」


「そうだったな。」と深く追求せずに、ご飯をかきこむ苦い顔の関。首席と二位がご飯を食べているといろんな人に声を掛けられ、関は一段と苦い顔になる。


「まさか、小早がそんなすごいやつになるとはな。」


「ね、あんなにちっちゃい子だったのにね。」

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