ただ今充電中
番外編1 物語に描かない設定を作り込もう
皆さま、こんばんは! ご無沙汰しております。奥森は元気にやっております。
本日、又吉直樹さんと加藤シゲアキさんが司会の『タイプライターズ』を拝見しておりましたら、今話題の今村翔吾さんと米澤穂信さんがゲストでご出演されてまして話題は縦書き横書きの話に。
実は今村さんと米澤さんは横書きをしてからそれを縦に張り直すそうです。又吉さんはどちらでも書いて、加藤さんは縦書きじゃないと執筆感が出ないから縦のみ。さらには気分を上げるためフォントも購入されるそうです。
わたしも以前は縦派だったのですけれど、この頃縦で書いたものをカクヨムに張り付けて横に直し、そこから推敲の作業を加えるようになったのです。で、カクヨム外の賞に応募する際はそれをコピーしてさらに縦に直して推敲を加える。三重のチェックを加えております。横書きと縦書きで文章の雰囲気変わりません? 形式変えただけで不思議と推敲がメチャクチャはかどるのですよ。興味深いですよね。
◇
さて、この頃は改稿と読書にゆっくりズムですが勤しんでおります。改稿はセラの森を。何とかどこかに応募できないかと模索中で、読書は相変わらず富野監督の書籍(G-レコ製作本)を読んでおります。せっかくだから学び取ったことを話題にしていこうかなと。コラムみたいな感覚でお読み頂けると嬉しいです。
◎物語に描かない設定を作ろう
前回のエッセイからしばらく失敗した自分の作品に一番足りなかったものを具体的に考えておりました。設定が足りないと言いましたけれど、どう具体的に足りなかったのか。足りなかったのは見える設定ではなく見えない部分の設定です。
G-レコというのは未来の地球を舞台にした作品のようですけれど、とにかく作りこみがすごいのです。未来の地球ならば、こういうことが起こりうるというリアルを想定しながら作られています。
例えば食糧難で未来の地球に人類の共食いの歴史があったなんて誰が想像するのでしょう。わたしにはまず思いつきませんでした。言葉にもこだわってひと月かけて考えてもらいクンタラという感覚的に気持ちの悪い言葉を採用したそうです。
また、世界の需要を想定して背景に汎用性の高いオリーブ畑と大麻畑を描いたら、実は人類の健康に必要な栄養素は酢とゴマとにんにくと知ってショックだったとか。
コックピットにトイレを採用したのは、昔、零戦でパイロットがそのまま大小を垂れ流しにして、ずぼんにこびりついた便(乾燥してかぴかぴになってるそうです)を洗うことが整備兵の仕事だったという本をずっと昔に読んで、ならば必用だろうと考えたからだとか。
イメージ広告は消費を不必要に喚起するから禁止されているだとか(地球を使いつぶす行為だからだそうです)。
他にもめちゃくちゃあるのですが説明できなのでこの辺で💦
わたしにないのはそういう知識だと思っています。作りこんでいるようでまったく目に見えない部分を作りこんでいない。
例えばあのとき、わたしが地球で一番栽培されているのがトマトだと知っていたら無難にキッシュなんて書かずにトマト料理を選んでいた可能性だってあるのです。
架空の国を想定していましたが想像しきれない場合はモデルとなる国もそれなりに必要だった。ならばその国の知識も必要。
食文化、名産品、建物の外観、森林面積、人口密度、食文化から想定される肥満人口の割合、平均寿命、飲酒年齢、成人年齢、言葉遣い、気質、その国の経てきた長い歴史、そういうバックラウンドがあるから現在の国の事情がある。
物語の見えない部分と見える部分を作り込むことこそが必要だったのだと思っています。
設定の作り過ぎが作品をがちがちに固めるのは決して好まれませんが、隠れた部分である物語の背景というものはもっと必要でした。
そういう作り込みが物語を奥深いものにするのだぞ(≧◇≦)!!
という反省でした。
もっと望むものに近づけたいと思っています。要修行、奥森!!
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