〜20話€発覚〜

デノールの侵攻予定の日より1週間早くフェイブルに着いたスプーンとプードルは、現地でお互いの名前や能力を教え合い、戦闘員は模擬戦をしたり、周りの地形を調べに散策した

サポート員は国内の情勢などを調べることにした


アラン「エンドウさん!ご無沙汰してます!アランです!」


エンドウ「おぉ!アラン隊長!後セレナくんとユージンくんも!久しぶりですね!」


アラン「もしかして今一緒にいるその御2方がエンドウさんの隊の皆さんですか?とても貫禄があります!!」


スケ「僕とキョウマはもちろんそうだけど」


シロウ「今は一応俺もなんですけど」


アラン「おぉ、それは失礼した!じゃあ当日は君にも期待しているよ!!」


キョウマ「シロウ、その悔しさは当日まで取っとけよー?」


シロウ「分かってます!!くそっ!!」


ユージン「まぁ頑張っていこうぜ若造!」


セレナ「アンタも同じぐらいでしょうが!」


エンドウ達は今までの経験から余裕のある雰囲気だったが、シロウは初めての戦場で周りを気にしすぎて余裕が無さそうだった


一方ミネト達は・・・


ミズナ「ミネト見て!こんなに大きな建物があるよ!!」


ミネト「まぁ島国家のプードルと違ってここは大陸国家だからなぁ、そりゃ構造物もいっぱい建つだろう」


ミズナ「もぉ!そうゆう変に真面目なとこ嫌い!!」


カイ「良いなぁ~俺も女の子と話しながら散策したいなぁ~」


タクミ(なんなんだコイツら…何しに来たと思ってるんだ…全くもって不真面目!!)


完全にタクミが保護者になっていた

良くも悪くも1週間前に来たことで、皆が余裕のある状態で迎え撃つ準備を進められていたのだ


それはスプーン側も同じで・・・


あっきー「よし!ひー勝負だ!今回は能力ありでやるぞ!!」


ひー「お?やるかあっきー?」


コト「能力ありだと今どっちが勝ってるの?」


ミサキ「7戦やって、ひーくんが4勝でこの前勝ち越してたよ」


コト「だからあっきーすごいやる気なんだ」


相変わらずのこの4人は一緒に散策をしていたが開けた草原を見つけ、2人が模擬戦を始めようとしていた


そして他の人達も・・・


ステラ「やっしー見てこれ!めっちゃ可愛くない!?」


やっしー「うわぁ、何これ!めっちゃ可愛い!!」


ユウ「あの、街の人への挨拶とかは…」


シュウガ「あー剣豪、俺らでやっとくんで大丈夫ですよ!」


カリーナ「他国では何があるか分からないので、2人を見といてあげてください!」


ユウ「あぁ…お願いします!」


ユウ(あの兄妹は本当にしっかりしてるなぁ…親の顔が見てみたい)


ユウがそんなことを思っていると・・・


ゼット「ハックション!!」


博士「総司令、風邪ですか?」


ゼット「いや、大丈夫だ。それより何の用だ、本当だったらお前もフェイブルに行くはずだったんだぞ」


リツ「黒衣の旅人について話があります…」


リツは第1ホールに行かず、やっしーが救護班に運ばれていった医務室へ行き、やっしーから噂のことを聞いていた


リツ「ある隊員が耳にした噂によると、全身を黒の布で覆った旅人が各地の国を転々とするが特にその場で何をするわけでもなく、ただ1日泊まってまた次の国へ行くことを繰り返していると」


ゼット「私が耳にした話と同じだな、それがどうかしたのか」


リツ「恐らくその旅人は誰かに・・・いや、おそらくデノールに狙われていると思います」


ゼット「やはりお前もそう思うか」


リツ「それと後もう1つお話が、これは内密にお願いしたいのですが…」


ゼット「博士、少し2人だけにしてくれ」


博士「はい、では後ほど」


博士が退室したのを確認し、リツが話を続けた


リツ「混乱を避けるためにこの話は俺とユウさんだけに留めてますけど、実は端末から抜いたデータがあります」


ゼット「なに!?それでその内容はなんだ」


リツ「おそらくプードルの防衛軍の中に裏切り者がいます」


ゼット「なんだと!?」


リツ「端末には『第1に灰色の子アカネ、第2に仲間のコピーを回収しろ』と書かれていました」


ゼット「プードルからの報告ではワープ使いに少女を攫われたとは書いてあったがコピーのことは書いていなかったぞ」


リツ「はい、なのでおそらくまだプードルの防衛軍内に潜んでいる可能性が高いです」


ゼット「なるほど…だが、そのコピーはどうやって見つけるんだ」


リツ「それに関しては既にユウさんに動いてもらってます」


そしてその噂は風に乗りフェイブルに・・・


ユウ「ハックション!あー暇だなぁ、まだスプーンの隊員の能力も全部把握出来ていないし、ましてやプードルの能力もこれから聞かなきゃだしなぁ・・・にしてもこの2人買い物長いなぁ…」


ユウは思わぬ障害になかなか目的を果たせないでいた


???「あのぉー」


ステラ「はい?」


やっしー「あ、試験の時の!」


ステラ「やちこ知り合い?」


やっしー「うん!半年前の試験の時に見たことある程度だけど!私のこと覚えてる??」


???「うん!覚えてる!すごい印象的だったから…」


ステラ(まぁやちこの能力ならそりゃそうよね…)


???「あ、私チェルって言うの!サポートチームなんだけど他の2人は違う人達とどっか行っちゃって1人だったから…」


ステラ「あーあの4人はいつも一緒だからねぇ、じゃあチェルちゃんも一緒に散策しよ!!」


やっしー「お!良いねぇ!!」


チェル「ありがとぉ!!」


ユウ(あれ、何か増えてる…あの子は確か選抜の時にいたような・・・でもまだ能力聞けてなかったからちょうど良いか)


遠くから3人を見ていたユウは近くに行き、チェルに話しかけた


ユウ「あの、初めましてユウと言います。つかぬ事をお聞きしますけどあなたの能力って…」


チェル「あー私の能力はリセットです!」


ユウ「!!!なんだと…」


ユウはプードルでの対外試合を思い出し、プードルの防衛軍にリセットの能力を持つ者がいた事を覚えていた


ユウ「あのナギサって人か…」


すぐにプードル国家の人にナギサが来ていないことを聞いたユウはリツに電話をした


ユウ「リツさん、裏切り者が分かりました。そしてその人はフェイブルには来ていないそうです!」


リツ「プードルが危ないな、その件はこっちで対処します!ユウさんは引き続きそっちをお願いします!」


リツは電話を切るとすぐに準備に取り掛かり始めた


リツ「アル!プードルに行くぞ!!」


2つの場所で様々な事件が巻き起きる・・・

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