〜13話€リツとアルト〜

休憩室でユウがリツにプードルでの出来事を話している


ユウ「リツさんもプードルに2回目のミサイル攻撃が来たのは聞いていますよね?」


リツ「はい、外であの4人が騒いでいたのを耳にしたので」


ユウ「僕はその時に妙な気を察知して、その場に向かいました。その場に行くとデノールの奴らがプードルの隊員達と戦っているのを見つけたので、その場から自分と敵以外の人を避難させ、僕が敵を倒しました。その後、目撃者がいないことを確認した上で敵の携帯品を回収してきました」


リツ「それはあの人には?」


ユウ「まだ言っていません、帰国後すぐにここに来たので」


リツ「そうか…んで、敵は何か情報を与えてくれましたか?」


ユウ「所持品には特にこれと言った物は…しかし…」


リツ「何か変わったことがあったんですね」


ユウ「はい…10年前の敵とは違い、ミスティールコアが胸に直接はめ込まれていました…」


リツ「何!?」


休憩室でリツが驚き立ち上がった衝撃で大きな音を立てて椅子が倒れた

その音に外で話していたアルトとステラも反応して、気になった2人は部屋の近くまで来てこっそりと聞くことにした


ユウ「リツさんも知っているとは思いますが、人間には生まれた時から身体の中に固有の気が存在することが分かっています。そして自分の気を消費することで自分の秘めた能力をミスティールコアを通して形にする仕組みですが、気を使うということはとても負担がかかります。そして気は使わない時間に回復するということも分かっています」


アルトは自分が知らない話をしていることが分かり、ドアに耳を当てて中の2人の話を聞いていた


ユウ「さらに私達スプーンやプードルではスーツや手袋にコアを装着して使うことで、自分が使いたい時に自分の気を消費して能力が使えるようになっています」


リツ「だがコアが体内にある場合は能力を使わない時間も気を消費してしまう。そして自分の気を消費し尽くして能力を使うということは…」


ユウ「はい、寿命が減ることになります。そのまま使い続けると死に至ると言われています」


衝撃の事実にアルトは耐えきれずにドアを開けた


アルト「おい!それどうゆう事だよ!?」


ユウ「アルトくん、聞いていたのか」


リツ「そう言えば誰ですかコイツ、さっきユウさんと一緒にいましたけど」


ステラ「リツくん、この子は!」


アルト「さっきの話は本当なのか!!」


ステラの話を遮るように焦った表情のアルトはユウとリツに迫っていく


ユウ「本当だアルトくん」


アルト「くそっ!!」


アルトはその場から走り出して外に向かって行った


ユウ「アルトくん!どこへ行くんだ!!」


リツ「何なんだアイツ」


ステラ「リツくん…あの子ね…」


ステラがリツにアルトのことを話と


リツ「そうゆうことか・・・だとしたらすげぇムカつくなアイツ」


バリーン!!!


そう言ってリツは目にも止まらぬ早さで窓を割って4階から飛び降りた


ステラ「リツくん!」


ステラが下を見ると地上に衝撃波を出し、無事に着地して走っていくリツが見えた


ステラ「もう!無茶ばっかするんだから!」


ユウ「あの人はそうゆう人です」


ステラ「だからアルトくんを連れてきたんでしょ?」


ユウ「なんの事ですかねぇ~」


2人の表情はなぜかにこやかだった


アルト(くそっ!このままじゃアカネも…)


リツ「焦るなアルト」


アルト「なっ!!」


さっきまで4階の部屋にいたはずのリツがアルトの目の前に立っていた


アルト「でも!俺がこんなことをしている間にアカネが」


リツ「だから焦るなって言ってるだろ!今のお前に何が出来る!」


アルト「俺は何も出来ねぇ…だからアカネを…」


アルトは思い出して目から涙が出てきた

その様子を見ていた広場の4人が近寄ってきた


あっきー「おいおい、どうしたんだよお前ら」


ミサキ「アルトくんどうかしたの?」


リツ「なんだお前ら知り合いか。だったらちょうど良いや、コイツをどっか行かないように相手してやってくれ。コイツ見てると無性に腹が立つ!」


コト「リツさんまだあのことを…」


そう言って4人にアルトを預けたリツはトレーニングに戻って行った


ひー「じゃあアルトくん俺と模擬戦しない?」


あっきー「あ!ずるいぞひー!俺もやりたい!!」


こうしてアルトは広場で模擬戦をすることになった

何戦かやったアルトが休憩している所にコトが近寄ってきた


コト「アルトくんちょっと良い??」


アルト「あーえっと確か…コトさん?」


コト「あ!えっと…呼び捨てで良いよ!さん付けで呼ばれるの慣れてないし!!」


アルト「分かった。んで俺に何か用か?」


コト「あのね、さっきの…リツさんの事なんだけどさ」


アルト「あーあの無愛想な良くわかんねーやつの話か」


コト「違うの!昔は…10年前のあの事件が起きるまではあんな感じじゃなかったの!コト達とも仲良く遊んでて、みんなずっと一緒だったの…」


コトが語るリツの過去とは

そして10年前に一体何が・・・

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