第25話響いた言葉?

高校のお昼休み生徒は皆教室でお昼ご飯を食べているとき化学室に2人っきりでひっそりとご飯を食べながら話している男女がいた。


「あたし、ここで一人で写真を撮ってるの。」


そう言うと態乃は今度は自分の写真フォルダを祐介の目の前で開いた。

そこには確かに化学室で撮った写真がずらっと写っていた。

Toretterには投稿していなかったものまでも。


「本当にここで写真撮ってるんですね。そう言えば、さっきって言いましたよね?前は違ったんですか?」


そう言うと態乃の食事をしていた手を止める。


「話が長くなるけど大丈夫かな?」


『はい、全然大丈夫ですよ。』


祐介はお昼るごはんを食べ終わり箸を置き話を聞いた。


「前は家で親に内緒でコスプレしていたんだ。最初は自己満足の為だけに

コスプレしていたんだけどね、ある時Toretterで他のコスプレしている人たちを見つけたの。

 その人コスプレ界隈でもすごい有名人でコスプレするたびにいろんな人から高評価を貰っていてね、もしかしたらあたしもって思ったんだ。

 自分の好きなコスプレもできるし、人からの評価があればやる気も上がるし、一石二鳥だと思って思い切ってToretterに写真をアップしたら人気が徐々に上がって行ったの。

 高評価ももらえるし、改善点の指摘もされるしであたし俄然やる気が出てきてどんどんコスプレしていたらある日とうとう親にコスプレしたいたのがばれてしまったの。

 親に話したら「そんなことやめなさい」「みっともない」って全否定されたんだ。

 それからしばらくコスプレはしなかったんだけど、でもどうしてもコスプレしたかったの。

 コスプレしてるときあたしはいつものあたしじゃない気がするっていうかなんて言うか、とにかく、どうにかして私が人にコスプレをしてることををばれない様にコスプレできる場所探していたらこの化学室を見つけた、というわけなの。


ごめんなさい、長すぎましたよね?」


『全然大丈夫ですよ。それでも先輩はすごいですね!』


「え?」


態乃はなぜ褒められたのかわからないで首を傾げた。


『自分の好きなコスプレのために親の反対を振り切ってまでするなんてすごいことだと思いますよ。まあ、場所は何とも言えないですけど。そこまでできるならもう一度親と話し合った方がいいと思いますよ。堂々と胸を張って自分がいかに真剣なのかを言うべきです。先輩のここまでできる行動力があれば親をきっと説得できますよ。』


「祐介君。」


態乃のが祐介の言葉が胸に響いているとお昼休み終了のチャイムが鳴り響いた。


「やっべ、もうこんな時間か。それじゃあ、先輩お先に失礼します。会えたらまたどこかで。」


『あっ、うん。またね、祐介君。』


態乃の言葉が言い終わる前に祐介は足早に化学室を後にした。

態乃も化学室を離れるためコスプレに使っていた衣装をしまい化学室を後にした。


ー初めてだったな、私がコスプレをしているって知っても嫌な顔をしなかったの。それに、話も真剣に聞いてくれていたし。他の人に言ってもコスプレって聞けば嫌な顔をするし、話はまともに聞いてくれなかったからな。祐介君か。ー

教室に向かっていた態乃の顔が少し赤くなっていた。


祐介は特に気にすることもなく教室に入ると祐介の友人たちが襲い掛かってきた。


「だー!お前らの事すっかり忘れてたー!!」


「やっと捕まえたぜ祐介~!」

「ここで捕まえたがお前の最後。」

「貴様の言い訳は一切聞かん!」

「ゴザギブ!」


「やっぱり人間じゃないやつ混じってるってー!・・・あふん」


そうして祐介は授業が始まるギリギリまで弄ばれた。

一度襲われると友人たちはそれ以降襲われなくなったが朝より周りの目が増え冷たくなったとかなってないとか。

そして放課後になり部活の為武道館に向かい廊下を歩く冴子の前に美花が立ち塞がっていた。


「冴子、ちょっと時間ある?」


その言葉はどこか冷たく重々しい言葉が廊下に響いた。











  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る