第13話 Eルート バッドエンド

私は命令通りに動く兵器、それだけ。私は魔法陣から放たれる巨大なレーザーで手始めに私のいた村を焼き尽くしていた。村人の悲鳴が聞こえる。

「酷い、酷いよ、シロちゃん、君はこんな人じゃ、、、」

ソータが瓦礫からはいずり、こちらに声を投げかけてきた。

「、、、」

返す言葉がない。私は彼らに感情移入してしまっていた節があった。本当はいけないことだと分かっていたのに。彼らと共に過ごした時間はかけがえのないものだった。でも、じゃあ、どうして、、、

「シロ!」

「ヨーコ、ケーコ、、、」

「あなた、本当はこういう人だったの!?あんまりだよ、シロ!」

ヨーコは涙目になりながら言う。ケーコも、、、

「こんなのってないわ!あなた本当は最初からこのつもりで私たちに近づいたの!?」

「ち、違うわ、私はそんなつもりじゃ、、、」

「なら、この光景は何?あなたたちがやったんでしょ!?あんまりだわ!」

「私、私は、、、」

それは一瞬のことだった。極太のレーザーが彼女たちを飲み込んだ。

「あ、ああ、あああ、あああああああああ!」

「任務ご苦労、被検体第13号。お前には裏切り者の殲滅に出向いてもらう。しっかり頼むぞ」

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

私は意味もなく謝り続けた。そして他の地域も焼け野原にしていく。地球上は真っ赤な炎に包まれて、人間は1人も残らなかった。

「よくやった被検体第13号、お前は地底の世界に大きく貢献してくれた。そんなお前に贈り物がある」

手渡されたのは1つの小さな箱だった。

「それは自爆装置だ、自分の存在に耐えられなくなったら使いなさい。お前の任務はこれで終わりだ。後は好きに生きると良い」

私は二つ返事でそれを受け取り、すぐに自爆スイッチを押すのだった。

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