第24話 観戦

アル達は、モンスターハウスのモンスターを異空間に誘い込んで一体ずつ交代で倒していた。


「よしッ!次は誰がいく?相手はプラチナムアナコンダだから、サリバンかな?」


≪はいザマスッ!≫


サリバンはプラチナムコングの前に移動すると、腰につけていた短鞭を右手で構える。


≪主様に無様な姿は見せられないザマスッ!―恐鞭“龍蛇久通”―ッ!お行きなさいザマスッ!≫


“シャァァァァァァァッ!!!”


短鞭が大蛇に変化し、プラチナムコングに襲いかかった。



アルは夕食を食べながら、サリバンの戦闘を分析していた。


「モグモグ…。こうやって、実力者の戦闘を見ると勉強になるなぁ。サリバンは宝具頼みの戦闘スタイルかと思いきや多彩な妨害技を使って上手にアシストしてるんだよな。おっ!今の特技は発動中の技をキャンセルさせる効果があるのか!?スゲェッ!今度の特技は一時的に行動を阻害する効果があるのか!?サリバンッ!頑張れーッ!……うん?サリバンの動きが急に悪くなったな?どうしたんだ?」


テスラが呆れながら答える。


≪主様に応援されて舞い上がったのでしょう☆主様は、もう少しだけ、抑えて応援してくださいね☆≫


「…………。」



アルは横になって休憩ながら、ムトゥの戦闘を分析していた。


「次はムトゥだな。相手は盾と剣を使いこなすゴールデンスケルトンナイトだから、格闘タイプのムトゥには部が悪いかもな。おおッ!…なるほど、分身系の特技で撹乱しながら接近して殴る作戦かッ!。おおぉぉぉぉッ!カウンターが綺麗に決まったぁぁぁぁぁッ!わざと隙をみせて誘ったのかッ!?カッケェなッ!おおぉぉぉぉッ!回避をしながらの回し蹴りだぁぁぁぁぁッ!蹴りもイケるじゃねぇかッ!おっ!おおぉぉぉぉぉぉぉぉッ!グ、グローブ型の宝具からパイルバンカーがでたぉぉぉぉぉぉぉぉッ!なんだよ、男のロマン満載じゃねかッ!カッコ良すぎるだろッ!しかも、カッコいいだけじゃねぇッ!パイルバンカー一撃でゴールデンスケルトンナイトの頭蓋骨を粉砕するほどのパワーまでありやがるッ!ロマンと強さを両立するなんてホントすげぇな!……うん?もう倒したのになんでシャドウボクシングしてるんだ?敵がいないのにパイルバンカーも出し入れしてるし…。」


テスラが呆れながら答える。


≪主様に誉められて舞い上がったのでしょう☆主様は、もう少し、抑えて誉めてくださいね☆≫


「………。俺のせいなのか…?」



≪次はいよいよ私の番ですね☆主様に良いところを見せなくては☆≫


テスラが意気揚々とモンスターのもとへ向かうが、アルは仮眠をとっていた。


「zzz…。」


ムトゥが呆れながら答える。


≪今日のテスラは報われねぇな…。≫

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