(三)-6

 そう言うと、微妙な間があった。まさか、国英さんが亡くなったとか……。そんな最悪のことが頭をよぎった。でも、病院からの知らせなんだから死んだわけではないはず。そう信じて相手の言葉を待った

「実は高野さんは今、こちらの病院に入院していまして。湯本の炭鉱で大けがをしたとかで……」

「ええっ!」

 私は思わず大声を上げてしまった。まさかのまさかではあったけどそんな大事になっていたとは……。

「一時、命の危険があったのですが……」


(続く)

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