(二)-2
木造の駅舎の待合室の出入り口の所に立ちながら私はずっとその様子を見ていた。
その家族の別れのひとときに、私は紛れ込むことができなかった。彼にお別れを言いたかった。
中年の駅員さんがホームの方から現れた。そして「間もなく
すると、今度は待合室に万歳三唱が響いた。待合室の窓が割れるかと思うほど、声が響いて、思わず耳をふさいでしまった。
そして彼が「じゃあ行くよ」と最後の別れを家族に伝えた。そしてその後、彼は私の所に来た。
(続く)
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