【約1万文字】女神女神女神

シカンタザ(AI使用)

前編

現代日本にエルテル、アーヴス、コットーという3人の女神が顕現した。まずエルテルが口を開いた。

「この世界には『魔力』というものが存在します」

現代日本の人々に向かって話しかける。

「『魔力』とは万物の素です。全てのものは魔力を宿しています。しかし、人間はその力を上手く使えません。魔力は人間の体に毒なのです。だから人間はあまり長生きできません。

でも私は違う。私たちだけは違います。私たちは他の生き物の体の中にいる魔力を取り出せるのです。そうして取り出した魔力で魔法を使うことができます。それが私達女神の力なんです」

アーヴスが補足する。

「我々は人間の体内にある魔力を取り出すことができる。そして我々だけがその魔力を使って魔法を行使することができるのだ。

我々は人の体を癒し、病気から救うこともできる。だが同時に魔力を取り出して人々の命を奪うことも容易いのだ」

コットーが続く。

「人間は長い間お互いを殺し合いながら生きてきました。でもそれは間違いだったのです。争う必要などなかったのです。ただ魔力を取り出し、人々を治したり殺したりすればよかっただけなのです。私たちはその方法を知っているのです。

さあ、今こそ人間に教えましょう。今までのように殺し合うのではなく助け合って生きることを」

人々は戸惑った。

「なんだ、あれは?」

「魔法なのか? どうやって使うんだ?」

「魔法って何だ?」

「俺も使えるようになるのか?」

「そんなことできるわけない」

「嘘よ! インチキよ!」

人々が騒ぎ出す。

「静まりなさい!!」

3人の女神様の声が響く。

「みなさん、どうか落ち着いてください。これは紛れもない事実です。信じるか信じないかはあなたたち次第ですが……」

アーヴスは人々に語りかける。

「我々は女神である。我々以外の生物の中には魔力が存在する。それをお前たちは使えないだけだ。我々ならそれを取り除くことができる。お前たちの体の中にある魔力を取り出し、別のものに置き換えることができるのだ」

「ちょっと待ってくれ」

若い男が声を上げた。

「俺の名はライナス・ベックマン。俺は子供の頃からずっと体が弱くてろくに学校にも行けなかった。毎日薬を飲み続けてやっと生活できているような状態だった。

もしあんたらが言うことが本当なら……俺の体は良くなるのか?」

エルテルが答える。

「はい。あなたの体の中に入っている魔力を全て抜き出し、代わりに私の魔力を入れることで病魔を追い払うことができます。もう二度と苦しい思いをすることはありません」

「じゃあ試してくれ! お願いします!」

ライナスはその場で土下座をした。エルテルはライナスに向かって腕を伸ばすと、ライナスの体内に溜まっていた魔力を根こそぎ奪い取った。

ライナスは苦しそうな表情を浮かべたあと、その場に倒れ込んだ。

「これで終わりです」

「え、何が起きたんだ?」

戸惑う人々。コットーが告げる。

「みなさんの体の中から魔力を抜き取りました。これからみなさんには健康になっていただきます」

「今のは何だったんだ!?」

誰かが叫んだ。

「良かったわね。ライナスは病気から解放されたのよ」

アーヴスが答えた。

ライナスのもとに医師がかけつけ、脈と瞳孔をチェックした。

「ご臨終です」

「おい、嘘だろう」

「なんでだよ」

「ライナスぅ」

泣き崩れる家族。エルテルが再び口を開く。

「みなさんにお伝えすることがあります」

ざわつく人々。エルテルは続ける。

「先程も申し上げました通り、みなさんの体の中にはまだ魔力が残っているはずです。しかし、私たちがその魔力を別のものに変えて差し上げることができます。みなさんの体の中にある魔力を全て私に移してください」

「移してどうなるんだ?」

「この日本を豊かにするのです」

エルテルは答える。

「この国の人々は長い間お互いを殺し合いながら生きてきた。それは間違いでした。争わずに魔力を取り出し、人々の命を救うべきでした。でも私たちは女神。魔力を扱うことができます。争いをやめて手を取り合うことができるのです」

エルテルの言葉を聞き、1人の女性が立ち上がった。

「私は小林美波。この国の首相です。私たちはこれまで何度も戦争を起こさないように努力をしてきました。でもダメでした。私たちは同じ過ちを繰り返してしまいます。でも今度こそ間違えません。私たちの手で平和を作ります!」

「みなさん、魔力を移し終わったら次は病院に行ってください。魔力を取り出された方は早急に治療が必要です」

エルテルは無視して続けた。

「悪いですがあなた方の手は必要ありません!もうすぐ自衛隊が到着するでしょう!」

小林が叫んだ。

「残念ながら自衛隊では間に合いない。既に何人もの方が亡くなっている。私達女神の力を使わなければ助からない」

アーヴスが答えると、怒号を上げる集団が現れた。

「そんなバカな話があるか!」

「俺達は今までずっと殺し合ってきていたんだぞ!」

これを聞いた人々はみな驚いた。

「何を言ってるんだ!?」

「うるさい!」

集団が人々に向かって石を投げ始めた。

「やめなさい!」

小林は叫ぶ。

「みんな、落ち着いて!冷静になるんだ!」

だが興奮した人々は止まる様子はない。

「死ねぇぇ!」

誰かが投げた石が美波の頭に直撃し、彼女は倒れた。そこへ自衛隊が到着した。

「なんだこれは……」

呆然と立ち尽くす自衛官たち。

「何があったんですか?」

「わかりません。いきなり人々が怒り出して石を……」

市民が説明すると、警察官が声を上げた。

「こいつらが犯人だ」

警官たちは騒ぎの発端となった集団を拘束すると

「国家安全保障会議の決定により、あの3人に対して殺害命令が出た。皆さん避難してください!」

警察と自衛隊による部隊と3女神による戦いが始まった。

この戦いによって多くの死者が出た。この戦いで2万人以上の死傷者を出した。女神の力は強大だった。しかし、日本側も負けずに戦った。日本政府は最終的に3女神を封印することに成功した。しかし、その代償は大きく、日本は荒れ果てた土地となった。

そしてまた3女神が封印を破って人々の前に現れた。3女神は日本政府に再び戦いを挑んだ。日本政府は再び敗北した。日本政府はこの敗北を受け、武力ではなく話し合いで解決する道を選んだ。日本政府は国連を通じて3女神との交渉を始めた。

日本政府は3女神と交渉するために、3女神のうちの1人を日本の総理大臣に任命することにした。

このことで3人の女神が仲間割れを起こし、戦うことになった。エルテルは水、アーヴスは火、コットーは雷の魔法を駆使して戦う。この戦いは1年以上続いた。

日本政府は3女神と戦うために、Ma銃と呼ばれる兵器を開発していた。憲法改正で日本軍となった部隊がこの兵器で3女神に攻撃を仕掛けた。

Ma銃により3女神のうちアーヴスは倒された。しかし、残りの2人に倒されてしまった。敗北を受けて、日本政府はMa銃だけでは勝てないと判断し、エルテルとコットーに交渉を試みた。2人は3女神の中でも穏健派であり、日本政府との対話に応じた。エルテルとコットーの2人体制で日本の指導者になることに決まった。

しかし2人は日本人にアーヴスを殺された恨みもあった。それを考慮に入れて、日本政府はひそかに2人を暗殺する計画を立てていた。2人が休暇で家にいる日に日本政府は作戦を実行に移した。

まず日本政府は2人のいる家に爆弾を仕掛けた。その後、2人の住んでいる地域に大雨を降らせた。これによって2人の家の付近が洪水になった。これにより2人が家から出られなくなったところをMa銃の改良型で殺害する計画だった。

だが、そこにいたのは2人はいなかった。そこには3人の女性がいた。彼女たちこそ後にMotherとなる女性たちである。彼女たちもまた魔力を持っていた。

暗殺実行部隊の指揮官が叫ぶ。

「やつらを殺せ!あいつらは化け物だ!」

Motherたちは言う。

「私たちは人間よ」

「黙れ化け物が!!」

こうして戦闘が開始された。

Motherたちが戦っている間、日本政府はある計画を進めていた。それは「全国民の魔力を取り出して別のものに変換させる」というものだった。この計画によって大量の犠牲者が出ることはわかっていた。

日本政府はその犠牲を払ってでも戦争を終わらせることを選択した。日本政府の計画を知ったMotherたちもまた日本政府と戦った。

一方海外では、

「あの女どもを許すな!!世界の平和のために奴らを殺すのだ!!!」

というアメリカ大統領の激によって、日本へ米軍部隊が送られようとしていた。

「しかし通常の兵器では倒せそうにありませんよ」

国防長官が諫める。

「そんなことはわかっている。だから君を呼んだんだ」

首相は国防長官の方を向いて言った。

国防軍最高司令部がある場所にて、会議が行われていた。

「現在我々人類は女神たちと対立関係にある。しかし、女神たちの力は非常に強力だ。このままだと我々の負けは確実だろう。そこで我々は女神たちを封印することにした。

しかし女神たちには魔法という強力な武器を持っている。そのため魔法に対抗する手段として、核兵器の使用を許可する」

国防長官は驚いた様子で尋ねる。

「しかし女神たちを倒すには相当な量のエネルギーが必要です。もし仮に女神を倒しきれなかった場合、どうするつもりですか?」

大統領が答える。

「その時は女神とともに世界は滅びることになるだろう」

「しかし女神たちを封印するにしても魔法という強力な武器があります。魔法に対抗するための対策はできているのでしょうか?女神たちが持つ魔法の力は絶大で、普通の方法では対抗できません。またMotherというまだ詳細が分かっていない脅威もあります。そのような状況で女神たちを封印できるとは思えません」

大統領は机を叩きながら叫んだ。

「黙れ!!もう決めたことだ!!今更覆すことはできない!!」

こうして米軍部隊が日本へ送られた。

米軍による日本への爆撃が始まった。

日本は壊滅的な被害を受けた。女神とMotherたちは日米によって日本政府の地下施設へ幽閉された。日本政府は彼女らの監視を続けた。日米は彼女たちを利用して世界征服を企んでいた。

しかし彼女たちはいつの間にか脱出していた。

「なぜお前たちは私を殺そうとするの?私たちはあなたたちの味方よ」

コットーが問いかけるが、日米は彼女たちの言葉を信じなかった。日本政府と米国政府の間で話し合いが行われた。しかし両者の溝は埋まらず、最終的には武力衝突へと発展した。日本軍は圧倒的な軍事力で米国軍を圧倒した。

米国の世論は日本に対する反発を強め、やがてそれは反日感情へと変化していった。

この事態を受けて、ホワイトハウスでは緊急の国家安全保障会議が開かれていた。

国務長官は言った。

「このままでは我が国は破滅します。日本との開戦は避けるべきでしょう」

大統領補佐官が反論する。

「日本の首相の態度から察するに、彼は戦争を望んでいるように思える。彼が望んでいるなら止める必要はない」

国防長官は言った。

「確かに日本政府は戦争を望んでいます。しかしそれはあくまで表向きのこと。本当の狙いは女神たちの抹殺にあると思われます。女神たちは日本政府にとって邪魔な存在です」

日本政府は女神たちに対し攻撃を仕掛けた。しかし女神たちは日本政府の攻撃を軽々と跳ね返した。日本政府は女神たちに勝てないと悟った。

女神とMotherたちは日本人に対し自分たちの正体を明かした。そして日本政府との交渉を試みた。

日本政府は彼女らの提案を受け入れた。

日本政府は彼女らと交渉の末、日本政府の管理下に置くことで合意した。これにより日本政府は彼女たちから魔力を取り出して、その力で病気や怪我に苦しむ人々を救うことに成功した。ちなみに彼女らの正体は国家機密指定された。

その後、地球は魔力に支配される。彼女達が提供した魔力は「魔石」と呼ばれる宝石の形をしていた。人類は魔力を「魔石」の形で保管した。

女神たちは魔力と引き換えに人類に協力することになった。日本政府は「魔石」を利用して、兵器の開発を進めた。こうして日本は軍事力を強化した。しかし女神たちによる反乱が起きた。日本政府は女神たちを武力鎮圧しようとした。結果、日本は滅びた。

灰燼と化した日本で生き残った人々は、地下に避難して生活していた。彼らは地上に出て、女神たちの残した魔力を使い文明を再建しようとしていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る