賢木(さかき)

 源氏との仲をあきらめた六条御息所は、斎宮となった娘に従って伊勢に下ることを決めます。これは異例なことで、源氏は六条御息所を訪ね、別れを惜しみます。

 六条御息所の伊勢下向後、紫の上は15歳となったので裳着もぎの儀(男児で言う元服)を執り行い、一人前の女性となりました。


 斎宮下向後、桐壺帝が重態に陥り、崩御します。里下がりした藤壺のもとに、源氏は忍びこみますが藤壺はこれを強く拒絶するのでした。桐壺帝の中宮でありながら源氏と関係を持ったこと、東宮の父親が源氏であることなどが露呈することを恐れた藤壺は桐壺帝の一周忌ののち、突如出家します。藤壺はついに源氏から遠く離れてしまったのでした。


 宮中では朱雀帝の外戚である右大臣とその一族が権勢を誇ります。父帝の死と藤壺出家に落ち込む源氏は、尚侍ないしのかみとなった朧月夜と密かに逢瀬を重ねます。しかしある晩、その現場をその父である右大臣に目撃されてしまいます。右大臣と朱雀帝の母で朧月夜の姉である弘徽殿大后は激怒、源氏の追い落としに乗り出します。

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